見出し画像

焦り

私はわりと好きなものがはっきりしている。色はターコイズブルーとピンク、服のフォルムはすっきりとしたもの。柄は無地かストライプ、タータンチェック。素材は天然素材。

好きな服もあったはずなのに、1年前、クローゼットには自信をもてる服がまるでなかった。

コロナ禍で完全リモートワークとなって以降、着心地の良い服が幅をとり、妊娠・出産してやさしいワンピースが隙間を埋めていた。それまでのツケもある。サイズの合う洋服に出会った経験が少なく、「どうせ合わない」と思い込んで服をきちんと探さなくなった。

「職場復帰したら、きちんと見られたい」

自問自答ファッション講座の応募時は復帰まで1カ月を切っていたタイミング。仕事が楽しみな反面、職場の人に迷惑をかけないかという不安が勝っていた。「せめて服は自信を持ちたい、当選させてください」と祈るような気持ちで送信ボタンを押した。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?