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子どもの育ちは 動き・遊びの体験の中から生まれる!?/小児はり☆

はじまり

 遠い昔、子どもの頃の記憶を思い出すことがある。

 今のようにゲームなどの映像による遊びが発達しておらず、また、私の生活環境は家にテレビが一台あるだけだった。一台のテレビをめぐりチャンネル争奪で思い通りにならないことにイライラしたことが懐かしい。笑

 そうなると明るいうちの「遊び」の対象は外遊びということになる。兄弟や友達と、そして一人でも、外でよく遊んだ。

 一人で遊ぶ時の対象は「自然」だった。山や草むらでは、虫かごや網を持ち、川ではタモとバケツを持ち、虫や魚を捕ったことは、褒められたこと、叱られたことを含め良い思い出だ。

 解剖学者であり脳科学にも造詣が深い養老孟司さんが、生物学者と仏文学者との対談本『虫捕る子だけが生き残る』を興味深く読ませていただいた。

 その中に「今、なぜ、子どもに虫を捕らせたほうがいいのか。その問題を考える時に、世間の皆さんに、ぜひ気づいてほしいことがあるんです。それは要するに、脳みそは総合なんだということです。言いかえると、脳の機能は回転なんだということ」と話されている。

 いわゆる外界からの刺激が感覚神経を通して脳へ伝わり(インプット)、その結果、脳で考えて、計算して、その結果が運動神経から肉体の動きとして発現される(アウトプット)、この繰り返しが記憶され、経験となっていくということ。

 今回は保育という分野の中での身体表現を学んで行くが、子どもたちの脳の回転をフルに活かす先生は、外遊び=大自然の中にあるのではないかと考える。

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