【子育てエッセイ】花火と娘の手
花火と手が眩しい。
夏の夜空あがった花火が、2歳の娘の小さな手を照らし出す。
その瞬間、私は娘の手の形から成長を感じとった。
あのぷくぷくとしたもみじの手は、どこえらやら、小さくても、すらっとした指が伸びている。
届くまいが、一生懸命に手を伸ばす娘。
「ママ、はなび~」
覚えたての「はなび」という言葉をすぐに使えることにも驚かされた。
花火の光に包まれた娘の顔は、純粋な驚きと喜びで輝いていた。
私は娘の手をぎゅっと握りしめ、その瞬間を心に刻もうとする。
まだ遠くから眺