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役割を考える@RinDaの台本0410

どうも、RinDaです。

皆さま、Noteではお久しぶりです。
ブログに移行してからしばらく、更新が止まってからしばらく経ちましたが、色々と余裕ができてきたのでNoteにて筆を執っている次第であります。

しばらく、「RinDaの台本」の総括をサボっていたのですが、コメントをして周知したいことがありましたので、これまた久しぶりに総括的なものをあいていこうと思います。

今回の台本は「新人声優の登竜門」というテーマで、男性には「イケメン紳士」、女性には「元気いっぱい可愛らしい少女」を題材にした台本を用意しました。

これに「物語をハッピーエンドに導く主人公」と「多感な20代前後の年代」の二つを足した役どころが新人声優の登竜門と呼べる役どころだと思います。

今あげた男女それぞれ3つのうち2つは「自信があります」という状態にしておかないと、かなり不利なのではないでしょうか。

是非、これらの役どころを鍛えて、商品として自信が持てる声優になっていきましょう。

役割とは?

まずは役と役割の違いから見ていきましょう(画像)

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「役」というのは、世界観や人間関係と結びついている存在のことで、鬼滅の刃の主人公・竈門炭治郎などの「キャラクターそのもの」を指します。

また、「男性A」というモブキャラでも、世界観に依存している存在なので「役」という枠組みになります。

逆に「モブキャラ」や「主人公」といった枠組みは「役割」になります。

「役割」とは、物語を進めるために割り当てられた仕事のことで、ヒーローやヒール、トラブルメーカーやトリックスターなど、「設定に依存しないキャラクターの特徴」を指します。

恋愛シミュレーションゲームにおける「ツンデレ」や「癒し系」、「俺様キャラ」なども「役割」と呼べると思います。

野球で例えるなら、「役割」がピッチャーやキャッチャーなどのポジション名。もしくは速球投手や変速投手、先発・中継ぎ・抑えなど抽象的な個性のことで、「役」が具体的な選手名です。

役割を果たすだけでは演技は成立しませんが、演技を成立させるためには役割を果たす必要があります。

では、その役割はどこに書かれているのか?

それがどこにも書かれていません。

役者は自らの読解力を使って、役の役割を見抜くことも仕事の一部なのです。

役割の導き出し方

非常に大まかではありますが、役割の導き出し方を書いておきます。
だいぶ簡略化してしまっているので、参考程度に考えてください。

役割を導き出すヒントは「台本」と「設定」です。

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演技をする際に台本とキャラ設定がもらえるのは、「この備品(設定)は自由に使っていいから、マニュアル(台本)に準じた仕事をしてください」ということ。

当然、自前の仕事道具を持ってきていい場合もあれば、マニュアルに書いていないことをしていい場合もありますし、その逆の場合もあります。

ですが、ヒントとなるものは台本と設定しかないので、そこからクライアント側が何を求めているしかありません。

なので、「渡された台本はどんなものなのか?」と「設定の中で使えるものは何か?」を探し出し、「この設定でこの台本を遂行するということがどんな役割を担うことになるのか」を考えていきましょう。

RinDaの台本0410 の回答例

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男性台本の場合、爽やかで礼儀正しい男性が(設定)、揉め事を鮮やかに解決し、相手の気分を害さないようにフォローをする(台本)という形に読み取れば、とても品格があって仕事ができる人間に見えると思います。

有り体に言えば「カッコイイキャラ」であり、相手を女性と仮定するなら「イケメンキャラ」とするのが妥当なはずです。

女性台本の場合、元気いっぱいの愛らしい少女が(設定)、急に登場し抱き着くなどの子どもっぽい愛情表現をして自分の話をウキウキと語る(台本)という形に読み取れば、まだあどけなく健気な女の子に見えるのではないでしょうか?

こちらも有り体に言えば「かわいいキャラ」であり、相手との関係性から考えると庇護欲をそそるような「ロリキャラ・妹キャラ」が妥当だなと思います。

役割を演じる

では、役割がわかったところで、それを演じるとはどういうことなのでしょうか?

今回の台本に参加された方の中でも、役割が何なのかに気づいた方も多かったのですが、それを演じることが出来ていないと感じる人がほとんどでした。

ほとんどの方は、「役割になりきる」という演じ方をされていました。

つまるところ「イケメンになりきって話す」「かわいい女の子になりきって話す」という感覚ですね。

確かに、演技の方向性としては間違ってるとは言えませんが、手法が単純すぎて不足している部分が多いという印象です。

大切なのは「○○と周りから思われるように話す」ということ。

「イケメンになりきって」というのは「俺はイケメンだ」と思って話すということになりますが、現実でそういうナルシシズムむき出しの男がいた時、それを皆さんはカッコイイとかイケメンだとか思いますか?

実際のイケメンというのはそういうものではなく、ある行動をすることにより周りが勝手にイケメンと認識するから、イケメンなのです。

だから、演じる時に必要なのは「イケメンになりきって」ではなく「相手が勝手にイケメンだと思ってくれるように話す」というのが的確な演じ方になります。

では、イケメンらしい行動ってどういうことかというと、例えば「接し方が丁寧で優しい」とか「まっすぐ相手の目を見て話す」とかです。

女性の場合なら、「身体を大きく使って一生懸命に話す」とか「何でもない当然のことに幸せを感じる」とか意識すると子どもらしく可愛い印象になると思います。

つまり、「役割を演じる」とはどういうことかというと、「相手の想像力を掻き立てるように演じる」ということにつながります。

相手に自分のことを信じてもらうには「自分はあなたの味方だ」とか「ボクを信じてくれ」と口で言うだけでなく、行動で示す必要があります。

何も言わずに行動を見せることで相手に「この人は信じられる人だ」と想像させるのです。

それを台本と設定に沿って行うのが演技なのです。

まとめ

・役割とは、役に与えられた仕事のこと
・役割は、台本と設定から導き出せる
・役割を演じるとは、相手に想像させること

というのが「役割」という側面からの演技の見方です。

現場にいる役者全員が、自分の役割を果たすことで作品は完成を迎えます。

逆に言うと、役割を理解していない役者が一人でもいると作品の完成度が下がるわけです。

もし、皆さんがキャスティングをする側の人間なら、そんな人間を現場に推すと思いますか?

役割を理解することは、声優になるなら越えなければいけないハードルです。

役割をちゃんと理解して、演技に臨みましょう。

RinDa

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