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IT企業勤務。 女性のキャリアとか生き方とか。エッセイや小説もたまーに。 いつかカフェ…

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IT企業勤務。 女性のキャリアとか生き方とか。エッセイや小説もたまーに。 いつかカフェを開くのが夢☕️

最近の記事

一番大事なこと

物事を進めるうえで一番大事なことって何だろう。 論理的な思考力?コミュニケーション能力?巻き込み力?と漠然と考えていたのだけど、「どれだけ思いがあるか」なんじゃないかという結論に落ち着いた。 文字面では理解していたつもりだけど、私はこれが最近やっと腑に落ちた。 例えば何か困難があった時、「大変だけど、自分はこれがやりたい!」という思いが強ければ、なんとかする方法を死に物狂いで探すはず。 逆に思いがそこまで強くなくて、やらされていたり、お金をもらうために仕方なくやっていたりす

    • 「長すぎた春」 #小説でカフェ紹介

      あの日も雨が降っていた。 濡れた傘を閉じながら思い出していた。 こういう時、彼は決まって私より丁寧に傘を畳んでいたな、とどうでもいいことが頭をよぎる。 同じ席に座る。窓際の席だ。 思い出そうとしなくても、自然とその時の情景が浮かんでくる。 あの日もすごく寒かった。やっとの思いで辿り着いたカフェで、身を寄せ合ってラテが出来上がるのを待った。 彼は完璧な人だった。 優しくて、気遣いができて、仕事ができて、根性があって、自分の人生に恥じたことをしない人。おまけに顔が抜群に良か

      • 「重い足取り」 #小説でカフェ紹介

        今日は一段と足取りが重い。別に大したことではないのだ。 頭では分かっている。こんなの全然大した問題ではない。 でも日に日に足取りは重くなっていった。 少しずつ朝晩の気温が下がり、秋の風が吹き始めていた。 もうそろそろコートが必要かもなと思いながら、エレベーターのボタンを押す。今日もあの子、いるのかな、いるよな…灰色に染まっていく気持ちを抱え、エレベーターに乗り込む。 銀座という一等地にある、とあるビルの13階。ここが私の職場。 今日も全部窓が閉まっていて、ブラインドが下が

        • 「やりたいこと」の見つけ方

          2020年1月1日に初noteを書いたのと同じ場所で、同じ景色を見ながら2021年一本目のnoteを書いている。 今年は「やりたいこと」の見つけ方について書きたいと思う。 私の2021年のテーマ。 ①「やりたいこと」とはまず、ここで私が言っている「やりたいこと」とは、「日々過ごしていく中で思いついた、ちょっとしたアイディアや計画」を指す。 なので「夢」よりスケールは小さめで、比較的すぐに実行に移せるものだ。 最近改めて思うのは、いきなり「夢」を見つけるのは難しい。

        一番大事なこと

          夢うつつ

          タクシーに乗っていた。 窓の景色を流し見る。 ああ、ここは昔内定式後の懇親会で使ったところだ。人見知りで全然誰とも話せなくて、ずっと帰りたかったな。 ああ、ここは仕事で行き詰まって限界だったときに駆け込んだカフェだ。あの時の雰囲気や気持ちがフラッシュバックしてしまうんじゃないかと心配で、もうあそこには当分行けないな。 ああ、ここはチームを離れる前に送別会をしてもらった場所だ。みんな元気にしてるだろうか。 ああ、ここは ああ、ここは。 今まではただ流れていくだけだっ

          夢うつつ

          優しい人

          「今までで一番嫌だったこと」というテーマで話していた時のこと。 友人たちの話をひと通り聞き終えて、私が聞かれる番になった。 「思い出すだけでつらい気持ちになるな…」と出だしで言った私に、「じゃあこの話はもうやめとこっか」とさっと話題を変えてくれた友人がいた。 今までは、話を聞くよというタイプの人が周りに多かったので、この切り返しには一瞬驚いた。でも、少し遅れて「優しい人だな」と温かい気持ちがじわりじわりと湧いてくる。 人のハプニング話を興味本位で聞きたい人もいる中で(も

          優しい人

          小さい頃のお話

          寒い中飲むカフェラテやホットミルクは、なんであんなに美味しいんだろう。 冷えた手をカップで温める。 少しずつ少しずつ口にして、徐々に体がほぐれていくのを感じる。 温かい飲み物は時の流れを遅くしてくれるような気がする。 小学生の時のお話。 珍しく、どうしても寝付けないことがあった。 同じベッドで寝ていた母が、寝付けない私に気付き、「眠れないの?じゃあホットミルクでも飲もうか」と声をかけてくれた、 もう皆が寝静まった深夜、真っ暗で寒いリビングに2人で降りて行った。 私を少し

          小さい頃のお話

          我妻善逸が好き

          いま大人気の『鬼滅の刃』、私もとても好きだ。 (前回「好きな理由を言語化するのがすき」という話をしておいてなんだが、)なぜ好きなのか上手に説明できないところが、この作品の魅力でもある気がしている。 「まあ読んでみたら分かる」の一言で十分。 私の言葉で説明するのは少し失礼、ありのままを感じてほしいという気持ちになるのだ。 そんな『鬼滅の刃』の登場人物で私が一番好きなのは、やはり主人公の炭治郎(これはもはや殿堂入り)、そして二番目は我妻善逸だ。 友人に話しても「善逸なの?

          我妻善逸が好き

          今後のキャリアに悩む20代女子の「選択」

          私はIT企業に勤める20代女性だ。 約1年後の転職に向けて、スキルを身に着けるべくこれから働きながらスクールに通う。 目指しているのは、WebとUI/UXデザイナーのいずれかだ。どちらも学んで、そこから選択していきたいと思っている。 今回のnoteでは、なぜ転職するのかについて整理しておきたいと思う。 転職の理由 ①子育てを考えた時に、このままの働き方では時間と場所に関して融通が効かず、仕事との両立が難しいため ②Web、UI/UXデザイナーになりたいと思い始めたた

          今後のキャリアに悩む20代女子の「選択」

          「俺の話は長い」と「東京バンドワゴン」

          毎年年の瀬になると、友人と集まり今年一番良かった映画/ドラマ、音楽、漫画/アニメを発表しあう。 例によって2019年の年末も発表しあったのだが、私が一番良かった映画/ドラマに選んだのは「俺の話は長い」だった。 「俺の話は長い」は、10月から12月にかけて日テレの土曜枠で放送されていたドラマだ。舞台となるのは下町に佇む昔ながらの一軒家。家に併設されている純喫茶を営む母と、その息子で31歳ながらニートをしている満の二人暮らしだったのだが、急遽満の姉がマイホームを改築する間自分

          「俺の話は長い」と「東京バンドワゴン」