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激情版『新洗機 ヴォッシングリオン -使途申請-』

【文字数:約1,000文字】

 前回のあらすじ

 いたって普通の中高年イカリ・ンドンはある日、幼少期をともに過ごした父親と話し、それとは関係なく汎用箱型洗浄兵器、人造家電「ヴォッシングリオン」の操縦を託される。

 ヴォッシングリオンは家庭用の交流AC電源を利用し、ひも状のアン〇リカルケーブルなしでは動作しない。また、操縦者の意図しない「暴走」をすることがあるものの、機能を停止するセーフティーが設けられている。

 イカリ・ンドンは社会より排除されるのを防ぐため、ヴォッシングリオンを操縦して健康な未来を掴むため、運命あるいは水流の円環へとその身を投じるのだった──。


 というわけで、壊れた洗濯機が新しくなりました。

 ざ~ん~こ~く~だ~ とつぜん シンだ

 しょ~う~ね~んよ~ てあらいし~ろ~

 自分のことを汎用手洗い兵器だと思い込めば、ちょっとした洗濯もへいちゃらですけれど、いつまでも続けていると精神汚染の危険があります。

 単純に疲れますし、脱水しないで干すと渇くまでに時間かかるんですよね。

 たった1人の人類の危機を救うため、超速で配送されてきたのがコチラ ↓

活動時間は最大で15分

 洗濯容量としては5~6kgくらいで事足りるかと思いつつ、かさばる秋冬物やシーツ類を家で洗えますし、メーカーとしても中~大型を売りたいわけで、機能面でも満足できるのが7kgのコレでした。

 残念なのは今さっき販売ページを見たら、買ったときより1万近く値下がりしていたことです。

「どうして僕を見捨てたんだよ、父さん!」

 狙って買い替えられたら理想なのですけれど、そうもいかないのが運命のイタズラというやつで、ちょうどモデルチェンジの時期と重なったのやも。

 とはいえ、イカリ・ンドンの名前を思いついたときはシンクロ率を感じ、きっと好物はイカリングだとアホな想像をしていました。

「天使の光輪……いいえ、あれはイカリング……!」


 エヴァの劇場版、最後の「シン」は謎な展開だった記憶しかなくて、旧版でネルフ本部が襲撃されるのと、エヴァ量産型の出てくる場面をずっと引きずっています。

 たぶん今あれと同じものを作ろうとしたら、関係各所から待ったがかかるだろうなと。

 リメイク前の『銀河英雄伝説』も宇宙戦争を描いているためか、まぁ本当にヒドい場面がちらほらと。

 中学生は中高年やがては老年になるわけで、そうした昔話をできるのが長く生きてて数少ない良いことなのでしょう。

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