ゲラ!ママ!トルツメ!
商業出版に関わってみて、今まで一人で書いていたときとの大きな違いのひとつで、なんかかっけえー!!と思ったのは、ゲラを見ること。
ゲラ!!!
聞いたことがあったけど、なんかかっこいい!!
ゲラとは、印刷物の校正刷りのことで、印刷する前に間違いがないかどうかチェックするためのものらしいんだけど、編集者さんから「初校のゲラが~」とか言われたときに、本当にゲラって言うんだ!業界人っぽい!と浮かれておりました(笑)
それで、そのゲラにはこれまた業界っぽい専門用語が書かれているわけです。「ママ」とか「トルツメ」とかの、あれです!
ママは、そのままでいいよ、ということ。
トルツメは、その言葉をとって間を詰めてください、っていうこと。
意味がわからないものもあって、そのつど編集者さんに聞きながら作業しました!
そういう専門用語がなんだかかっこよくてくすぐったくて、ムフフ……作家っぽい……となりながら使っていました(笑)
それで、それらを確認しようと思ってゲラを探したんだけど手元になくて……っていうか、なくて当たり前なんだよね。ゲラをチェックしたら編集者さんに送り返しているんだから、そりゃ、ないのよ(笑)そんなことにもなかなか慣れない新人です。
それで、唯一手元にあったゲラが、書籍化の前に別冊文藝春秋に載せていただいた電子版のゲラでした。これは郵送じゃなくてスキャンで返送したから、原本が手元にありました。
こういうやつ!!
こういう指摘をたくさんしていただき、ゲラが完成していくのです。
ゲラのチェックの際には、赤ペンを使うんだけど、初めてだったから編集者さんに「おすすめの赤ペンありますか?」って聞いたら、「熱で消せるフリクションボールペン使っている人が多いですよ」と教えていただいて、それを素直に使っています。たしかに、一回「ママ」にしたあと、いや……どうだ?違うか?変えたほうがいいか?など考えることもあったから、フリクションボールペンめっちゃいい!!となりました(笑)
早く、照れずにムフフとならずに、ゲラが~って当たり前に言えるようになりたい秋谷でした(笑)
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