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OMORI感想

OMORIを取り敢えず一通りクリアしたので感想とか考察とか書いていきます。これを読んでる方は皆OMORIプレイ済みだと思いますのでこのゲームについての説明は割愛します。

クリア記念絵(決して描くのが楽だったからとかではない)

◯キャラ評


オーブリー:好き………………………。大体一週目の時の反応で大体のことはもう言ってると思うんですけど、本当に好きなんですよね…。最初は顔で一目惚れしたんですが段々内面の方も分かってくるとね……好き…好きしかない…オーブリーしか勝たん。サニールート「あと一日……」での公園のあの会話、良過ぎるんですよね。「と、とにかく、言っておくけど……アンタのこと
別にどうでもよくなったわけじゃないから。」は?はぁ?????何それ?????何その表情??????サニー君に軽く殺意を抱きました。オレンジオアシスでのピクニックや最後のバジル宅で寝てるとこ調べた時の文章とかでも分かる通りオーブリーって自分の気持ちに正直でありながらも結構よく考えてから話す子で、今不器用なように見えるのもどういう言葉で自分の思いを伝えるべきか精一杯考えてから喋ってるからなんですね。人間出来すぎですよ。あとお墓の前でピクニックしてる時の目線、見ました???私は見ました。サニー君に軽く殺意を抱きました。何のことか分からない方は是非見に行ってください。あと本編とは関係無いんですがOMORIのTwitter公式アカウントのメディア欄にちょいちょい公式イラストがあって、その中に各キャラの誕生日記念イラストもあるんですね。この誕生日記念のちょっとした漫画がオーブリーにはあるので皆さん是非読んでください。最高です。これを読んだとき程「英語読めて良かったなぁ…」と強く思ったことはありません。読めない方は今すぐ英語の勉強を始めてください。もしくは私が翻訳します。でも翻訳精度にはあんまり自信無いのでやっぱり自分で読めるようにするのが一番良いと思います。
さて、このまま書き続けてるとオーブリーへの好きが溢れ出して止まらなさそうなのでここで終わります。オーブリー、どうか末長く幸せになってくれ………。

ケル:RPGパートのMVP。コーヒー筋肉自慢からのラン&ガン強すぎ。ケルの究極装備はチキンボールです。異論は認めない。
光属性は最後まで揺らながなかったものの、やっぱり光そのものであるが故に対応がちょっとアレな場面が多々あったなと思います。悪気がある訳ではないがないからこそ直し辛いし指摘し辛い所。教会での会話とかマジ声出ましたからね。コミュ強なんだけどコミュニケーション取る際周りの事を気にしなさすぎな気がする。多分自分が周囲の評価とか気にしないタイプだから分からないんだろうな
という感じ。逆にオーブリーは意外とそういうとこ繊細なんだと思う。ここら辺は恐らく育った家庭の影響も強いんじゃないかな。あんまり負の面にばかり言及してるとケルのこと嫌いだと誤解されそうですが別に嫌いではないです。少なくともあのメンバーには必要な子というか、ケルにしかできない役回りはあるよなぁと思っています。実際関わるとしたらちょっと苦手かも。周りの目をバリバリに気にするタイプなので。キャラクターの評価をする時に「実際自分が接してみたいかどうか」で考えちゃうことって割とあると思うんですけど、自分のケル評はどうしてもコレになりがちなんですよね
話は変わりますが、ケルのマリの死への向き合い方って割と闇深案件というか、あれはあれで逃げな気がしなくもないんですよね。忘れようとしてる訳ではないけど特に考えようとはしてないというか或いは「起きてしまったものはしょうがない」の精神なのかもしれない。メンタルが強すぎる。それで乗り越えられるのはちょっと鋼メンタルとかの次元ではない。たぶん精神の代謝が滅茶苦茶良いんだと思います。落ち込んでない訳じゃなくて立ち直るのが異様に早いからダメージが少ない。サニー見れば分かると思いますが、精神的ダメージって引き摺れば引き摺る程傷が深くなっていくんですよね。反芻する程ドツボに嵌っていってしまう。実体験されてる方もいるかもしれません。でもケルは立ち直るのが早いから傷がそれ程残ってないんだと思います。ある意味逃げとか言ったけどやっぱ無しです。書いてる内に考えが変わりました。正直言うと私はこのタイプの人の思考があんまり理解できないのですが、それはたぶんケルにとっても同じなんだと思います。でもそこで終わらないのがケルの偉い所なんですよ。普段の言動からも分かる通りケルは難しいことを考えるのが苦手です。よく分からない相手を理解しようとするのだって本当はとっても苦手な筈です。でもその苦手から逃げずになんとか向き合おうとしてるのがもう本当に偉い、偉いよケル…。
苦手なものと向き合って克服しようとするって本当に難しいことですからね。だからそういう所は本当にケルの長所だなぁと思います。

ヒロ:マリヒロてぇてぇ。リピートアフターミー、「マリヒロてぇてぇ」。良いですよね、マリヒロ。マリヒロがキテるシーンを見る度己の中の気ぶりおじさんが沸き立つのを感じました。マリ相手にキザったらしい言葉を吐く時のヒロも好き。そういう所が好きなんじゃないんだけどな〜と言われて困惑するヒロ好き。コレたぶん偶に何の恥ずかしげも無くすげえこと言ってマリの頬を赤く染めてますよ間違いない。そして本人にすげえこと言った自覚は無い。「そういう所なんだよね〜」とか言われて「え?えっ?俺なんか変なこと言ったかな…?」とか言って困惑してそう。マリヒロてぇてぇ。ヒロを抱き寄せて寝させてる海でのワンシーン、流石に宇宙猫に成らざるを得なかった。え??何コレ????ヒロくんのヒロくんが色々危なかったと思います。後ろのスク水オーブリーもかわいいね♡あとヒロくんプロフィールの好きなものの欄に「マリのハグ」があるのあざとすぎると思います。結婚式いつ???
まぁそんな未来は訪れなかったんですけどね。現実パートではメンバーの中で一番年上なだけあって要所要所でパーフェクトコミュニケーションをかましていく。「あと3……」で出てこなかったのはたぶんあの場で既に居たらオーブリー相手にパーフェクトコミュニケーションかまして全て丸く収まってしまうから。昔はシェフも良いかなと思っていたのに今医大生なのはやっぱ一番自分の料理を食べてほしかった人がいなくなってしまったからなのかな。と言うよりアレか、料理する度「マリが居ない」ということを痛感してしまうから辛いのかな……。医者目指してるのは親が喜ぶからとか兎に角他の何かに打ち込んでマリのことを考えないようにしたかったからとか色々あるんだろうけど、「もしあの時医学の心得があったらもしかしたら」なんて希望的観測に縋ってしまった所もあるのかなぁなんて妄想しています。

サニー:今まで辛かったよな………よく頑張ったな。たぶん作中で一番辛かったんじゃないかなと思っている。次点でバジル。これはまたグッドエンドのその後についての考察で言うつもりですが、このゲームって「感情は制御できないもの」っていうのを結構強調してると思うんですよね。現実でも勿論そうです。溢れる感情をある程度押さえつけることはできても湧き出すのを防ぐのは無理ですよね。怒りなんて特に制御し辛いと思います。怒りに呑まれた時って本当に何しでかすか分かんないし、そうして後で後悔することなんて往々にしてありますよね。サニーの場合それで最愛の人を喪ってしまった訳ですから、どれだけ苦しんだことでしょう。ヒロ達はその死に何も関わることができなかったが故の無力感のようなものもその苦しみの根底にありましたが、サニーは関わったどころか自分が原因な訳なので。怒りも憎しみも悲しみも本当に強かったと思います。ブラックスペースにもその辺の自己嫌悪やら何やらの黒い感情が現れている。バイオリンを辞めた理由、皆にちゃんと話したんですかね?話してたらまぁプレゼントされない気もするので、たぶん話してないんでしょう。マリは知ってたかもしれないけど。マリが死なせてしまったのは一時の感情のせいで、その感情が湧いたのはマリと喧嘩になってしまったからで、マリと喧嘩になったのはバイオリンを壊してしまったことが原因。バイオリンは皆がプレゼントしてくれたもので、バイオリンをプレゼントしようと言い出したのはバジル。ならマリが死んだ原因は………。
理性でそうは思いたくなくとも心の底ではそういう黒い考えが湧いてしまうものだと思います。サニーの人間性がどうのこうのという話ではなく人間皆そういうものだと思います。こんなことがあればそりゃ多少は責任転嫁したくもなるよ。ブラックスペースでのバジ虐の数々の理由の一端でもあるのかなと思います。一番はやっぱり首吊り提案してきたことだと思いますが。
しかしサニーにとってのバイオリンとは単に「嫌いなもの」という訳でもないと思います。最初に始めた理由は少しでもマリと一緒に居たかったからでしょうし、嫌いになった理由もみんなと過ごす時間が減ってしまったからです。たぶん元々バイオリンに興味があったとかではない(それで買い与えられるのすげえなサニー親…)。それでもプレゼントとしてあのバイオリンを貰って、みんなの前で演奏した時のあの表情はやっぱり嫌いなことする時の顔には思えないんですよね…。特に根拠は無いのであくまで妄想ですが。

バジル:一説によれば共犯者は世界で最も親密な関係だとかなんとか。でも軽くネットで調べてみても裏世界ピクニックの話しか出てこなかったので本当の所どうなのかはよく分からない。分からないけどそこらの友達とかよりは遥かに繋がりが強い、というのはまぁ個人的には普通に納得できる話ですね。
ブラックスペースじゃ酷い目に遭いまくるしファンアートでは何故か畜生系バジルがちょいちょい見掛けられるしでなにかと不憫な印象が強いバジルくんですが、実際プレイヤーにはそう感じてもらいたくて意図的にやってるんだろうなと思います。あの時首吊り提案をしていなければ事態はどうなっていたんだろう。正直今よりは拗れなかったんじゃないかなと思ったけど、みんな四年後よりも子供なのでこれはこれで変な拗れ方するかもしれない。まぁこんな無駄なもしもを考えるのは辞めにして、あの提案をした時のバジルの心情について考えてみます。大切な親友が大切な友達を手にかけてしまった所を見たらそりゃ狼狽しますよね。「マリを突き飛ばしたのは後ろに居た"何か"だ」という自己暗示と「マリは自殺したと見せかけてサニー君を守ろう」という思い、一見矛盾してるように見えた(少なくとも自分は)けどたぶんバジルは「"他の人からは"サニー君がやったと思われるから守らなくちゃ」という整合性の取り方したんでしょうね。恐らく、というか十中八九サニーがやったことには気付いているのにその真実から目を背けていたからこの二つの思考が出てきたんだと思います。あしながおじさんはサニーのことを「盲目な上に迷子」と評しましたがそれはバジルも同じだった訳ですね。
自分以外に誰もいない状況でやらかした時って「どうにかして隠さないと」って強迫観念に駆られちゃいますよね。今これで何回この「〜時って……ちゃいますよね」って構文使ったんでしょうか。流石に多用し過ぎな気がする。
自分も似たような体験をしたことがあるのでよく分かります。流石にこれ程の一大事では有りませんが。結局何事も無かったですしね。
で、この強迫観念もまた「感情」から湧き出るものだと思います。「感情」は制御できないものです。なのでバジルのこと責める気にはなれないんですよね。もし見たのががオーブリーだったら。もしケルだったら。ヒロだったら。方向性は違えど何かしら間違いを犯してしまったんじゃないかと思います。間違いを犯すなんて普通のことだし、あんなショッキングな出来事であれば尚更です。だからこそちょいちょい化けて出てきたマリも怒ってはいませんでしたからね。
小難しい話飽きてきたので辞めます。バジルくん、共犯者なの抜きにしてもだいぶ重いよね。サニーに対してもそうだけど割とみんなに対してもヘヴィーな感情抱いてる気がします。あと今説明書読んでて気づいたんですけどバジルのページにみんなの花も一緒に描いてある…良いね…。あとこのプロフィールに書いてある文章見てくださいよ。「好きなものはとにかく大事にする子で、特にお友達を大切に思っている。」ですって!!!!最初っから言ってたんだなぁ…全然気付かなかった…。頭使ってたら段々IQが溶けてきた。バジルくん怯えた顔もかわいいね♡今にして思えば最初のボス戦の時ボスに捕まって泣いてるバジルからもう作者の癖が出てたんでしょうか。このくらいはまだ序の口かな。ブラックスペースのエレベーターで斬首された後のバジルのセリフで何かが目覚めさせられそうでした。やめろ OMOCAT。癖の扉をこじ開けてくるな。いやですね、違うんですよ。これは恐怖を紛らわせる為の脳の防衛機構的なアレで一時的に興奮を覚えるようになってるだけでそんなアレじゃないんですよだからかわいそうな人を見る目で見るな。
ぶっちゃけ言うとですね、「んっ……ぐっ……んあっ……オ、モリくん……」ってセリフが全部悪いと思うんですよ。俺は悪くない。アレで一切興奮しなかった者だけが私に石を投げてください。それなら甘んじて受け入れますとも。関係無いですけどサニールートラストで演奏始めてからのムービーでバジル連れてきたオーブリーのとこのカットめちゃかわですよね。なんだかんだ言ってやっぱ笑顔が一番ですよ。

マリ:ここに来るまでに既に5000字くらい使ってるらしいです。殆ど怪文書な気がするけど。まぁそんな話は置いといてマリ姉です。極々自然にマリ姉呼びが出てきてしまう。そんなキャラクター。太陽属性お姉さん。自分は光属性の中でも特に周囲の脳を焼くタイプのキャラを太陽属性と呼んでいますがまさにそれ。過去の記憶を思い出していく中で意外といたずら好きな面もあるの知って「はわわ!!!!」ってなりました。こんなのもうからかい上手のマリさんじゃん。あとあの、TwitterのOMOCAT公式垢とかOMORI公式垢で見れるイラストとゲーム内イラストで明らかに一部分の大きさが違う時があるの、OMOCATもちゃんと場を弁えて抑えてたんだな、癖を………。バレンタインか何かの時のヒロと一緒に立ってるイラストとゲーム内の水着の写真とか比べるとわかりやすいですね。何の大きさかは敢えて言いません。
それにしても時々見せるいたずらっぽい表情の火力が高い。そう言う面があるからか公式イラストで猫のコスプレしてるやつがちょいちょいあるんですけどちょっとヤバくないですか?????ヤバいとしか言えません。あの目は絶対性欲強い女の目です。間違いない。
オーブリー好き好き言ってきましたがマリ姉のことも大好きです。最初の方はちょっと疑ってたけど。最初のバジル宅でのイベントで「あぁ、本当はもう亡くなってるんだな…」ってのは分かったんですが死因は本当に明かされるまで分からなかった。間違ったブラックキーによって出来上がるイラストが何を意味するのかとその事実が"間違い"であるという所までは行ってたのに現実のみんなの言動で「やっぱ自殺なんだ……」と思い直してしまったの本当に悔しい。完全に作者の手の平の上でした。でもこうやって丁寧に隠してその時まで分からないようにしてきたからこそあの写真集めが本当に…重いんですよね……。一枚目拾った時点ではなんだかよく分からないんですが一枚また一枚と拾っていく内に「ぁああそういうことかよ!!!」となっていく。一時の感情とは言え、「サニーがマリを殺した」という事実は変わらないんですよね。それでもサニーのことを責めるつもりがこれっぽっちも無さそうなのはやっぱり凄いなって……。感情は制御できるものじゃないから仕方ないとか外野だから好きに言えてますけど、自分が当事者だったらそんなこと言えるか分かりません。それこそ自分も一時の感情に流されて怒ってしまうかもしれません。いや死んだら無理なんですけど、死ぬ直前に怒りやら何やらが募ってしまう可能性はあります。マリはどうだったんでしょうね。そんな感情湧く暇も無かったでしょうか。でもあの構図って絶対突き飛ばしてしまった時のサニーの顔が目に入るんですよね。その時の顔を見てしまったら、怒りなんてこれっぽっちも湧かなかったのかもしれない。完全に妄想だけど、サニールートのバジル戦でゲージが10になった時のムービーでしてた表情とかが近いんじゃないかなとか思ってます。まぁマリのキャラ評なんでマリに話を戻すんですけど、マリって結構性欲強そうじゃないですか???まぁちょっと待ってくださいよ。そんな異常者を見る目はやめてください。さっきも話したことなんですけどね、いやだってさ、なんかこう…雰囲気がそうじゃないですか。ヒロをからかう時のマリのいたずらっぽい表情とかさ、ああいういたずら好きなヤツは性欲が強い気がするなどという勝手な思い込みがあるせいなんですけど、少なくともマリに関しては妄想じゃないと思うんですよ。だって絵面を想像してみてくださいよ。簡単に浮かぶでしょ?押し倒されるヒロの姿が。マリヒロのことをマリヒロと呼んでいるのは何も呼びやすいからというだけではないんです。だって受けか攻めかで言ったら絶対攻めでしょマリ。こういうのはあんまり詳しくないんですがそれでもハッキリ断言できます。マリは攻めです。言いたいことは以上です。以上じゃねえ。
マリは完璧主義の気があるらしいみたいな話をどこかで聞いた気がしたのですがゲーム内での話だったかネットで見かけた考察だったのかよく覚えていない。でも実際ピアノやら料理やらソフトボールやら塾やら色々手を出してたみたいなので分からんでもない。「完璧な演奏がしたかっただけなの」ってセリフもありましたしね。ヒロに「釣り合う自分になりたい」みたいな気持ちもあったのかもしれませんね。
さらに話が変わるけどマリ、死後にみんなの守護霊してそうですよね。実際サニーの前にはちょくちょく現れるしオーブリーの誕生日漫画にも…。ヒロが悪い女に捕まりそうになったら相手の女の前になにかの姿で出てきそう。そのぐらいの図太さが彼女にはある気がする。マリ的にはヒロにはどうなってほしいんでしょうね。理性では「新しい相手を見つけて幸せになってほしい」と思ってるけど本音では「そんなの嫌だ!!ヒロに彼女が出来るなんて…!!一生私だけを想っててほしい!!私が死んだ後もしばらく…10年以上は引きずっててほしい!!」とか思ってそう。流石に戯言が過ぎる気がしてきた。そろそろマリ推しの方にぶちのめされてすりつぶされるかもしれない。反省します。

・オモリ

この子がオモリ。ずっとずっとホワイトスペースにひきこもっているが、それ以外の記憶があいまいになっているみたいだ。
愛用のナイフで何でも切れちゃう。

OMORIパッケージ版付属の説明書より

「夢世界を生きる為の自分じゃない自分」として創り出された、というのは分かるんですが何を思ってオモリなんて名前にしたんでしょうねサニーくんは。メタ的な理由は色々考えられますが。まぁ名前は一旦置いといて、役割や存在の意味について考えてみます。最初は夢世界を生きる為のアバターを創りたかった、自分(サニー)じゃない自分になりたかっただけなんだと思います。それで創り出されたのがオモリ。それ以上の意味は特に無かったけど、夢への逃避を続ける内にその夢の主人公であるオモリは「逃避」の象徴と化していったんじゃないかなと思います。さらにそこから「自分の罪」→「自身の負の面の煮凝り」みたいなニュアンスも付与されていったんじゃないだろうか。勿論本来の機能は保ったままで。そう考えるとサニーを支える存在でありながらサニーとの戦闘ではキツいこと言ってきたのも辻褄が合う気がします。オモリはサニーの「お守り」でありながら「重り」の象徴でもあった、ということですね。オモリだけに。でもOMOCAT氏は結構日本文化とかに詳しいみたいなので、冗談抜きに日本語の「おもり」が由来の可能性も無くはないと思います。これがさっきちょろっと言った「メタ的な理由」ですね。
ところでオモリと言えば刺すだの切り刻むだの搾取するだのと物騒だったり性格悪そうだったりするスキルが多いですが、ここら辺にもサニーの自分への認知が現れてるんですかね。自分のことをそういう醜い人物だと思ってしまっているのかな…。それはそれとしてファイナルストライクはなんだアレ。どっから出てきたんだよ毛色違い過ぎだろ。ワンチャン現実の漫画の(この書き方ややこしいな)スペースボーイ船長の技だったとかありそう。

◯夢世界についての考察とかなんか色々

ヘッドスペース・ホワイトスペース・ブラックスペースについての考察をしていきます。と言っても気になったことを思い付いた順に話していくだけなのであんまり読みやすくはないと思います。
まずヘッドスペースのアレコレから行きますかね。ずっとサニーの夢世界だと思っていて、広場のお友達たちも一応現実で面識がある面々が元になってるのかな…と思ってたんですがキム達って正直サニーと面識あるか怪しいんですよね。ケルも彼女らのことを「新しい友達」って言ってますし。だから夢世界はサニー主体ではあれど、集合的無意識的なアレを通じて町の住人達とリンクしていた部分があるのかもしれません。もしくは普通に学校同じで知ってはいたのか。でもそれだとオーブリーとベルリーが割と仲良さげなのはやっぱりおかしいような気もするな…。少なくともバジルはなんか違いますよね。あっ全然関係無いんですけどキムとベルリー、なんで名前違うのかなと思ってたんですけど繋げるとキンバリーになるんですねアレ(製作陣の一人)。あそこら辺のサブキャラ達は大体制作陣の名前使ってますからね。
話を戻して、ブラックスペースのバジ虐の数々はまぁサニーの深層心理によるものだと思いますが、「知らない人」の言動は時々バジル本人なんじゃないかってものもありますし。
あとサニーくん、スイートハートのことなんだと思ってんでしょうね。流石に現実の方のスイートハートはあんなキャラクターじゃないと思うんですけど、何がどうしてあんなキャラクターになったのか。引き篭もりルートで荷物整理した時にスイートハートのフィギュアかなんか出てきたので昔は好きだったけど今は違うとかなんですかね。バカにされたのか或いはまた別の理由か…。本来のスイートハートがある程度高飛車なとこあったからサニーのそういう自己愛的な面が押し付けられたとかなんでしょうか。まぁ誰でも多少なりともそういう面は持ってますよね。自己嫌悪してるせいでそういうとこに過敏になって本来のそれよりも過剰に反映されてる可能性もあるかも。あとこれはよそ様の考察が偶々目に入っただけなんですけどマリの嫌な部分が押し付けられてる説とかもあるらしいですね。マリもちょっと強引な時あるからそう言う面が肥大化された上で押し付けられてるのかも。でもなんか個人的にはあんまりしっくりこない。パーフェクトハート戦とボスラッシュ最後のマリ戦の背景が同じなのはサニーがマリのことを完璧な存在と考えてるから、という説があるそうですがそっちは納得。
というか今にして思うと最初の章ボスであるスペース元カレが使ってきたのが「いらいら」系統の感情でそのスペース元カレが二重人格者だったの、色々考えさせられますね。まぁあんなこと起きたらね…別人格の仕業だと思いたくもなる。こんなにマリの死を悲しんで苦しんでる自分がマリを突き飛ばした自分と同じな筈がない。そういう思考が芽生えたことがあってもおかしくはありません。兎に角精神を守る為に無数の弁解が生まれては消え生まれては消えていったと思います。これもその一つなんでしょう。脳の防衛機構的なアレだと思うのでサニーが自分のやらかしたことに責任を持とうとしないクズだとかそういう話ではないです。さっきもした気がするなこんな話。実際「一時の感情」で動いてる時の自分って普段の自分が見たら別人格みたいなもんな気がします。
これは特に心理学とか習ってる訳ではない者の戯言なんで読み飛ばして頂いても結構ですが、「心」というものは超大きくザックリ分けて「感情」と「意思」の二つによって出来ていると思うんですよね。「感情」は身体の影響をバリバリに受けるものです。ホルモンとか体調とか。生命活動の一部みたいな感じですね。一旦欲望もここに含めるものとします。「意思」はそのまま自分の意思のことです。別に普段普通に自分のやりたいと思ったことある程度はできてますよね。まぁどこまで自分のやりたいようにできてるかは人によって違うと思いますが、自分のやることなすこと全部感情に支配されてると感じてる人はそういないんじゃないかと思います。つまり普段は「感情」による支配はそこまで強くなくて、「意思」によって普通に抗える範疇にあるんだと思います。ただなんらかの原因で「感情」が「意思」の力で反抗できる範疇を超えると普段の自分からは想像も付かないような行いをしてしまうことがある。逆に相応に強力な「意思」の力があればそれにすら反抗できるかもしれません。要は「心」とは「単なる生命活動であり、身体に支配されているだけのもの」ではない、ということが言いたかったんですけどこの結論よく考えたら本筋から外れてる気がする。言いたかったのは途中のとこです。「意思」の力である程度「感情」の支配に抗えるとは言え、あんなこと起きたらまぁ無理でしょ。それに冷静になって考えてみてください。サニーくん当時12歳ですよ。小6なんですよ。そんな立派な精神力してる訳なくない?????まだ成長段階ですよ??????これはバジルの方もそうですね。特にあれくらいの年齢は子供らしい爪の甘さとある程度の知恵が同居してる段階なので余計に変なことやらかしやすいと思います。
話が逸れまくりました。夢世界についてでしたね。

プレイ中適当に書いた夢世界想像図

私は以前夢世界全体の形をこんな風に想像してた(確か電車に初めて乗った辺り。サイゴノ楽園編クリアして仲間揃った後ですね)んですけど、諸々の話を聞いた限りヘッドスペースとブラックスペースは漬物石と漬物みたいな関係だったっぽいですね(本当か?)。でもその漬物が段々膨れ上がって蓋を貫通したり染み出したりしてきている、と。四年間じっくり漬けられましたからね、味も物凄く濃くなってそうです。漬物のことよく知らないから本当に味の濃さが漬けた期間に比例するのかは知りません。
まぁ兎も角染み出してきてた証拠に「なにか」が何度も出てきたりブラックキー取得後に穴が空いたり(これはブラックキーが空いた穴の蓋してた可能性があるかもなので勝手に染み出してきたのとはちょっと違うかも)してた訳ですよ。引き篭もりルートの「あと一日……」じゃもうヘッドスペース各所にブラックスペースへの入り口が出来てますからね(殆どランダムイベントだけど)。ランダムだからこそ余計にそれっぽいところはあるかも。ブラックスペースといえば引き篭もりルートのみで行けるブラックスペース2(正確にはサニールートでも裏口から行けるエリアもあるが)、ゲーム的には行く意味が何にも無いんですよね。ただ存在しているだけ。実績も特にありません。行ってもSAN値がゴリゴリ削れるだけなのでウキウキで探索しに行く人はそうそう居ないでしょう。だって引き篭もりルートの「あと一日……」のヘッドスペースには楽しい要素がいっぱいありますからね。そんな何の意味も無い場所になんか態々行きたくなりません。
これってサニーとプレイヤーの思考が一体化してますよね。完璧にOMOCATの手の平の上で踊らされた。怖いものから目を背けて楽しい夢を見続けている。そして幾らでも目を逸らすことはできるけど、その存在が消えることは無い。
まぁその時点から向き合おうとしたって無駄だし意味も無いので、そういうサニーの認知が「ゲーム的に意味が無い」という風に反映されてるんでしょうね。それでも各地にランダム入り口が現れるようになったのを見る限りヘッドスペースが飲み込まれてしまうのも時間の問題かもしれません。あしながおじさんもいつかは終わりが来るって言ってましたしね。あしながおじさんの言うことはいつも正しいな……何故かブラックスペース2内にも居たし忠告してくれたし。ヘッドスペースに居た筈の存在が同じ存在としてブラックスペースに居るってのはやっぱかなりイレギュラーなのであの人(人?)が「最も賢明な者」だったりするんですかね?「夢見人の意志に反する行動をした」とか枝サンゴさんが言ってたし。その繋がりでついでに「最も古い者」について。「この洞窟の奥に」って言ってたので一周目の時は普通にハンフリーかなと思ってたんですがもしかしてアビーの方なんですかね。あっでも改めて話見返してみたら「最も賢明なもの」は「賢明さを奪われ、追放された」と言ってたのでそっちがアビーかもしれない。あしながおじさんは奪われた賢明さそのもの?いや触手繋がりでスライムガールズと関係あるのかも。アビーも元は触手娘だった可能性が微レ存…?アビーはサニーのイマジナリーフレンド説があるそうですが、その場合サニーくんは自分の癖にあった触手娘をイマジナリーフレンドとして生み出したことになりますね……。一度は考えるよね、癖を盛りに盛りまくったオリキャラ。
元はスライムガールズの一員だったorアビーから奪われた「賢明さ」が3つに別れてスライムガールズになったとかなんだろうか?有り得なくもなさそうだけど確証が無いな……。まぁそれを言い出したら確証無いものだらけですが。
あと話してないこと……そうだ電球とかまだだった。「発想の抑止」とか枝サンゴから最初に聞いた時は何言ってんだおめぇって感じだったんですけど、考えてみればそのまんまだったんですね。あの電球が表すのはなんか閃いたりした時にピコーン!と出てくるあのアイコンで、それが黒く塗り潰されてるということは発想が塗り潰されて見えなくされているということ。つまり「発想の抑止」を表しているってことなんですね。改めて説明しようとして初めてこの言葉一つで事足りることに気がついた。枝サンゴすげぇ。何気にアイツが一番謎な気がします。最も賢明な者やら最も古い者やら知ってるお前はどのポジションの誰なんだよ。まぁこれはド田舎おじさんとかあしながおじさんにも言えることなんですが。あの人らなんなんでしょうね。ハンフリー潜水後の渦潮から行ける空間の謎の声も併せて何故か真相知ってる四天王ですね。サニーの中に微かに存在していた「真相と向き合わなければ」という意識が形を持って現れた姿なのか、それとも人類の集合的無意識的なアレに住まうなんか超常的な存在なのか…。個人的には前者な気がします。後者は流石に突拍子も無さすぎない???いや夢って不思議な空間ですからね。可能性無くはないですよ。
ところで今入ってきた情報なんですけど(結構な頻度で執筆サボっていることがバレてしまう)、ヒロの本名ってヘンリーって言うんだ!?良い名前だね……せめて説明書ぐらいでは本名書いてほしかったな…他の皆も。プロフィール仕事しろ。マリ…マリとサニーとバジルは流石に本名だよな???信じてるぞ????
そろそろ話題が尽きてきました。あと何かあったかな。あっブラックスペースのこと全然話してない。ぶっちゃけ一々「アレは○○を暗示してて〜」とか考察してるとキリがない。一言で言うならめっちゃ怖かったです。特に初見の時はもう目が潤み胸が痛くなりながらおっかなびっくり探索していました。画面を直視しないようSwitch傾けながらプレイしてました。私ホラーめちゃくちゃ苦手なんですよ。特にブラックスペース序盤の落書き系の意味分かんないエリア。ibの終盤にもああいうエリアありますけどああいうの一番苦手なんですよホラーの中でも。もうSAN値がゴリゴリ削れていきました。バジ虐が癒しになるレベル。バジ虐にジャンプスケアはありませんからね。これは極めて個人的な考えなんですがジャンプスケアってもうホラーじゃないと思うんですよね。急に「ワッ!!!」ってされたら誰だって驚くじゃないですか。抱くのは恐怖じゃないんですよ。憤怒なんですよ。ホラーなら…ホラーで勝負しろよ……!!!まぁOMORIにおけるホラーはメインではなくあくまで表現方法の一つでしかないと思うのでジャンプスケア使ってきたことに対する製作陣への怒りはありませんが…。嘘。絶対に許さない。コンソール版のブラックスペース2で写真追加した奴誰だクソが。急に写真撮ってくるな。そんなとこに追加要素入れなくて良いんだよ。クソが。いや汚い言葉遣いは良くないですね。ちゃんと綺麗な言葉を心掛けつつ改めて言わせていただきます。お排泄物ですわ!!!!!!何度心臓止まると思ったことか。寿命も縮む縮む。ブラックスペース2、特に赤い迷路はSAN値を減らしたい方にオススメのスポットです。SAN0人間になりたい方とかは行ってみたらどうでしょうか。私は二度と行きません。井戸の奥の「I'M SOORY」もなんだか煽りに思えてきた。OMOCAT許さねぇ。

◯各エンディングとその後について

そのままです。グッドエンドは大トリにしたいのでバッドから行きます。

・自殺(刺す)エンド
基本的には引き篭もりルートのエンドですがサニールートでもバジル宅で二度寝するとこのエンドにも行けます。ルートによって死んだ理由が変わってきそう。死に場所色々選べるのも楽しいですよね。その後の周囲の反応が場所によって結構変わりそうで。例えば自室。例えば親の寝室。キッチン。ツリーハウスへ続く扉の前。玄関の目の前。倉庫の目の前。どこで死んだって同じ自殺エンドなのに、周囲から見た時の見解が微妙に変わってきそうで面白い。どこで死んでも鳴り響く目覚まし時計の音は「もう二度と目覚めない」ことを表してるんでしょうか。でも「刺す」ってこのゲームにおいては「目覚めること」の象徴みたいな感じですよね。ここら辺「目を閉じて……」エンドでもそうなんですけど、同じ行為に対して「目を閉じてさぁ夢を見よう」と「こんな夢からは去ってしまおう」という矛盾した二つの意志が掛かってる気がするんですよね。SAN値が削れに削れた末に思考が支離滅裂になってるのかな。最近ちょうどそんな感じのキャラを考えていたのでちょっと分かります。要は現実のことを「悪夢」、夢の世界を「現実」としながらも正しい認識も残っているのでなんかおかしなことになってるんじゃないかなと思います。
このエンドにおけるみんなのその後、あんまり考えたくはないですね。今度こそ立ち直れるかどうか分からない。引き篭もりルートだとしてもバジルも自殺してるでしょうしね。オーブリーなんて「バジルが自殺したのは自分のせいかもしれない」って思考にならない訳がない。最悪自…………この話やめましょうか。想像の中とはいえこれ以上オーブリーが傷付く所を見たくない。

・「なにかが後ろに……」エンド
マリちゃんと一緒に引っ越しするエンドです。良かったハッピーエンドだな!!!(ぐるぐるお目目)
冗談はここら辺にして、このエンドだとed曲代わりに救急車のサイレンが鳴り響きます。サニールートだと確定ですが引き篭もりルートでもまぁバジルでしょうね。これは私の妄想なんですが、引き篭もりルートの場合サニールートでやったようなイベントをケル一人でこなしていってその過程でバジルはサニーが引っ越すことを知ってしまうんじゃないかなと思います。実際サニーが本当に必要だったところってそんなに無いですしね。最初のナイフのとこくらいかな。ツリーハウス行くイベントは無くなるけどなんだかんだバジル宅行くイベントは発生してそう。仮にバジルの部屋の扉ぶち壊して中入ったらどういう反応するんでしょうね。どうにもならないか。あの教会に懺悔室でもあればワンチャンあったかもなんですけどね…。

・「目を閉じて……」エンド
そうはならんやろ。なっとる!!やろがい!!!敢えて説明するなら「頑張って向き合おうとしたけどやっぱ無理だった」って感じですかね。まぁ事が事ですからね。しょうがない moments passed。このed曲の「My time」もあんまり責めるような内容の歌詞じゃないですよね。
あとさっきも言ったことなんですけどここの歌詞でも「おやすみ」と言った直後に「close your eyes and you’ll leave this dream(目を閉じればこの夢から抜け出せる)(「目を閉じてこの夢から抜け出そう」かも)」とか言っててさっき言った矛盾があるなぁと思いました。
このエンドのバジルは何を思うんでしょうね。最悪後追いしそう。それを止められるかどうかはみんなに掛かってるぞ。頑張れ!でもみんなはみんなでサニーの自殺でかなりメンタルやられそうでちょっと無理かも……。そういえばさっき「このエンドに行ったら病室の見舞いの花の数が葬式の参列者の数になる」とかいう天才の発想を見かけました。よく思い付くなぁ…。しかし主題歌とも言える「My time」をこっちのエンディングに持ってくるの、なかなか大胆ですよね。明らかにグッドエンドの曲ではないと言われればまぁそうなんですが。
メリーバッドエンドってどういうもんなのかあんまりよく分かってないんですけど、こういう感じの終わり方を言うんですかね…?不穏感と爽快感というか解放感のような何かが混じり合った不思議なエンディングでした。


・「もう一日……」エンド
最高。やっぱこれだね!記憶の道からの舞台裏からのオモリ戦からの「演奏する」、本当に泣きそうになった。bgmの使い方が本当に上手い。バイオリンって凄い楽器だな…。惜しむらくは自分の涙腺が異様に固いせいでちゃんと泣けなかったこと…。感動してもなかなか泣けないんですよね。恐怖ではすぐ泣きそうになるのに。
さて前置きはこの辺にして早速本題に入ります。このエンディングのその後、というかみんなに真相を伝えた後についてですね。Thanks for playingのイラストからして最終的に和解できたことは分かってハッピーなんですけど、その過程がどうだったかとかあれに至るまでどのくらい掛かったのかとかは示されてないんですよね。引っ越し前か後かでだいぶ変わってきそう。まぁ考えても分かんないんで一旦置いといて、みんなの反応についてOMORI展のイラスト(真相聞いた直後のみんなのイラストがあったそうです。皆も是非調べてみてね!)も考慮しながら考えてみます。
まず湧き立つ感情はなんでしょうか。怒り、悲しみ、憎しみ等々の負の感情だけでなくそれらと同じくらいサニーのことを嫌いたくない、と思う気持ちもあるかと思います。ちょっと個人的な話になるんですけど、私の好きなとある曲の作者が結構アレな人だった、ってことをその曲好きになって暫くしてから知ったことがあったんですよ。当然失望したしその曲も聴かないようになったんですけど、暫く聴かないと段々寂しくなってくるんですよね。作者のことは本当に心の底から好きになれないしそんな人の作った曲に心を動かされてしまうことは本当に癪なんですけど、それでもその曲のことはどうしても嫌いになれませんでした。不思議な話ですが心ってそういうものだと思います。一度心の底から好きになったものを嫌うのって難しいんですよね。勿論「それまで好きだった対象が曲で嫌いになった対象が作曲者」だった自分の場合と「それまで好きだった対象がサニーでやらかした対象もサニー」であるこっちの場合だと話は変わってくると思いますが、ある程度情状酌量の余地があるやらかし(実際罪に問われてないっぽい)なので似たような心境になるんじゃないかと思います。さっき「感情」の支配に抗うのは難しいって話をしましたが、強い「感情」同士がぶつかった場合どうなるんでしょうか。強い弱いってどう決まるんでしょうか。個人的には先にあったものの方が強くなりがちな気がします。みんなからサニーに対しては既に強い信頼があるので、やらかしの内容がデカ過ぎるとはいえその信頼を揺らがすのはなかなか難しいかなと思います。この作品、「感情は支配できないもの」って描き方を結構徹底してる気がして、作中のみんなもそれを受け入れて生活してるとこがある(サニーバジル除く)と思います。だからサニーとバジルのやらかしについても最終的には分かってくれる…んじゃないかなぁ……と思っています。オーブリーなんかは似たような経験してしまったので特によく分かると思います。ただそれはある程度落ち着いてきてからの話であって、真相を聞いた瞬間はみんな感情ぐっちゃぐちゃでしょうね…。例のイラストからしてバジルですらそうだし。でもアレがどの時点の表情かにもよりますよね。まず「マリが死んだのは実は僕のせいなんだ」みたいなとこだけ聞いた反応なのか、偽装のとこまで全部話した後の反応なのか。ついでに写真塗り潰したことも話してそうですね。暫く硬直するのは確定として、その後みんながどういう反応するのか、誰が一番早く動き出すのかとかは気になるところです。ヒロとオーブリーは怒り憎しみと言った負の感情と同情やサニーへの好意、信頼等のプラスな感情が溢れ出して訳がわからなくなりそう。そのまま掴み掛かったりするかもしれないけど出遅れた方が少し冷静になって止めに入りそう。掴み掛かった方は掴み掛かった方でそれ以上何かする訳でもなくただただ泣き叫んだりとかしそうでちょっと…見てられないですね。ここまで全部妄想なんですが。
話変わってED曲の「Good Morning」について。このゲームにおいてただ二つ存在する「歌詞付きの歌」でありながらボーカルが付いていません。代わりに電子音がその部分のメロディーをなぞっています。この理由についてアレコレ考えた末私が出した結論は「マリが歌ってるから」です。冗談でも幻覚でもないので可哀想な人を見る目をしないでください。まぁ強い根拠がある訳ではないけど。この曲の歌詞がですね、十中八九あの後のサニーの心情を表したものだと思うのですが「サニーの心情に寄り添った第三者からのメッセージ」みたいにも捉えられるんじゃないかなと思ったんですよ。小説の三人称視点でもちょいちょいその視点を当ててるキャラと地の文がリンクすることあるじゃないですか。あんな感じです。つまり「マリからサニーへの励ましのメッセージ」なんじゃないかなって……。声が無いのは既にこの世にはいないから。考察と言うよりは「そうだったら良いなぁ」という妄想に近いんですけどね。でもこの曲って直接励ますような歌詞は無いんですよね。でもなんというか、歌詞全体が逆説的なとこあると思うんですよ。「Though the pain remains And though it may be hard I'll carry on」のとことかは明確に逆説になってますがそれだけじゃなく、全体的に暗い、憂鬱な感じの歌詞が多いんですよ。それでも一部の歌詞や曲調から「それでも前へと進もう」という意志を感じるというか…敢えて第三者視点風に言うなら「それでも前を向いていけるよね。大丈夫、応援してるからね」と励まされているような感覚になりました。あと終わり方がプツンと途切れる終わり方じゃなくフェードアウトしていく感じなのも日常というか、これからもちゃんとサニーの人生は続いていくんだなぁ…というのを感じて本当に良い。良いしか言えなくなってきた。いや本当に良いエンディングだよね………。最初見たばかりの頃は感想言語化とかできる状態ではなかったんですが、それでもプレイヤーに「きっと上手くいく」と思わせてくれるような良いエンディングでした。Everything is going to be okay!

◯部門別好きな曲ランキング

完全におまけです。別に読む必要は無いと言おうと思ったけどそれを言ったらこの文章自体読む必要は無いのでやっぱやめます。ここまで来たんならもう全部読め。

・テンションが上がる戦闘bgmランキング
1位:UnderWater Prom Queens(触手娘戦)
2位:BREDY STEADY GO(🥐兄弟戦)
3位:World's End Valentine(❤️戦)

かなりの激戦となりましたがなんとか上位3つを決めることができました。もう本当に甲乙付け難かったのでキャラへの好感度によるバイアスもまぁまぁ掛かってます。あと脳内再生のしやすさとか。このどっちもを一番よく満たしてるのがスライムガールズ戦のbgmだったんですよね。スライムガールズ、好きです。なんで好きかと訊かれたらそりゃえっちで可愛いからだけど…???としか答えられない。あとそれぞれのキャラも好きです。ホントダヨ。ワタシウソツカナイ。三人の中だとモリーが一番好きかな…。
各ボス達の戦闘bgm、真面目にどれも良過ぎるんですよね。ヨミジャムオ戦bgmとか聴く機会全然無いのになんであんな滅茶苦茶「強者との戦い」みたいな雰囲気の曲なんだろう。惜しくもランキング入りを逃した曲だと鮫羽田社長戦bgmの「Jawbreaker」とかプルート戦bgmの二曲とかがあります。パーフェクトハート戦とかスペース元旦那戦も大好き。ちなみに特別枠としてこのランキングに入れなかった曲もあります。

・感動した曲ランキング
1位:DUET(二人が発表会で披露する筈だった曲)
2位:OMORI(オモリ戦bgm)
3位:By Your Side.(お墓の前でのピクニックver.)

どシンプルに感動した曲達です。「感動した」なんて月並みな表現で良いのかと迷ったのですがあの感覚は間違いなく「心(感情)を動かされた」時のものなのでこの表現で間違ってない筈。OMORI、単純なメロディの繰り返しなのに本当に心にズシンと来るんですよね。悲壮感、決意、覚悟、色んなものを感じます。バイオリンってすげぇ。同じことの繰り返しなのにズシンと来るの、正に「オモリ」が経験してきたことそのものですよね。何度も何度も同じヘッドスペースを旅してきて、その積み重ねがサニーにとっては逃避の証、過ちの証として重くのしかかってくる。そこからのDUETがもう最高。コンティニューからのアレからのあの映像という本当にまぁゲームでしかできない演出をふんだんに使ってるなぁ…と思いました。今でもあそこの良さを言語化できない。
3位はサニールート「あと一日……」でマリのお墓に花を備えた後花を調べて「マリとピクニックをしますか?」という選択肢で「はい」を選びピクニックを始めると聴けます。マリのテーマのアレンジ版ですね。テンポがゆっくりになり音も低くなっています。原曲の安心感はそのままに、マリを喪ってしまった悲しみも想起しウェットな気持ちになる一曲です。
今回惜しくもランキング入りは逃しましたが、コンソール版限定のボスラッシュ最後のマリ戦bgmとかもとても良いです。

・ピックアップ
番外編です。あんまりbgmとか気にしてない方々にも是非知ってほしいと思ったbgm達を紹介していきます。

・Just Leave Me Alone(現実オーブリー一戦目)
・It Means Everything.(現実オーブリー二戦目)日本語訳するとそれぞれ「放っておいてくれ」「それは私にとって全てだった。」(二つ目はかなり意訳)となります。もう曲名見てるだけで胸がいっぱいいっぱいになる。今更このタイトルは何を示してとか言う必要は無いと思うので解説は以上です。オーブリー……………………………………。

・Fight Your Friends
コンソール版追加要素であるバジルとのボスラッシュで聴けます。ヒロビロ森での戦闘bgmやらサニールート病院のbgmやらスイートハート城bgmやらツムリン戦bgmやらMy timeやらの複合アレンジです。凄く明るくノリノリにアレンジされてるしわちゃわちゃしてるので聴いてて楽しいけど、こういうメドレー系は脳内再生がちょっと難しいのが難点。コンソール版での追加要素なのでsteamとかでプレイ済みの方は殆ど聴いたことないと思うんですが、マジで良い曲なので是非聴いてみてください。余談だけどこの戦闘の時のオーブリーの立ち絵マジかわいいよね。見ろ。

◯さいごに

ゲームプレイやこの感想文を通して思ったことなんですが、大切なものを喪った過去と「向き合う」、「立ち直る」って一体何なんでしょうね。何をしたら「向き合った」ことになるんでしょう。どうなったら「立ち直った」ことになるんでしょう。サニーみたいにその喪った原因が自分だった、という話なら「向き合う」については比較的分かりやすい。「自分は罪を犯してしまった」という事実をまず認めることがその「向き合う」という行為にあたると思います。言語化できる、というだけで物凄く難しいことですけどね。
しかし問題はその原因に無関係だった人達です。無関係だったら何とどう向き合えば良いんでしょう。あの時ああしていたらこうしていたらと考えることすらできないし、考えてもただただ苦しいだけな気がします。向き合おうとすればする程「その大切なものは二度と帰ってこない」という辛い現実を突き付けられる。「向き合う」とはその事実を受け入れることなんじゃないかと思います。つまり必ず痛みを伴うものです。真面目に向き合おうとすればする程傷ついてしまう。オーブリーはとても誠実で優しい子であるが故に、マリの死に精一杯向き合おうとしてずっと苦しんでいました。彼女の目にはマリの死と向き合おうとせず今まで通りヘラヘラしていたケル(実際にはそんなことないと思うけど)はとても不誠実に見えたことでしょう。じゃあ「向き合う」ことをしないことは不誠実なんでしょうか。そんなことない。こういう場合別の何かに逃げるのは悪くない、どころかとても良い手だと私は思います。実際医大生になる為の勉強に集中していたヒロはある程度精神が回復しているようだし、これこそ「立ち直る」の典型例のようにも思えます。
大切な人、ものって要は人生を支える支柱のようなもので、支柱の数が少なければ少ない程一本が折れた時の精神的ダメージは大きくなります。数って言ったけど正確に言えば占める割合ですね。数が多ければ一本あたりが支える割合は小さくなるけど、数が少ないと、或いは消えた支柱が滅茶苦茶デカいと心が一気に崩れます。サニー、ヒロは後者でオーブリーは両方、ケルは他の支柱も大きかったから耐えれた、という感じでしょうか。バジルはちょっと例外なので除きます。
分かりやすい例で言うと「大好きな漫画が打ち切り決定した」とかですかね。マリの一件と比べて深刻さがだいぶ下がったと思われるかもしれませんが人によっては割とマジで同じくらいのショックだと思います。
「立ち直る」とはこの支柱を増やすことだと思うんですよね。新しく大切なものをつくる、新しい思い出をつくることでしか「立ち直る」ことはできないんじゃないかと思います。
そうして心を安定させて初めて「向き合う」ことができるのだと思いました。「向き合う」ことは痛みを伴いますが、「立ち直る」ことができたならその痛みはきっと小さくなっている筈です。その痛みを忘れないままでも生きていけるようになって初めて「大切な人・ものを喪った」という事実を受け入れたことになるのだと思います。
ざっくりまとめると、「向き合うのは一旦逃げて精神安定してからで良い」ということですね。最終的に勝つ為の逃亡はなんら恥でも不誠実でもありません。
因みにここまで全て、別に心理学者でもなんでもない上年端もいかない若僧の青臭い戯言なので話半分に受け取ってください。ただ、少なくともこういうことについてアレコレ考えたことは私にとってとても良い糧になったと感じています。途中の「感情」云々もそうですが、ここまでの話はOMORIというゲームをプレイするまで考えようとも思わなかったことでした。
RPGとしてもホラーとしても物語としても最高の体験を与えてくださったOMOCAT氏と氏率いる製作陣の方々、それから私にOMORIをおすすめしてくれた方々には本当に感謝してもし切れないです。本当にありがとうございました。
このままだとクソ真面目なままこの文章を終えてしまいそうなのでオーブリーのここ好きポイント羅列して終わりますね。

ジャンクヤードで月見上げてる時若干オモリの方に頭寄せるオーブリー良すぎ…
ロココさんの二枚目の絵でスカートの中の脚のラインが見えてるオーブリーやばい……
スイカ食べて満面の笑みのオーブリー可愛い…好き…
マリとヒロが重なって寝ちゃった写真の奥のスク水オーブリーかわいい…
現実オーブリーの赤面良い……タッチ演出も全部良い…というか顔が良すぎる…
公園ブランコイベのオーブリー良良良すぎ……
はぁ寝顔まぢ可愛すぎるんだけどムリムリムリ何何何何なのアレ?????????SAN値回復するわ〜……
オーブリー、どうか末永く幸せになってくれ。

何にも見ずに描いた「なにか」ちゃん。上のは筆記体の書き方知らないせいでクソダサになった文。


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