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TOW難されたらK察にTELしよう

【文字数:約600文字】

 職場の近くに野良ジテンシャが住みついて、さびしそうな横顔で立ち尽くすこと1週間。

 かつて多くのジテンシャにICチップほど高度でない、すぐ削れる防犯登録シールを貼りつけて「この家の子におなり」と送り出してきた人間なので、今でも野良ジテンシャを見ると寂しい気持ちになる。

 とはいえ、山の中ならともかく都市に野良ジテンシャが住むのは普通であり、責任感のない飼い主が「拾ってください」とも書かずに捨てていく。残念ながらモノに愛護法は適用されないらしい。


 私も内心の自由に反して野良ジテンシャを放置していたけれど、さすがに指摘があると何もしないわけにはいかない。パパ!ママ!と襲ってくるわけではないけれど、見映えが悪いのは確かなので。

 所轄のK察署を調べて、事前にメモしていた防犯登録や製造番号を伝えると、やや面倒くさそうにしながらも来てくれるそうな。

 隣県で捨てられたものを持ち主が取りに来るかといえば、正直なんともいえないだろし、保管からの処分になるのは多いような気がする。

 しかし現物を確認したところTOW難の届け出がされていたらしく、本体価格5万円(推定)なら望みがあるかもしれない。

 持ち主が迎えに来てくれることを願いながら電話を切った、とある夏の日の出来事であった。

 ちなみにサムネイル画像は横浜の赤レンガで撮った、ほぼ原形がないマイ魔改造ジテンシャです。


なかまに なりたそうに こちらをみている! なかまにしますか?