ハングオンの始まり

ロードレースで初めて腰をイン側にズラしたライダーといわれるのが、フィンランドのヤーノ・サーリネン選手。氷結したトラックを前後スパイクタイヤで70°以上も深くバンクしてスライド走行する北欧独特のアイスレースの出身。65年フィンランドチャンピオンになった後にロードレースに転向。1972年にWGP250チャンピオンに輝き、'73年にヤマハ初の500ccファクトリーライダーとなり優勝して幸先の良いスタートを切ったが、イタリアGPの250ccクラスで事故死した。

アイスレースは腰がバイクと氷結路面に挟まれた極端なリーンインで、注目されていたケニーロバーツよりさらに腰をズラすフォームに世界中が驚愕……が、当時はまだハングオフ(ハングオン)という呼び名は無かった

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