定期ゲーのルルブの書き方

進化録です。霧ゲーの最初期から、最新にわたってどのように考えが進んできたか、どうすれば分かるルルブに進化していくか日々考えていることの備忘録です

今回は項目の書き方を霧5期→GsG→七戦の例を交えて、どうすれば読みやすく分かりやすいルルブの項目を作れるか、細かいところを書いていきます

今回は索敵の項目について、どう変わってきたか書きます

索敵の前提

索敵は霧ゲーの霧系ゲーム(霧戦争・GsG・七戦)において、かなりの重要度を占める行為です。これを理解しないと、戦線が崩壊し、味方が全滅します。つまり、最初にプレイヤーの脳に叩きこむべき情報と言えます

いわゆる、「武器は装備しないと意味がないよ」レベルの前提知識ですね

霧戦争5期から七戦に進化する索敵

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霧戦争5期のルルブでは、索敵は特殊行動欄の小項目の一つでした。これはこれで読みやすいのですが、重要度、という点ではかなり遠くなっています

定期ゲーのルルブを何度も書いていく中で、全体的な読みやすさ、デザインのシンプルさも大事ですが、情報の重要度というのもまた重要であることが分かってきました

いわば標識のようなもので、重要な標識が目立たなければ、当然プレイヤーは事故を起こし、不満を口にするか、最悪なぜ事故ったのか分からない状況になります

これを踏まえ、GsGでは索敵の重要性がかなりピックアップされました

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項目がかなりデカくなりました。ただ、これでもまだ不十分ではありました。リンクで索引性がアップしましたが、この表記を見て索敵の存在に気づけても、索敵がどれほど戦場で重要なのか伝わらない場面もあります

GsGの索敵は味方の攻撃命中率を強化しますが、プレイヤーのほとんどは普通に攻撃をすれば命中する世界から来ているので、まさか、命中を強化しなければ攻撃命中率が0%になっているとは夢にも思っていないからです

フレーバー的にロックオンしない攻撃は当たらない、という演出でしたが、それは一般的なゲームとは大きく違うので、初見だとかなり罠であるように思えます

七戦では、視覚的重要度と、システム的重要度を同時に高めていきます

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画面は開発中のものです。リスクがあるという重要性と、その克服と、克服のための導線をリンクで提示します

なんだって!? 攻撃が成功しない?
    ↓
それはターンの経過で改善するんだ、よかった
    ↓
10ターン目の状況で有利になるんだ
    ↓
じゃあ、零力の差はどこから?
    ↓
!!!索敵へのリンク!!!

という、ゲームへの導線が生まれてきたように思えます

七戦のルールで気を付けたのは、視覚的に重要度をランク付けするということです(これは功罪あります)。つまり、重要な単語を黄色でマークし、前面に重要な挙動を持ってきて、後に小さい字で便利なデータやリンクを書いておきます

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だいたいの人間は、文章が長くないと本質的に意味を理解できないときがあるように思えます。ただ、文章が長いとどれが本質か分かりづらくなるかもしれません

雰囲気でゲームをしているプレイヤーの本質と、ゲームを精査して攻略に挑むプレイヤーでは、本質の解像度が違います

つまり、雰囲気でゲームをするプレイヤーに向けて、刺激の強い(文字が目立つ)情報と、控えめな情報(文字が小さく地味)な情報を用意します。雰囲気プレイヤーは控えめな情報は無意識的に忘れ、真に本質である情報だけを覚えやすくなります

索敵は零力を増やす。零力はグレムリンの性能であり、戦況を有利に進める。戦況が進むと次第に攻撃が当たるようになる。これだけ分かっていれば、ゲームに支障は生まれにくいというわけです

軽量機が索敵を3回するとか、不適状態で攻撃したら7割成功とか、そういう細かい特殊なデータは覚えなくていいのです。ただ、気づいたときに振り返って、そのたびに確認すればいいのです

まとめ

今回の学びは、
・重要な情報とそうでない細かい情報を分ける
・重要な情報は大きく、詳細に説明する
・ニッチな細かい情報は小さく、地味に説明する
・それによって、真に重要な情報を伝えることができる

ただ、どれが重要かそうでないかは、GM自身のゲームの設計とテストプレイによってのみ鍛えられます。霧ゲーはまだ道の途中。これからもさらにより良いルルブが生まれるでしょう

これが、今の答えとして、記しておきます

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