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小説とマンガ(たまーにラノベ)の部屋

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文芸出版社で文庫本の解説ページ(最後に数ページ付いてるやつね)を多数書かせていただいています。ここではそれらのお仕事とは別に、個人的に読んでいる警察小説や時代小説、鉄道系ラノベな… もっと読む
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電子書籍あれこれ

これまで「本は本屋さんで買うか図書館で借りる」というのが当たり前だった。もちろん何十年も前(それこそ僕のご幼少のころ)から“古本屋さん”というのはあったし、今じゃBookoffはすっかり市民権を得ている。 例えば初めての作家さんの本を手に取るとき、いきなり何千円もするハードカバーを買う人はかなりのチャレンジャー。半分仕事みたいな感じで本を読む僕にしたって、そんな冒険はしない。Bookoffで安く買った本なら例えつまらなくても捨てられるけど、ハードカバーで買った本が自分の感性

コンサルタントのお気に入り 1

コンサルの持ち物 バッグ編皆さんは《コンサルタント》という職業にどんなイメージをお持ちだろう?都心のタワーオフィスに陣取り、真夏でもビシッとスーツで決めて薄手のアタッシュケースなんかを持ち歩いてる…コロナ禍の前は僕もそんな外資系コンサルの方とよく会っていたけど、かっこいいよね(笑) そんな外資や大手事務所のコンサルさんは別として、ニッチな領域でやってる僕のような零細コンサルはほぼ肉体労働。もちろん初見や重要な会議の時はスーツだけれど、現場の調査や簡単な打ち合わせの時などは限

信長のシェフ

異世界転生もののラノベというべきか、チート系料理マンガというべきか…迷うな、これ。 そんなジャンル分けはともかく、とにかく面白いのは間違いない。一応は文芸評論や文庫の解説で原稿料を稼いでるくせに、スマホで〈なろう系〉なんか読んでんじゃねえよ!とも言われたが、「だって面白いんだもん」で終わり。ネット小説もどんどん書籍化作品が増えてきて、たんなる本好きのマスターベーションではなくなってきているのだよ。 かつては「時をかける少女」や「戦国自衛隊」という名作もあったことだし…異世

料理マンガのススメ

自分でも料理をするし、いろいろ美味しいものを食べるのも大好き。 ベタに「食欲の秋!」を強調するつもりもないけれど、今の一番の懸念は、「今年は新サンマの塩焼きが口に入るだろうか…いくらなんでも1尾1800円は高すぎる」ということ。ウナギより高いサンマなんてねぇ…。 料理マンガについては最近《マイナビお勧めナビ》で書いたばかり。 ドラマにもなった『孤高のグルメ』は有名だが、この料理マンガというやつ実は出版業界にとって結構部数の取れる人気ジャンルとなっている。大別すると、さま

本を読むということ

かつて、外見的にどうみても良い子ではなかった僕が本好きというのは違和感覚える人が多かったようだ。 長い学ランを着て図書館に行けば、ただでさえ静かな館内は室温すら下がったかのようにシンと静まり返る。で、借りていく本は五木寛之や丸谷才一。もちろんお約束通りにバイクは転がしてたし、仲間たちと海でバカ騒ぎもしていたけれど、やっぱり基本的に本を読むことが好きだったのだ。今なら“ギャップ萌え”でモテるんじゃないか?とも思うんだけどな。 この本好きの血は、新聞記者だった亡き父のDNAか