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#003 大神神社にみるVUCA時代のあり方

年末に幸先詣でで、奈良の大神神社に参ってきました。
そこで見た神社の変化に驚いたので、今日はそのことについて書こうと思います。

大神神社とは?

大神神社とは奈良県桜井市にある日本最古の神社で、神話の時代からその存在が知られるたいへん由緒のある神社です。山自体をご神体としており、関西屈指のパワースポットでも大変有名です。

毎年初詣にはたくさんの人が訪れ、私も元旦に参拝しています。今年はコロナの影響もあり12月31日に幸先詣という形で参ってみました。

参拝方法の変化


まず神社に入ってみると手を洗う場所にひしゃくがなくなっていました。これはもちろん接触によるコロナの感染を防ぐための対策です。

山が御神体なので、本殿は設けず拝殿を通して三輪山を参拝します。
この拝殿の前に立つと、何とも清々しい気持ちになります。

参拝が終わるとお楽しみのおみくじ。
おみくじ売り場に行くと、おなじみの大きな木の箱ではなく液晶画面が。画面の前のセンサーに手をかざして左右に振るとモニターのかわいいウサギが木の箱をガラガラと振ってくれ、そこから番号を引いてくれるという仕組みです。


このうさぎ、かわいすぎません?
元々、大神神社の一の鳥居前の鉄灯篭を守っていたうさぎだそうで「なでうさぎ」として人気のマスコットでもあります。

IT化すると味気なくなってしまうのですが、うさぎのかわいい仕草に思わずにっこりしてしまいました。

三輪山でのお参りが済んでなでうさぎのある場所に行きますが、今年は当然一つのものをたくさんの人が触るというような形態はとっておりませんでした。

なでうさぎの銅像はありませんでしたが、代わりにその場所では大祓という儀式に参加できるようになっていました。
人型と四角の紙をもらい、人型の紙で自分の体を左右祓った上でそれを投げると1年の穢れが祓われるということだそうです。



この神社は数年前からご祈祷をする人の顧客名簿を完全にデータ化しており、1度ご祈祷などをしてもらうと、その後も厄年など人生の節目にはリマインドの手紙をくれるというサービスも行っています。

日本最古の神社がどんどんとデジタル・トランスフォーメーションを進めている様子に驚くばかりでした。

変化対応のポイント


この神社では参拝する人が、
「どうすれば安心して、気持ち良く参拝できるか」
ということを考えながらその周辺の手段を変えている様子が伺えました。

時代の変化が激しい今、何も変えなければ時代に取り残されます。
一方で変えるべきものでないことを変えてしまうとコアな価値を失ってしまう可能性もあります。

この変化の激しい時代において、何を変えるべきか、何を変えないべきかということを突き詰めて対応していくというのはとても大事なことだと思いました。

年の始め、「自分も変わろう!」と考える方はたくさんいると思います。
その際、「変えないこと」にも意識を向けてみることは大事なことかもしれません。

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