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ヤクザと家族 トークイベント 覚書

初めての客席に人を入れてのイベント
河村プロデューサーと藤井監督だけでも十分だったのだけど
当初から綾野さん何らかの形で出るんじゃないかなという空気が(笑)
司会のShoさんの「サプライズあります」発言でテンション爆上がり。
監督だけが綾野氐からの「恋ぷに撮影中でダメになった」にまんまと騙されていた模様(笑)

基本はこの足元の悪い日に緊急事態宣言も継続中、さらにアニメ映画が猛威を奮う中、よくぞ来てくれましたというトーン。この時代にロングランになったのはありがたいことなのかもしれない。
綾野さん登場後も彼の気遣いが炸裂する中、たっぷり彼の言葉がリアルな彼の姿と共にスクリーンに現れるわけだから、贅沢でした。ありがとう、スターサンズ。では覚書。順番も内容も記憶だけなので曖昧だけど。


さて、質問に応えるということで募集されていた中からいくつか答えが提示されました。ただ監督はもう届けたものなのであとは皆さんが受け取ったものが答えだという姿勢は崩されなかった。そういう潔さがいい監督です。
大原撃たれるあのシーンはワンカットに見えるように撮影する、そのために俳優部にも無理を言って撮ったことを明かしてくださいましたけど、カメラマンの今村さんが自ら動くことで綾野さんの目の役目もしつつ、撮り直しは大抵彼がやった部分だったと、相変わらず後輩いじりをいたしておりました。この先輩後輩の間柄の温度はとても好感が持てるなと個人的には思っています。

綾野さんが、言葉を選びながら話してくれた最後のシーン。
ヤンキー時代から共にあった男の幸せを奪ってしまったこと、ヤクザにしてしまったのも自分、正確な言葉を覚えているわけではないのでニュアンスですが、そういう自分を送り出すこともさせてしまった細野の罪が少しでも軽くなるように、海に落ちなければと思ったと語ってくれたとき、河村さんが涙ぐんでいらしたという情報。うん、わたしも泣いてました。演者による「そのときどんな気持ちでいたのか」というのはレアな情報だし、ね。

ラストシーンの挿入も監督のお話だと綾野さん主導のように聞こえていたけれど綾野氐の言い方は、俳優部が口を出していい領域じゃないという部分。だけど若い世代に引き継げるものができるといいねと話をしていたら監督が脚本を書き足してくれたというニュアンス。わたしの目にしたテキストでも監督の数日待ってを引き出した主演というイメージだったので、確認事項となりました。領域があるという意識は大事なことだけど監督からすれば、主演俳優と相談しながら脚本を練り直すなんていう現場はそうないんじゃないかとも思え、それが嬉しそうだったなと思います。

Shoさんの文章を影裏からずっと読んでいると声をかける、前向きな部分を拾い出して書いてくれていて感動していると、言われて司会者泣きそうになる一場面もあり。

河村さんのスターサンズにも、決して映画を使って社会的に何かしようなんていう集団じゃないと、ある世界が見えている人たち、その見えていることは間違っていない、そういう言い方がをしていて、ゆっくり反芻しないとわかりにくい言い方だったんだけど、ナタリーさんがわりとしっかりニュアンスで文字にしてくださったので助かりました。ようするに摘発する、もっとこうであるべきだという主張をすることではなくて、そこにあることそこにいることをそのまま認める、寄り添う、そういう映画を作ろうとしているんじゃないかとそういう意味だったと思いました。

そしていつも藤井ちゃんと呼んでいる監督をきちんと藤井さんと呼んで一緒にこれからもやるんだということを表明してくれました。監督も河村さんとやるもの剛さんとやるもの、ヤクザを超えるものを出せるように頑張っていると。


ちょうど何かの縁があって
彼の映画作りを色々な角度から見るチャンスがあってずっと見てきている監督の一人。これからも楽しみです。