ホムンクルス使用にあたっての雑記
この記事はすやすや工房様の『カスタムモデル Homunclusse』
のホムンクルス成体[LILY]を用いてVRCアバターとVRMを作成したうえでの感想みたいなものを述べる記事になります。
基本的なところ
このカスタムモデルはVRoidのように「テクスチャを描く」ことで自分だけのオリジナルアバターを作ろう、という趣旨のアバターであるということは最初に述べておきたい。
筆者はここを取り違え、「カスタムキャストやVカツのようにパーツを組み合わせてオリジナルアバターを作る」製品だと思って購入してしまいました。_(┐「ε:)_
また、アップデートを計画しているとのことで、将来的に本記事とは異なる仕様になっている可能性も見込まれる点も踏まえて見ていただきたい。
完成したもの
Twitter上でしこたま呟いてますが、「男を目指して作ったつもり」です。
人気が高いのはすやすや工房様のお陰…ありがとうございますm(__)m
と言っても、VRoidHub上にも記載されている通り、
アクセサリーや髪型など様々なものを別作者の作品を使用して
作成しているため、『購入したホムンクルスのみで作られたものではない』という点に注意。
※特に髪型についてはかなり印象が変わってくると思われる
VRoidHub復旧まではこちらでとりあえず回転してるのをご確認ください。
付いてくるもの
『Custom model Homunclusse.exe』
Windowsユーザーなら迷わずこっちを使っておこう。
正直、イチからセットアップは本当にしんどい。
テクスチャを用意し、設定していくと最終的にVRMファイルとしてエクスポートしてくれる便利なツール。※Windows用
FBXファイルはもちろん、Unityパッケージ版もあるのでそちらを使用してVRM用の設定をしてもいいが、やりたいことによっては手間がそれなりに掛かるため、基本はこのツールを使ってVRM出力することをオススメしておく。
※VRM出力後もUniVRMというアセットを使えばUnity上で編集は可能
Unityパッケージ
下記VRMファイル用のセットアップ済みのデータをUnity上に展開してくれるファイル。
シーンファイルも含まれており、これを使用することで良い感じの背景で作業することも可能。
※サイズ比がおかしい気もするが、仕様です…(;´∀`)
ホムンクルス制作に当たっては『上記ツールの使用/こちらのUnityパッケージでインポートしたモデルを編集』の2パターンで作業するとやりやすい。
FBXファイルを編集する…?やってもいいけれど、挫折しませんかね…?
VRMファイル
こちらは標準で実装されているキャラクターたちをそのままVRM対応ソフトやサービスで使用可能に設定してくれているファイル群。
但し容量やモデル仕様の関係上、Clusterやambrのようなポリゴン数やボーンなどに厳しい制限が掛かっているサービスでは利用不可能な点に注意。
※これは用意されたVRMファイルというよりは『ホムンクルス』全体の仕様でもある
FBXファイル
こちらにはLily(リリィ)またはnifi(ナイファイ)と呼ばれる素体が入っている。
前述のツール及びVRMファイルを生成する際にも同様の素体が使用されている。
もちろん、このFBXファイルを使ってVRChat用にセットアップしたり、自分でVRM用のセットアップ作業を行うことも可能。
ただ、よほどの事情がない限りは『ツールでVRMを生成』→『UniVRMでVRMファイルを展開』→『セットアップ』の方が手間もかからず楽。
自動でパーフェクトシンク(iPhoneのiFace機能を用いた顔面トラッキング機能)用の設定をしてくれるので、非常に楽なのである。
テクスチャ各種
顔/まつ毛と眉毛/髪の毛/後ろ髪/服/アクセサリーなどのテクスチャを作成するためのPSDファイルが存在。
PSDファイルではあるが中身はラスター化されたテクスチャとUVのレイヤーしかないため
PSDファイルが読めるソフトであれば問題なく開けると思われる。
要注意点として、レイヤー分けされた既存のお洋服のテクスチャは存在しないため注意。
もし既存服の改造をしたい場合はそれなりに難易度の高い作業になる。
モデルそのものの仕様 ※本記事ではLily側のみの説明
今どきの学生/清楚お姉さん/アラビアンなお姉さん/猫っぽい子/セクシーな姉さんなどなど…自由にシェイプキーを組み合わせて変更できる。
POCHI・ANEMONE・IRIS・AYAKO・LUCIENという、各テーマのキャラに沿ったシェイプキー(体型などを変形する機構)が搭載されている。
その他にもお腹回りや服やズボンのサイズの調整など、非常に細かくセットアップしていくことが可能。
胸の大きさなども調整でき、巨乳側であればいわゆる奇乳と呼ばれるサイズまで大きくすることも可能(当然、考えて調整しないとバランスは悪くなる一方だが)。
ちなみに私が作成したリリクルスは『胸を縮めるシェイプキーを全部最大まで使用してあの胸のサイズ』である点には注意。
いわゆる『まな板』の実現は不可能と思ってもらって差し支えはない。
※これについては作者より『ショタ系のシェイプキーを導入するかも…?』というつぶやきがあったため、もしかするとまな板も行けるかも…?
洋服やアクセサリーなどについてはVRoid同様『素体を覆っているメッシュに対してテクスチャを描画し、不要な部分は透過させる』ことで作成している。
このように褐色美人なお姉さんですが…
透過処理を解除してしまうとこの通り、VRoidのように(テクスチャが存在しない)メッシュに覆われていることが分かる。
そのため、透過処理に非対応のシェーダーを使用するとテクスチャが描いてないメッシュがガッツリ浮き出てしまうことに注意。
※VRMで使われるMToonなどは設定が出来るため問題ない、問題があるのはQuest版のVRChatなどでの場合(他にもあるとは思うが…)
作業雑感
基本的には『Custom model Homunclusse.exe』でVRMを出力し、
UniVRMで展開してVRM用の再セットアップやVRChat用のセットアップを行ったほうが楽。
VRMとして出力してしまえばVRChat用のセットアップ(変換)がツールで行えてしまうので。
また、一旦展開してしまったほうが細かく調整もしやすく特に『服とズボンでメッシュが異なる』ため、
細かくズボンのテクスチャなどを決めたい場合はそちらを推奨する。
このようにキラキラなお足に…
こんな感じで(多少強引に)ズボンを履かせることも可能
服1・2とは別個でズボンを指定したい時に使おう。
VRMで出力してしまえばこちらのコンバーターでの変換も出来るのでVRChat用へのセットアップも比較的簡単です。
締めの言葉
個人的にはVRoidへの良い対抗勢力が出てきたな、という印象を受けました。
確かにVRoidと比べるとあちらのようにライセンスは自分次第とはならないため、一般的な3Dアバターを使うのと同様に『俺がルールだ』という形式での使用は出来ません。
とはいえ個人でVTuberをやったり、ちょっと販売アバターとは違うオリジナルな感じのアバターを作ってみたい(けれどモデリングは出来ない)という方にとってはいい選択肢だと思います。
調整次第ではありますが、VRoidではここまで美少女な歯見せ笑顔は簡単には作れないかと思います。※VRoidに歯見せ表情…あったよね…?
ただ、留意点として
・基本的には女の子を作成する想定で購入すること(ショタシェイプキー次第ですが)
・Quest版VRChatでの使用は不可能と言っても過言ではない(Quest版VRChatでCutOutの透過に対応すれば…)
・(今のところは)テクスチャが描ける絵師さん前提
ということは注意が必要です。
なお、ライセンスについては基本的に以下の通りである。
・他の人の利用はNG
・アバターの編集は本人にのみ許される
・暴力表現NG
・性的表現NG
・法人利用NG
・再配布NG
・個人商用OK
・改変OK
・クレジット表記必要
基本的には作者様に直接質問するのが早いが、
暴力表現
武器での戦闘や格闘戦そのものはOKらしい。
※いわゆる、リョナなどの残虐なものをNGとしている模様?
性的
それ用のR18素体を別売予定なのでそちらをご利用ください、とのこと。
その他 ※直接作者に質問したもの
・実はVRoidのドレス/靴/タイのテクスチャが流用可能
・テクスチャそのものはこれから作者もアップデートで追加予定
・(未購入者向け)無料ビュワーの作成予定はなし
※テクスチャの販売は『モデル購入者同士』で行う想定
・男性版ホムンクルスの予定は今のところなし
※ショタシェイプキーを実装予定なので中性的寄りは行けるかも…?