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副業ブームで考えた方が良いと思うこと

今までお仕事していました。年度末作業が目白押しです。ここは乗り越えるしかありません。

さて、……

昨今は副業ブームである。ブームという表現は、若干語弊があるかも知れない。でも、勤め先の会社が副業を解禁したという方もおられるだろうし、世に副業を取り上げた記事はかなり多くなっている印象がある。

このようなブームについては、軽々に乗っかる前に考えることがあるように思っている。これまで生きてきた中で、何回か流行り物に飛びついて痛い目に遭ったオジさんの小心さなのかも知れないが。

つい最近まで、副業は日陰の存在であったことを忘れてはいけないと考えている。少なくとも、会社で堂々と胸を張って言えるものではなかったはずである。

これが、いつの間にかそうではなくなったのである。明確な理由もなく価値感が真反対になったのであれば、まずは疑問を持つべきではないかと思うのだ。

この点については、長年の不景気により会社が社員に対してこれまで果たしてきた役割の全てを保つのが困難になったことの影響が大きいと思っている。その役割とは、会社が社員の生涯に何らかの関わりを持ち続けるというもの。

まず、勤務中の給与支給は当然として、雇用維持、退職後の企業年金制度の維持、更には老後の生き方についての研修等、旧来の企業であれば結構な部分を担っていた。

その代償として社員には、自社への忠実義務を課してきたのである。この会社で勤め上げれば何とかやっていけるという安心感を与えてくれていたのだ。

しかし、それにはコストが掛かる。副業の解禁は、忠実義務を緩める代わりに会社の社員への関わりを減らす・なくす方向に舵が切られたと言える。副業解禁の背景には、このような距離感の変更があると考えている。

ここで、副業はあくまでも副業であることを忘れてはならないと思う。副業を正業にしたくても、正業の業務量とそれに要する労働時間は簡単には減らない。言い換えると、正業を副業に下げることは現実的ではないのである。

即ち、正業で既に週40時間それなりの負荷を伴う業務を遂行する義務があって、これを何とかしない限り副業に回せる時間と労力には制約がある。副業でより多く稼ぐには自ずと限界があり、正業化までは難しいと考える。

例えば、給与も労働時間を半分にして良いよと会社が認めない限り、副業はあくまでも小遣い稼ぎレベルのものにしかならない。もしかしたらそういう会社もあるのかも知れないが、まだまだ少数派だろう。

取り敢えずお金が稼げれば良いという程度の考え方では、あぶはち取らずになりはすまいかとの懸念を感じている。余計なお世話かも知れないけれど。

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