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研修報告「生命(いのち)の安全教育」について 尼崎市議会議員 池田りな

こんにちは。尼崎市議会議員 池田りなです。研修の報告をさせていただきます。

子どもの事故予防地方議員連盟2023年度総会研修会

日程:2023年10月16日(月)
講師:せんとう法律事務所、子ども安全ネットかがわ 代表 仙頭 真実子様
目的:子どもたちが巻き込まれる性犯罪の予防・学校内外での性教育について研究するため


 
【概要】
2023年4月、文部科学省が子どもたちを性犯罪・性暴力の「被害者にしないこと」・「加害者にしないこと」・「傍観者にしないこと」を目標に掲げた、『生命(いのち)の安全教育』。

2023年6月には、刑法及び刑事訴訟法の一部が改正され、改めて性教育が重視されています。今回の改正では、性犯罪に関する規定が大幅に見直され、従来の強制性交等罪と準強制性交等罪を統合して「不同意性交等罪」と名称が変更され、処罰対象と成る具体的な行為や状況が8つ例示されました。

法務省 刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律https://www.moj.go.jp/content/001399486.pdf


小学校における性教育は「はどめ規定」により、何処まで教育の対象とするかは各学校に委ねられています。しかし、国が定める学習指導要領に「妊娠の経過は取り扱わないものとする」という一文があるため、小学校では「性交」について教えることは避けられる傾向が続いています。
 
今回の勉強会では、仙頭弁護士が実際に携わった性犯罪の事案を踏まえた話を聞かせていただきました。『生命(いのち)の安全教育』は道徳の延長に語るのではなく、性被害についてもぼやかさずに話をしないと子どもたちには伝わらないとのことでした。今回の勉強会から学び、今後取り組んでいきたいことは以下の2点であります。
 
①  外部の専門家による性教育の実施
既に尼崎市では、各学校から要請があったときに性教育の学校医(専門医)が出向き、講演会を行っている。2022度は、8人の産婦人科医の校医が分担し、小学校3校3回、中学校8校9回、講演会を開いきました。

中学校在籍3年間で「予期せぬ妊娠」、「デートDV」、「LGBT」の3つのテーマの全てを必ず学べるようにしています。中学校で生徒全員が性について学ぶ機会は、1年に1回しかなく、子どもたちがさらに性について知る機会が必要だと考えます。
 
②  児童生徒の性に関する相談窓口の設置
千葉県には、過去に発生した教員による児童生徒への性被害を受け、「児童生徒向けわいせつセクハラ相談窓口」が設置されています。尼崎市は、わいせつセクハラ相談窓口はあるものの、児童生徒向けに特化したものがない。現在は複数の窓口があるため、被害生徒やその保護者が何処に相談して良いか分からない、相談窓口ごとに見解が異なる、何度も被害について話すことが子どもと保護者のストレスになっているという課題もあります。

セカンドセイプにならないよう、ケースシート(※2)の利用は徹底するべきです。また、この取り組みを進めることで、本市の課題でもある予定外妊娠をする10代の数も減ると考えます。

(※2)「性暴力被害者支援センター・ひょうご」の学校で【性暴力被害がおこったら】という手引きの23ページ

https://onestop-hyogo.com/wp-content/uploads/2022/11/tebiki_web.pdf


 

youtube.com/watch?v=DBqxgs_KV1g

 



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