レビュー オブ ロスト アーティファクト~SoLAという神ゲー~
今回はSoLAをレビューしちゃうよ
でも、バランスや戦術といった混み入った話は抜きで行きます。その辺はガチ勢のひとレビュー頼みます
まず、SoLAには神ポイントが7つあります。セブンスヘブンです。意味はよく分かりません。とにかく、一つ一つの神ポイントをなぞっていきましょう
ここではSoLA様式のAPゲームも定期ゲーと呼称します。大きなカテゴリとしての定期ゲーと定義します
①チュートリアルがある
はい神。いままでの定期ゲーでチュートリアルを実装するという労力をかけた作品は少なかったはずです。それは、チュートリアルが死ぬほど大変だからです
なぜか
①-1 チュートリアルとは「例外」
まず、チュートリアルをする、ということはシステム的にどういうことを意味するのか
一つは、操作の仕方と、操作の結果を提示する、というものです
そのためには、実際の継続フォームと同じものを用いて、現在指定している操作以外を無効化する必要があります。それは、○○するには××を選択するよ、というときに、△△を選択したらだめ、ということを示さねばならないからです
例を。スキルをセットする操作をさせたい、となったときに、スキルをセットしましょう。方法はこうですよ、と指示した時に、スキル成長を選択されたら話がごちゃ混ぜになります。だから、スキルセットを指示した時はスキル成長は無効にするのです
その労力はものすごいです。SoLAはチュートリアル専用ページを用いていますが、かなり正解に近いです。実際の継続フォームで例外を挟んでいたらバグりますし、訳が分からなくなります
しかし、それでも、継続フォームと全く同じフォームを作る。それも、スキル操作やステータス成長など多岐にわたるページを作らねばなりません
これはかなり疲れますし、次の問題も浮かんできます
①-2 流動するシステム
一般的な定期ゲーは素早く調整や仕様変更が入ります。その理由は別な記事で語ります。とにかく、朝令暮改の激しいゲームになりがち、ということです
そんな中でチュートリアルを設定する勇気。スパルタの戦士か? SoLAが300人いたら負けることは無いよ。一度設定したチュートリアルが変わる可能性がある、ということ
流石に基本操作が変わることはないとは思いますが、細かい仕様変更やデザイン、UIの改良はあると思います
それをチュートリアルに適用する。気の遠くなりそうな作業量です。そして、そのチュートリアルはおそらく、新しいゲームでは使わないはず。仕様が変わるので。一度きりの大冒険。ひと夏のロマンス。それに、全力賭けちゃったか……(脱帽)
そんなわけで、チュートリアルの実装というのはめちゃくちゃ大変なので、大変なことをやってのけた、というのは素直に尊敬に値するのです。きみはひとの嫌がることを進んでやってあげることができますか?教育に良いゲーム、SoLA
② クラスアイコンがある!!!!!!
ここからは伝わりそうで伝わらない、ちょっと伝わるポイントを攻めていきます
まず、アイコンがある。これは、めちゃくちゃな爆アド行為であり、同時に、めちゃくちゃコストの高い行為なのです
君は、アイコンを十数個描けと言われて描けますか?
描ける!もちろん、描けるさ……ただし、おやつを食べてからね。ママ。ということです
定期ゲーは結構文字での表現に頼りすぎているきらいがあります。そこに甘えず、素材を用意する姿勢。前のめりです。前屈姿勢です。すごすぎる
まず、文字だったら10秒で終わるような、絵文字だったら、あるいは記号を使う、そういう楽な道がリリスのように微笑んでいる茨道で、あえて誘惑を振り切って大変なアイコンを用意する
求道者か?仏道?帰依しよ……
まず、アイコン描くのに数分かかりますよね。どんなに手を抜いても。文字だったら10秒。工程時間にして30倍くらい大変、ってことですよ
1日で終わる作業を、クオリティアップのために1ヵ月費やしたのと同じですよ
こいつ、自らのゲームを愛しすぎている……もはや、貢いでいる、に等しい。時間の奉納。こんなゲームが、面白くないわけがない
③ スキル説明がある!!!!!!
はい神。さっきぶり2度目。まず、ほとんどの人は、スキルを理解するのにスキル説明がないと消化できない、ということ。どんなに分かりやすくても。いやいや、分かるでしょー? 分かりません
例を。ファイアボールというスキルがあって、使うと敵にダメージが行った。流石に説明なくても分かるでしょ? 分からないのです。まず、使わないと分からない時点で、定期ゲーの貴重なAPや更新回数を消費するというのはつらい
次にファイアボールを見たとき、前回の使用感を思い出せるひといますか?私は昨日の晩御飯も思い出せません。これは何のスキルなのか。単体なのか。範囲なのか。状態異常付与なのか。これが普通です。だから、絶対にスキル説明は必要であることが、近年分かってきました[誰によって?]
ただ、スキル説明を省きたい気持ちは痛いほどわかります。かなり痛いです。9回裏1点差で投げている投手が死球したくらい痛いです
血の涙を流しながら書いています。スキル説明は、めちゃくちゃに大変な作業なのです。手打ち……?蕎麦でも打った方が疲れないかもしれません
スキルデータを作って自動出力……?いくらかマシです。けれども、そのシステムは誰が作るんだい?俺は、筋肉を爆発させてシャツをビリビリにした男のように、小さくなって酒場に倒れこみます
結局、途方もない労力をかけて作り上げるプロジェクトになります。でも完成しても有名な歌は流れず、プレイヤーは「当たり前じゃん」という感じです
だから、この工程を省かなかった、というだけで尊敬に値します。ましてやめちゃくちゃスキルが多いゲームです。ここまで愛情と時間を注いで作られたゲームが、面白くないわけがないのです
④ ロールとロール対象スキル
神かと思ったら神システムだった
これはめちゃくちゃ「強い」システムです。いままでタンク役にタンクが喜ぶバフをかける際は、対象指定か運か、といったところでした
しかし、対象指定というものはめちゃくちゃ煩雑なシステムで、これはできるだけ追加したくないシステムです
ここで考え出されたのがロールと、ロール対象スキルです
かつて定期ゲーを発明したアルフレッド・ノーベルが、天国で微笑んでいます
まず、定期ゲーというものはめちゃくちゃ操作が多いゲームです。どのGMも操作を減らす・省くように頭を悩ませているはずです
そう、タンク用バフはタンクにしか使いません。だから、省けるのです。対象指定を
か、神……思わず視力を失うところでした
⑤ ゲームになってる!!!!!
笑うところではないですよ。俺はマジです。一般的に、ゲームを作ろうとしてゲームが出来上がるひと、何人いますか? 定期ゲーツクールがあるわけでもなく、全くの白紙からゲームを作ったんですよ
多くのひとが、ゲームとは何ぞや、プログラミングとは?という段階で先へ進めなくなっています。そこから一歩踏み出しているのです
「え、作っちゃいましたけど?」
チート主人公です。能力者です。選ばれしもの……この才能が共に存在する時空。とんでもない奴と同じ時代に生まれちまったぜ
⑥ 完成してる! 運営してるーーーー!?
冗談ではなく、これは稀有な現象です。まず普通完成しませんし、運営しません。あるはずのない出来事が起こってしまった。ビッグバンです。宇宙の始まりです
小説を完成させられるひとは、少ないです。では、定期ゲーは?どのくらいキーボードを叩きましたか?長い、長い作業の果てに、諦めずに、こうして自分との戦いに勝ち、いま、長距離走のトラックにいる。そして走り始めたのです
その陰には、たくさんの「挫折」が横たわっています。運が良かったのかもしれません。才能が微笑んだのかもしれません。でも、倒れ伏している挫折との距離は、紙一枚ほどのものだと思っています
いつ諦めてもおかしくはなかったはずです。それが普通です。でも、このGMは違った。運命を引き寄せて、自らの足でトラックに立ったのです
⑦ 完走しているーーーー!!!?!???
まいったな……これ以上の結果はないぞ。運営を続け、最後までやりきる。テストだとしても。それは、じつはとっても凄いことなのです。定期ゲーGMは人間を辞めているひとばかりなので実感ないのかもしれませんが、WEB小説とか、WEB漫画とか、連載途中で失踪するのが普通です
普通じゃない、っていうこと。やがて、何度もゲームを作るかもしれませんし、残念ながら環境の変化などでこれっきりかもしれません
でも、掴んだ栄光は幻じゃないです
その栄光は、SoLAに輝いているのです
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