リッツ・カールトンが大切にするサービスを超える瞬間
本書を読んでみて、一番思ったことは、リッツ・カールトンが「仕組み作り」が非常に上手いということです。
というか、リクルートなど含めて、一般的に強いと言われている会社は仕組み作りがしっかりしていて、その仕組みがしっかり機能している印象です。
環境が才能を殺す
本書を読んでいて、一番、心が締め付けられた部分です。
"女友達六人で、ファミレスに行った時のことです。
二十歳くらいの見習い女性店員は、実に気持ちの良い笑顔で接客してくれてます。
六人とも違う料理を頼んでますが、女性店員は、「誰が何を頼んだか?」を六人分しっかり覚えて、すべての料理を間違えずに綺麗に並べていたそうです。
ところが、約二年後、あの時の女性店員は、いまやベテランになって、態度がすっかり変わっていたそうです。
マニュアル的な口調でオーダーを取り、料理を出すときもいちいち聞きながら置いていく。
客の会話が途切れようがお構いなしです。"
著者のザ・リッツ・カールトン・ホテル日本支社長の高野さんはこの光景を見た奥様から、「だから、あなたが二年前にホントにスカウトしておけば良かったのよ」と責められてしまったそうです。
"人に喜んでもらうことが好きだから、サービス業界に入ってきたはず。
それを会社都合のシステムやルールで縛ってしまっては、サービスの本質が見失われてしまう。
それでは、お客様を感動させることはできないし、だいいち、従業員が、楽しく働くことができない。"
職場環境が、その人の才能を殺すってことは本当にあると思っています。
特に、仕事に対して、やりがいを持っている人のそのやりがいを奪ってしまうことは、非常に罪なことだと思いました。
どうすれば良かったのか?という点について、本書に解説は無かったですが、恐らく仕組み作りだと思います。
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