こじらせハラスメントと4月1日の夢うつつ - こじハラ3周年に寄せて


長い前置き

 アイドルを推す時、夢を見られるかどうかがわたしの一番のきっかけになる。

 かわいいアイドルも曲がいいアイドルも数多あれど、大好きだな、応援したいな、と思う相手にはいつも何か夢を見せてもらっていて、だから、こちらも応援を返したくなる。少なくともわたしの中では、そういう順序で〈推し〉アイドルが生まれるように思う。

 その点で、こじらせハラスメントも間違いなく、「かわいい」という夢を見せてくれた、わたしの推しアイドルでした。今もそうです。こじハラに夢を見て、世の中生きてく力を得ている。これは、そんなこじハラの好きなところをたくさん書いた文章(になる予定)です。

 本当はうーちゃんの卒業前にありがとうの気持ちもこめて書き始めたのに、結局書きかけで世に出さないまま終わりそうでした。4月1日に緑仙がしたツイート(後述)のおかげでこじハラオタクとしての己が湧き上がったので、こじハラへの愛を込めてここに投げておきます。インターネットの海にこじらせハラスメントのことがずっと残りますように!

※前提として、書き手は2021年2月ごろに緑仙との過去のコラボアーカイブがきっかけで弦月を中心ににじさんじを見始めた人間です。配信、メンバーシップ等も弦月のもの中心で、緑仙、ういはろの活動も追ってはいましたが、追いきれていないというのが正直なところです。ご容赦ください。

▼こじらせハラスメントについて

こじらせハラスメント:にじさんじ所属Vtuber、緑仙・相羽ういは・弦月藤士郎によって結成されたアイドルユニット。

かわいいアイドルさん。

スクショ元:https://youtu.be/T6VAQxRd4KA?si=PBu4EUmFjXclqZ5e

①名前がいい

 まず名前がいい。いきなりオタクの語彙力の無い推し語りみたいになって恐縮だけれども、本当に名前がいい。「こじらせ」で「ハラスメント」なんて、一筋縄では行かない様子が出過ぎている。たまに、本物のハラスメントの一種として「こじハラ」が使われていたり、勘違いされていたりするところを見るのも正直面白かったです。

あと、ミューコミで吉田さんも言ってた。名前が最高ですよねって。

え?!お風呂でそこから洗うの?!緑仙くん登場で、# 末吉9太郎 くんと友達についての激論が交わされ、みんなして青春を考えるの巻。 第12回 # ミューコミVR !youtu.be/N6q5UR7X3B8?t=1h31m26s

(全ブメ、現場で見てみたかったよ……)(ラジオ内でその話がされている)
めちゃくちゃいいよね、やっぱ。

②歌詞とコンセプトがいい

 全部褒め倒すマン?という感じだけど、わたしが1番好きなのは『インターネットは最悪』です。これで大体を察してください。インターネットは最悪と歌いながらインターネットの悪意と茶目っ気を煮詰めたような濃縮ジュースをポップソングとして流し込まれる感覚、すごい。「かわいい」ってすごい、怖い。魔法だ!

 でも、秘密のショコラみたいなめちゃくちゃかわいい(けどわかりやすい素直さじゃない)曲で王道にアイドルもやるし、渋谷ナイトタクシー〜18350〜みたいなカッコイイ系もいける。素直に、アイドルとして曲の振り幅に楽しまされていたなと思っています。

③「かわいい」をやるということ

 緑仙も弦月もうーちゃんもみんなそれぞれだけど、「かわいい」をやったユニットで、わたしはきっとここに夢を見ていました。「かわいい」から②みたいなちょっとの毒っ気も許されちゃうんだ、強い。

……わたしがこじハラを好きな理由は、こんな感じだと思う。本当に大好きなアイドルだった。コスメ案件とか3Dライブとかもっともっとたくさん話したいことはあるけれど、本題に移ります。

▼こじハラと4月1日

全ブメ投稿日

 さて、こじハラ初めの楽曲『全力ブーメラン』は、2021年4月1日に投稿されている。
 タイトル名やユニット名の原型は2020年4月末とそれよりかなり前のコラボ雑談で出たアイデアだが、紆余曲折あり、この日になったようだ。この辺りは、先人の切り抜きに詳しいので、多分そちらを見た方が早い。めちゃくちゃありがたいです。だいぶ見ました。

① こじハラ結成から全力ブーメラン発表までまとめ【にじさんじ切り抜き/緑仙/弦月藤士郎/相羽ういは】https://youtu.be/xAT-fQ0v4sw?si=pDlTvokaI2anwS-B

② 【切り抜き/Twitter】こじハラが横アリいってくれたらタヒぬ【#こじハラ/緑仙/弦月藤士郎/相羽ういは】https://youtu.be/U1SdyZU2Gms?si=nUk8MWUsyP7Aj6qw

 当初話が出ていたバレンタインもホワイトデーも過ぎた結果、この日になった理由は今のところわたしは明言されたのを覚えていないのだけど、エイプリルフールであることも多分に関係していると思う(この辺り、言及漏れがあったら申し訳ないです……!)。とにかく、『全力ブーメラン』はVtuber界隈がエイプリルフールに湧き立つ中で投稿される形になった。

 そのため、匂わせツイートの段階では、

※緑仙:

※弦月:

エイプリルフールか?という声も上がっていた記憶がある。実際は、こじらせハラスメントは長らく温めていた企画であり、その少し前の3月22日に近々出ますと告知していたくらいなので、エイプリルフールの企画とは言えないだろう。ただ、4月1日20時投稿というエイプリルフールかそうで無いかが微妙なラインにも見える投稿のされ方が、『全力ブーメラン』という曲をさらに魅力的にしていると思っている。

「なんてね!」

 『全力ブーメラン』の歌詞は、「Vtuberとリスナー」間の感情と、アイドルらしい恋愛ソングの二面に受け取れるものになっている。これは2020年11月の配信での作詞中に言及されているところだが、完成版も概ねその通りになっていると思う。
 ずるいのは、サビ前の「なんてね!」だ。間違いなくキリングパートだが、前述の配信で言われる通り、Vtuberから投げられる鈍器としてのブーメランを「なんちゃってうそぴょ〜ん」で無かったことにできてしまうのだ。もはや、こんなの4月1日に投稿されて然るべき曲だよ。歌詞も投稿日もレイヤーが幾重にも重なり合って、なのに結局「なんてね!」ですべて暈されて、いたずらに笑われてしまうらしい。

 そして、「なんちゃってうそぴょ〜ん」は、次の年にも効いてきた。

 2022年4月1日、『こじらせハラスメントからの大切なお知らせ』の待機所が公開され、何があるんだろうとざわざわしていたのを覚えている。

 これは弦月リスナー視点で申し訳ないんだけど、前日にあった弦月の新衣装お披露目配信がちょっぴり不穏だったことも相まって、弦月のオタクは特にそうだった気がする。楽観視が基本のわたしとしては、一抹の不安はありつつ、こじハラだしちょっとマジトーンにも聞こえるけどなんか楽しいことやろ〜😀くらいの気持ちでいたんだけど、多分本気でハラハラしてた人もいるはず。あれは、ちょっと今でもやり過ぎだったと思う。緑仙は待機枠に触れるときもうちょっと軽い感じでわかりやすかったので……(※シスター・クレアさんとのいのるぱんだ新衣装お披露目リレーの中で言及。「もうぼく大好きこれ!」これくらいでいて欲しい)。

 それはそれとして、待機枠は、恐らくこれを読んでいる人はご存知だろう、『大切なお知らせ』という新曲の枠だった。これがまた、演出といい歌詞といい、心臓に悪い告知方法を許してしまうくらいいい曲で、ずるいよ!と思った記憶はまだまだ鮮明だ*1。

(現在はMusic Videoとの表記になっていますが、出てしばらくはそのまま『こじらせハラスメントからの大切なお知らせ』が動画タイトルになっていました)

これは当時のわたしの壁打ちツイートなんだけど、

  • エイプリルフールの不穏そうな告知、「ちょっとだけ気にして欲しくて」「構って欲しくて」「今度こそは狼です」って言って、「許してね」って歌われたらもうそれはさ……ずるいじゃん………「かわいい嘘」に収まっちゃうじゃん………って感じ、ポップミュージック、強い

  • あんな告知をしておいてその意地の悪さも(若干の事故*2もありつつ)織り込み済みで「許してね」って歌われたらどうしようもなくなるだろ!

  • 全体的にメタな次元でもっと最高になっちゃう、これがエイプリルフールに投稿されていること……と心臓に悪い告知をして歌中で愛嬌たっぷりに弁明する流れ完璧……

 他にも歌詞や歌についてツイートしていたんだけど、それは本題では無いので一旦置いておくとして。告知の方法にちょっとやり過ぎじゃん!という気持ちがあったからこそ、「ゆるゆるゆるゆる許してね」が確かに意味を持って刺さってしまった。これは真剣な話、本当に苦手な人もいると思うタイプの冗談のつき方なので、「許してね」で許してしまったのはあくまでわたしの場合なんだけど。

 2021年の4月にはアイデアがあったようだし、活動1周年を意識しての面ももちろんあるだろうけど、エイプリルフールに投稿される意味がある作品だったと思う。そして4月1日がこじハラ1周年の日だったのは、『全力ブーメラン』の「なんてね!」がその日にぴったりだったから、なのかもしれない。

*1 弦月のオタク的にはこのツイートもよかったので「許さない」わけにはいかず。こちらこそ。

*2 直前の弦月の新衣装が不穏だったことを指しているはず。取り合わせ事故だったよ。

記念日として

 そして、2024年4月1日、日付が変わって少しした頃に、緑仙のTwitterアカウントからこんな投稿があった。

 この間の2023年11月、こじハラメンバーの一人、相羽ういはのにじさんじ卒業が発表された。

 キュートでアクティブな3D新衣装お披露目をはじめ、こじハラのファーストラストアルバム『さよならハラスメント』など、他にもたくさんのお土産を残して、うーちゃんは2023年の末に卒業していってしまった(All is mine本当に大好き、最後までペティナイフで心臓突き刺して行ったよ……!)。
 だから、緑仙の投稿した画像には二人しか映っていない。背景色はきっと(きっと)相羽ういはのイメージカラーを意識した青で、それでもこじハラの「かわいい」の核たる存在だったういはのいないこじハラは、どちらかというと「おしゃれ」で「かっこいい」二人組だった。

 ただ、やっぱり記念日は4月1日らしい。「エイプリルフールといえばこじハラ」なんだって! 「といえば」だそうです。やっぱりそうなんですか!?

 こじハラの記念日が4月1日なこと、もしこれ以上こじハラが動かなくても、エイプリルフールのお祭り騒ぎが残っている間は覚えていられるなと思います。

 本人たちにそういう意図があろうと無かろうと、本当か嘘かわからなくなるエイプリルフールなので、「なんちゃってうそぴょ~ん」はそれすらも嘘かもしれないという疑念を纏ってこちらに投げられてくる。
 無邪気な嘘に騙される度に、「なんてね!」って誤魔化される気がする。こじハラが「かわいい」で塗りつぶしてちらつかせた毒っ気のこと、しばらくずっと忘れられる気がしません。

 改めて、こじらせハラスメント3周年、本当におめでとうございます!
 ずっとずっと大好きなアイドルユニットです。ありがとう〜〜!!!!!


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