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オンライン合宿とは・合宿スケジュール


太田ゼミでは2011年に起きた東日本大震災を機に、2012年より毎年ゼミ合宿で岩手県陸前高田市を訪れ、人々との交流を深め、復興支援につながる活動をしています。
昨年まで行ってきたその活動も、今年はコロナウイルスの影響で中止にせざるをえませんでした。しかし、現地の方々と継続してきた関係性や実際に足を運んだことがない3年生のためにも、何か別の形の活動にできないかと考えました。
話し合いの結果決まったのがオンライン合宿でした。これはZOOMというアプリを使って、オンライン上で陸前高田の方々と交流をするというものです。皆さんお忙しい中にもかかわらず、快くこの提案を受け入れてくださりました。中にはZOOMなどのアプリに慣れない方々もいらっしゃいましたが、たくさんの方たちの協力のおかげで無事成功させることができました。
合宿のスケジュールとしては合計で10組の方々にご協力していただきました。


一組目は陸前高田市観光物産協会の事務局長である桒久保博夫さんです。自身が移住者であることから、現地の方とは違った視点で陸前高田の魅力や観光物産協会の活動などについてお話してくださりました。


二組目はマルテン水産の佐々木眞さんと三浦尚子さんです。日本一ともいわれる三年物の牡蠣を育てる苦労や、仕事に対しての姿勢などについてお聞きすることができました。また、三浦さんは太田ゼミ出身の先輩であることから、学生生活から移住、そして現在に至るまでの経緯や自身の目標についてのお話をしてくださりました。


三組目は高田松原を守る会の千田勝次さんです。高田松原についての歴史やマルテン水産の経営論、また市議会議員時代のお話から自身のこれまでの生き方など貴重なお話を幅広く丁寧にしてくださりました。


四組目はあんじょう農園というリンゴ農園を経営されている安生亮太さんです。リンゴについてのお話はもちろん、元々神奈川県からの移住者で、現在は神奈川県に戻られていることからその経緯や移住するということのリアルな部分についてお話していただきました。


五組目は道の駅高田松原の熊谷正文駅長と大森まことさんです。私たちが知らなかった陸前高田の歴史や道の駅ができるまでについて詳しく教えていただきました。また道の駅が受けたコロナウイルスの影響やその対策などについてもお話を伺いました。


六組目はマルゴト陸前高田の代表理事である伊藤雅人さんと齊藤美甫さんです。陸前高田とたくさんの人々をつなげられているマルゴトさんが、何をポリシーとしていて、どのような企画を考えているのかについて深くお聞きすることができました。


七組目は工房めぐ海さんです。当日はめぐ海さんで製造販売しているおやきとがんづきを送っていただき、ゼミメンバーの皆で食べながらオンライン合宿を始めました。震災当初のお話、おやきを作る過程や新商品開発の苦労など貴重なお話をしていただきました。


八組目は神田葡萄園代表取締役の熊谷晃弘さんです。こちらも神田葡萄園で販売しているマスカットサイダーを事前に取り寄せ、試飲しながら近況についてお聞きし、製品へのこだわりや想いをお聞きすることができました。


九組目はららぱれっとの岡本啓子さんです。岡本さんにはリンゴの注文をお願いすると同時に、当日はそのリンゴを使った料理を教えていただきながら皆で作りました。また、りんごの販売のみで生活していくことの大変さなどリアルな部分についてまで教えていただきました。


最後は総務省消防災害伝承プロジェクト員の佐々木美代子さんです。ご自身のこれまでの人生のお話、また震災が起きた際にどのようにして周りの人々に寄り添って動かれていたのかなど大変貴重なお話しをていただきました。
皆さんお忙しい中、前々からたくさんの準備をしていただき、当日は1時間半ほどのお時間を頂いてゼミ合宿を行いました。


三年生はこれまでゼミ合宿の資料を見て、先生や先輩たちの陸前高田についての話を聞いてきただけでした。今回、現地の方々との交流ができたことで震災についてのリアルな体験や、陸前高田のたくさんの魅力に触れることができる貴重な機会になったと思います。来年こそは実際に足を運んでみたいという声が三年生の中でより一層高まりました。

また、四年生にとっても今年足を運べなかったことは残念でしたが、初めてお聞きしたお話もたくさんあり、こういった形だったからできた体験や、聞くことができたお話もあったのではないかと思います。
来年こそは、今年の経験を踏まえながら現地に足を運べればと思います。

(4年小林 3年三橋)