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防衛費の増額はやむなしか……でも負担増はやむなしではない

朝の雨は午前中に上がりました。でも寒いままです。これから遅くまでやっている歯科に行くのですが、気温のせいか少し歯が疼きます。

さて、……

岸田首相が来年度から5年間の防衛費について、総額およそ43兆円を確保する方針を示した。

会社であれば、こういうやり方はないなあと思っている。だから、国民の多くを占めるサラリーマンが、この提案の入り口で疑問を持ってしまう。

私も昨今の世界情勢、特に日本の近くでミサイルが発射されたり領海を侵犯されたりしている状況は知っていて、憂いてもいる。「話せば分かる」と言いたいところ、話が通じなさそうな国が残念ながらあることも認識している。

だから、防衛費の増額自体は薄々不可避だろうとは思っていた。耳障りの良い言葉で誤魔化さなかったこと自体は褒めてもよいと思う。

しかし、明らかにこれまでと方針を違えるのであれば、いきなりトップダウンで口火を切るのは上策ではないと思っている。本来、防衛省が所掌している内容であることを踏まえ、まずはそちらから提案させる方が穏当だろうと思うのだ。

つまり防衛省側から、何をやるのか、なぜやるのか、それをやった場合のメリット、逆にやった場合のリスク、コスト、コストに対する引き当て原資等について、一通り政府に対し提案させるべきで、これを省いたために、話がより受け入れられにくくなってしまった印象を受ける。

本件、確かにかなり切迫度は高くなっているけれど、かと言って災害発生のような緊急性はまだないと思っている。普通の予算手続に間に合うのであれば、できるだけそれに沿うべきだと考える。

結局、打ち上げ花火のように首相が言ったは良いけれど、その具体的内容はこれから検討という状況のようであり、ますます中身の精度に疑問符がついてしまうこととなった。これだと、意味がない。

財源についてもこれからだとのことなのだけど、既に臆測が飛び交っている。久しぶりにコロナによる規制のないクリスマス・歳末商戦を前に、個人の財布の紐を締める方向で受け取られやすい話を、このタイミングで言う必要が本当にあったのだろうか。

法人所得税が財源なら国民には影響がない、というのも詭弁だと思う。企業でもお金の出どころは1つ、もし法人所得税の増税に寄ることになれば、賃上げがポシャらないと誰が言えようか。

むしろ、打ち上げ花火を上げるからには、皆が疑問に思うと想定されることについては予めQAを準備し、キチンとストーリーを練って説明するべきだろう。

今後の検討に関われない一般国民として現状は肩透かし感しかなく、誰も納得できない。本件については、強くそう思う。

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