エピソード3の冒頭の問題提起。
「世界を救っても、救われない平行世界が存在し続けるなら無意味ではないか?」問題。
しかしエピソード3のラストで、このえちゃんにより「意識のあるところにしか世界は存在しない」と否定される。
この答えは実はエピソード1で既に提示されている。
この時、伊緒ちんの発言に出てくるコペンハーゲン解釈というのは、平たく言えば「観測すると平行世界はひとつに定まる」という考え方。
それは何故かティエラ先生により否定される。
作中には出てこないが、これと対抗する論説としてエヴェレット解釈がある。こちらは「観測しても平行世界は残り続ける」という考え方。
平行世界は最初から全て実在しており、観測した瞬間、自分自身がどの世界にいたかを初めて知ることになる。
こう書くと、エピソード3はコペンハーゲン解釈vsエヴェレット解釈がテーマのストーリーのように見えてくる。そしてコペンハーゲンが勝利した。
ではなぜティエラ先生は否定したのか?
エピソード3で言われてる通り、宇宙の目的は〝生きること〟。
生存率を上げるために色々な可能性を観測している。
そう考えると、唯一宇宙(ユニバース)の意識とそれ以外の無数の意識が対等とは思えない。
宇宙の波動関数を収縮させず、つまみ食いして少しずつ情報を得ながら、より良い最終結果に至るにはどの経路を辿ったらよいのか考える。
これがちょうど弱測定の考え方に似ていたので、無理矢理当てはめるならまあこれかなーと。
ちなみにこの弱測定の話には負の確率が出てくる。
下の図では、光を一粒ずつ飛ばして二重スリットを通したときにできる模様を示している。
光の粒が図のAに来る確率は高いので、明るくなっている。左右どちらのスリットを通ったかの確率はだいたい半々になる。
しかし、図のBに来る確率は極めて低い。このとき右のスリットを通った確率が400%、左がなんとマイナス300%になるらしい。
意味不明だが、量子の不確定性原理という現象を考えると説明できる気がする。
量子のもつエネルギーや位置は常に揺らいでおり、そこにいたと思った量子が次の瞬間には別の場所を移動していた、とかあるらしい。
また、何もない真空から突然、物質と反物質の対が生まれては次の瞬間にはくっついて消滅したりしている。
平たくいうと、極めて短い時間であれば、量子はワープしたり増えたり消えたり何でもありの状態。あとで辻褄が合えばよい。
となると、光を1個発射したはずが、右のスリットを4個、左のスリットをマイナス3個(=ダークエネルギーをもつ光?)通過した時、Bの地点へ着弾して1個に戻るのか……?
何が言いたかったかというと、これを宇宙の未来に見立てて、もしAが宇宙滅亡、Bが宇宙生存とした場合どうやってBに到達すればいいか?
→冥導変身みたいな暗黒面に堕ちてでも左のスリットを通過しなきゃならない……みたいな話にならないかなー、と勝手に今後の展開を妄想してみる。
ちょうど昨日、エピソードアルコアの情報解禁されたけど、やっぱり色々と新規設定ぶっこんできそうな雰囲気。
この考察記事群も早々に訂正を余儀なくされそうな予感。