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【中学英語】単語の覚え方を教えると、生徒は勝手に勉強する

受け持ちの中学2年生が、比較表現を学習しています。形容詞や副詞の比較級、最上級を覚えて、使えるようにしてあげなければいけません。しかし、単語を覚えるということに苦手意識のある生徒は多いと思います。ですから、覚えてこいと言うだけでは、少し無責任かなと思っています。できないことをできるようにしてあげる、というのも教師の仕事だと思うからです。学年では、代表的な形容詞や副詞をリストにしたものをが配布されました。こちらを使って、クラス全体で単語を覚えていけるよう、段階を踏んで指導しましたので参考になればと思います。

①まずは発音から

②なぜそのグループ分けなのか、確認する

③時間を決めてペアで読み合う

④慣れてきたら見ないで言わせる

⑤ランダムに言わせる

⑥日本語だけ見て書けるかチェック

⑦④、⑤、⑥を組み合わせる

①まずは発音から

 最初は教員の後に続いてリピートさせます。今まで習った形容詞、副詞の復習にもなります。原級、比較級、最上級を3つ続けて、リズムよくいきます。

②なぜそのグループ分けなのか、確認する

今回のリストは、規則変化(erをつけるのか、rだけでいいのか、最後の子音を重ねてerなのか、など)や不規則変化、more mostをつけるものなのかで分けてあるものでした。なので、そのなぜその分け方なのかも、生徒に質問する形で確認しました。塾などですでに知っている生徒は得意気に言ってくれます。生徒からの情報として確認すれば、こちらからの一方的な指導にならずに済みます。

③時間を決めてペアで読み合う

60個の単語なので、70秒、80秒ほどで、ペアで全部読み合うという活動にしました。ジャンケンして勝った生徒が原級を言い、負けた生徒が比較級、最上級を言うという具合です。時間制限を設けると、ゲーム感覚になってメリハリがつきます。

④慣れてきたら、見ないで言わせる

 最初の何時間かは、リストの順番通りがいいと思います。苦手な子もスムーズに言えるようになってきたら、「できる子は見ないでチャレンジしてみて」と声をかけます。覚えることが目標だと意識させます。テスト効果で、学習効率を高めることにもなります。

⑤ランダムに言わせる

④もできるようになってきたら、ランダムに言わせるようにします。私の場合は、ペアの前に教師が原級、生徒が比較級、最上級を言う形ではじめました。その後ペアで同じことをやってね、と伝えます。ここまでくると、生徒は少し自信がついてきます。

⑥日本語だけ見て書けるかチェック

これで最終の段階です。テストでは、日本語の文を見て、英語が書けないと点数がとれないからです。リストには日本語訳が書いてありますから、そこだけを見て、原級、比較級、最上級が書けるか自己採点でチェックさせます。この時、英語の部分に筆箱などを置いて隠すか、折り紙のように紙を折って隠すか、実際にやって見せます。これをしないと、今何をやっている分からない子がでてきます。こういうやり方やれば、自分で自分をテストすることができる=勉強できる、という経験をさせるのです。時間を測り、机をまわって、困っている生徒がいないかチェックします。点数どうのより、この方法で自分で取り組めているかが大切かもしれません。

⑦ ④、⑤、⑥を組み合わせる


 あとは、帯活動にしたり、小テストにしたりして定着をはかるとよいと思います。授業でしっかり指導したところは、生徒も自信をもってテストに臨めると思います。

今日は、短いですが、比較級・最上級の変化表リストを使っての単語指導について紹介しました。教師が英語が得意であればあるほど、単語を覚えるなど基本的な勉強方法については指導を省いてしまう可能性があります。小さな段階を、ペア活動など少し強制力のある形で踏ませていけば、苦手な子も少しずつ覚えることができ、やる気につながると思います。こうした積み重ねを大切にしてあげたいと思っています。単語指導でなにかいい方法がありましたら、ぜひコメントで教えてくださいね。


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