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アクション(?)ゲームとAI

今日は、投扇興、じゃが連の「鏡開きの会」に参加してきました。休会、再入会を繰り返しながら、かれこれ長いこと続けています。(投扇興というのは、人の身長くらい離れた場所から、蝶と呼ばれる的向かって扇を投げて当てて倒し、枕と呼ばれる台、蝶、扇の位置関係で成立する「見立て」に応じた点数を加算して、1vs1で競う、雅な競技です)

というわけで、あんまり広がらないかもしれませんが、投扇興を始めとした、アクションゲームと、AI、人工知能の関わりについて、少し考えてみたいと思います。(何故にタイトルに「(?)」を付けているかの理由は、後々出てきます)


判定機、という側面

広い意味で人工知能を語る場合には、パターン認識、画像認識と、それを元に実施される予測等々が含まれると思うので、様々な位置からカメラで事象を撮影し、そのデータを使って人工知能がいろんな分析を行い、トレーニングに活用したり、試合中の判定に活用したり、という事例が、プロスポーツの世界では普通に始まっています。(テニスで使われているホークアイとか、サッカー中継とか見ていても、AIによる分析がどうとか、ちょっと毛色は違うもののVARによる判定とかも範疇に入れていいかもしれません)

では、これが我々が普段遊んでいるアクションゲームに適用できるか、というと、なかなかに難しそうではあります。パッと思いつくところでは、「判定機」としての使い方で、例えば「おばけキャッチ」の正解判定を、AIがやってくれるとか、投扇興の例でいうと、天井カメラで「絵合」(扇の地紙に蝶が触れている)と「夕霧」(扇の地紙に蝶が隠れている)を完璧にしてくれる、、、というのがあるわけなのですが、おばけキャッチは自明なのでいいとして、投扇興についてはそのあたりの闇が深く、あくまで「見立て」の世界なので、機械が判定した「絵合」と「夕霧」に意味があるのか、という話に発展しそうな気がしています。(最初に挙げたスポーツの世界でも、審判が絶対、という価値観の元に成立しているスポーツだと、そこにカメラ判定だの、人工知能による判定だの、そういうものを取り入れることに反対する人がたくさんいそうだな、とは思います)

プレイマシン、という側面

これは、ワード系、画像系、どちらのジャンルにおいても、可能性は残ると思っています。ただ、アクションゲームというのは練度を上げすぎると、とたんに一般の人と遊んでも面白くなくなる(特に負ける方がね…)という問題が、人間同士でも発生するので、「あまり練度を上げすぎない」、という部分に1番人工知能が活躍できる余地があるのかもしれません。

という一方で、個人的には、AIにバリバリに学習させて、相手の動きを読んで全方向からの攻撃を防ぐKLASKマシンとか、名人の数倍の速さで全カードを処理するおばけキャッチとか、ワードバスケットとかのロボットがあれば、対戦の機会があったら遊んでみたいとは思いました。

新しいゲームを生み出せる可能性

あるにはあると思うのですが、そもそも人工知能に、スポーツと、我々ボードゲーマーが想像するところの「アクションゲーム」というものを区別できているのかどうか怪しいところがあると思っています。

試しに、ChatGPTさんに、「ボードゲームに、アクションゲーム、というジャンルがあるのは知っていますか?」と聞いてみたところ、

はい、ボードゲームにも「アクションゲーム」と呼ばれるジャンルが存在します。ただし、ボードゲームのアクションゲームは、一般的なビデオゲームのアクションゲームとは異なり、プレイヤーが物理的なアクションや反射速度を要求されるわけではありません。

ボードゲームのアクションゲームは、通常、プレイヤーがゲーム内のアクションを制御したり、特定の行動を選択したりすることに焦点を当てています。例えば、カードをプレイしてリソースを獲得したり、タイルを配置して領土を拡大したりするゲームが含まれます。これらのゲームでは、プレイヤーが戦略的な決断を下し、相手と競り合うことが求められます。

具体的なゲームの例としては、「カタンの開拓者たち」や「カルカソンヌ」などが挙げられます。これらのゲームは、アクションゲームと呼ばれることがありますが、その性質は他のジャンルとも結びついています。

ChatGPTの出力

手番でできる行動のことを、「アクション」と呼ぶので、大抵のボードゲームは「アクション(ドリブンの)ゲーム」じゃないかい?というのがGPTくんの主張です。ですので、世界で1番有名なアクションゲームはカタン、ということになります。

ちゃんと分類ができるようになれば、そこに新しい要素を組み合わせてゲームを作ることもできるとは思いますが、得意分野ではないと言い切っていいと思います。

ツールとしての側面

そして、ここが1番期待できるんじゃないか、と思っているのですが、ボードゲームにスマートフォンを組み合わせて遊んでいいとした場合に、或いは、広義のボードゲームとして、オンライン対戦を含むとした場合、などに、ツールとして人工知能、AIを活用すると面白い遊びが生まれる余地はあると思います。

ここも、最近の個人的な体験からですが、手札から単語カードをプレイして、順番に「Stable Diffusion」のプロンプト欄に埋めていって、特定のシチュエーションや目的となるオブジェクトを生成するゲームとかがあったら、面白いと思います。(プロンプトって、最初に入れた単語の影響を強く受けるという特性があるので、「swap」とか「remove」とか、「重み付け1.1倍」とかいうアクションカードがあるともっと盛り上がると思います。AI絵師が集まるゲーム会があったら、自作して持っていきますので声をかけてください!)

ここまで極端な例でなくても、実際に、人狼のようなゲームで、AIを探すゲームがこの間のゲームマーケットで頒布されていたと思いますので、暫く、このツールとしての使われ方は、手を変え品を変え出てくるんじゃないか、と思います。

まとめ

というわけで、今日はアクションゲームとAIや人工知能の関わりについて、思いつくままに羅列してみました。(今までで1番AI関係ない話だったかも?)
投扇興も、ちょこちょこ各地で体験会をやっていたり(特に年始は多かった気がしますね)テレビやラジオで時々取り上げられたりするので、機会があったら是非遊んでみてください。(私も昔は藤沢BGCに年に1回は投扇興セット担いで行って、遊んでもらっていたんですけどね…今はボードゲーム会とセットのところは少ないのかなぁ)
というわけで、今日はこのへんで。ほなね。

例のAI画像のコーナー

「投扇興」は絶対に生成できないだろうな、と思ったので、このAIで日本のお正月遊びをどのくらい表現できるかやってみよう、と思いました。

それこそ手を変え品を変え、いろいろ試したのですが、やはり投扇興は理解されませんでしたし、そもそも開いている扇、を生成するだけで大変でした。。。というわけで、今日はギブアップして、途中で生成された謎の日本人形の画像を貼っておきます。(Kimonoはそのまま指定して大丈夫だったことに驚きました)


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