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kenshi記録 - ビークシングといっしょ

※四肢欠損などの描写を含みます。kenshiなので。


気が付けばKenshiの世界でペットを飼っていた一人の人間がいた。

kenshiの世界観にそぐわない、VRChatにでもいそうなツルツルテクスチャ感をしているからなのか。
はたまたキャラクリの時に胸のサイズを小さめにしたら下着の面積も一緒に小さくなりマイクロビキニみたいな恰好になって露出狂だと思われたせいか。
仲間も連れずに一人で旅に出ることになっていた。
その者の名をリンヒラという。

リンヒラには友がいた。それは子供のビークシング、ビーくんである。
ビークシングはkenshi世界に広く存在する人食いの鳥獣だ。タフな体と俊足。そして人体を切断するほどの鋭い嘴を持っている。その性質から世界中の旅人から恐れられ、忌み嫌われてきた。
本来なら人に懐くことなどない猛獣だが、何故かこのビーくんだけはリンヒラに懐いてついてきていた。
それゆえにリンヒラはビーくんを連れて旅へ出ることにした。


というわけで人食いの鳥獣ビークシングと一緒に冒険できるMODで始めてみました。
しかし最初の町ハブで生まれた瞬間からすでに飢餓状態の一人と一匹。
このままではマズイ。友とは言っても所詮は獣。極限の飢餓状態になればリンヒラがビーくんに食われかねない。生贄が必要だ。


ハブの町のバーには界隈で有名なチンピラがいます。
kenshiの世界では街中で揉め事を起こすとたちまち衛兵が現れ、基本的には問題を起こした側が取り押さえられるんですが、何故かこのチンピラ相手にケンカを起こすとチンピラ側だけが取り押さえられることになります。たぶんめっちゃ嫌われてるんやろなあ。

なのでリンヒラがバーの喧騒に紛れ、チンピラに近づくと首元に「トン」と手刀を放つと


あとは隅に座って眺めているだけでバーの用心棒が彼を仕留めてくれます。
このチンピラは普通等級ダスターコートという序盤にしてはいいものを着ているので、制作側もボーナスキャラだと思って置いてるような。
これまで何人のチンピラがこうされたのやら。難儀やな。


まあこの世界線のチンピラはそれじゃ済まないのですが。
バー警備員に気絶させられて店の外へ投げられた瞬間、リンヒラに羅生門よろしく身ぐるみを剥がされる。そしてそこへ現れるビークシング。

完食できてえら~~~~い!!

……と言いたいところだったんですが、何故か飢餓状態から回復しない。
一人丸まる食べたのになんでじゃ~~と思いつつ色々試した結果、他の一般的な動物が食べる肉類をあげると回復していく様子。
どうやらMODなしの通常プレイだとビークシングが仲間になることはない(と思う)ので、わざわざビークシング用の設定を作っていないらしく、人間を食べても満腹度は回復しないらしいのだ! じゃあチンピラさん食われた意味ないやん。

というわけで獣の生肉を火で焼いたドライミートを用意するとパクパク食べて満腹度を回復させていくビーくん。
いやこいつ「ドライミートを食べた」じゃないんだよな。
その前に人一人食ってんのに。


しかしゲームの満腹度的には意味がないとは言え、肉食獣の本能は健在。
血の匂いを察知するや否や途端に走り始める。
リンヒラも慌てて追いかけるが、そこはまだ子供とは言え俊足で知られるビークシングの子供。当然追いつけるものではありません。


息を切らせて辿り着いた先で待っているのは大抵死んでいる、あるいは死にかけている人間が横たわっている現場。
おもむろに嘴を突き刺すビーくん。
それを見たリンヒラは「まったく、仕方ないんだから……」と言いつつ、四肢がズタボロになって死にかけているバンディットに刀を振り下ろした。
この世界では生きている体を斬るのはよいトレーニングになる。たとえビークシングに片足を食われてギリギリ生きているだけの山賊であろうと。

そんな風に生活していると、ハブの町周りに死にかけの人間がゴロゴロ増えるわけだが、そうなってくると現れる存在がいます。

もちろん奴隷商人です。
彼らは無力化されている人間を見つけると、即座に足枷をつけて「今日から俺がお前のご主人様だ」と告げて奴隷化してしまう。
野盗や盗賊の争いが起こりやすいハブの周りは絶好の奴隷狩りスポットらしく、しばしば行き倒れた人間が奴隷にされるのを見る事ができます。
そして彼らは商品となり、マーケットで売られることになります。私はそれがとても気に入らなかった。
何故なら私が倒した相手すら私に許可なく勝手に奴隷化して連れて行くからだ。私が倒したんだからそいつの人権は私のものだろうが。やってることがハイエナ行為からの人権の窃盗と転売。最悪だ。許せない。

しかしここで気付く。奴隷商人が連れて行く対象は五体満足で労働ができる商品のみ。つまり足がなければ労働できないこの世界では足をなくせば奴隷として連れていかれないみたいなのです。

つまりはビーくんが行き倒れた人間の手足を食べるのは奴隷世界からの救済なんじゃないか?
手足があれば奴隷化させられて半永久的に不自由な奴隷労働の日々。足を失えば奴隷化はさせられず自由に世界中を這いつくばることができます。
なんて優しいんだビーくん。みんなの自由と誉れを守るために食べていたんだね。

まあ、命の保証がないこの世界でもっと命が保証されなくなっただけなんだけど。
強く生きろ、ハブの住人。
私たちが町にいる間、お前たちは敗北した瞬間に手足を失うことになる。



※続くかもしれないしまた新しいMODを試すかもしれない。

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