恋愛とチェーン飲食店を考える

たまたまチェーン店についての記事を見かけたので、ついひとこと言いたくなった。

基本的にチェーン店についての皆様の評価はどうだろうか?

「どの店で食べても味が同じ」
「ものすごく美味しいわけじゃないけど、外れもまあない」
「困った時に頼れる」
「値段も手頃」
......大体、このような感じかな、と思う。

チェーン店である以上、店毎に味が違ってはブランドイメージが定まらなくなる。だからセントラルキッチン方式、マニュアル通りの調理となるのは否めない。だから、店毎の個性はほぼなくなるが、これはやむを得ない。

ロットが大きい分、失敗は大きなダメージになる。だから、変なものは出せない。新商品開発スタッフは日々精進を重ね、試食とダメ出しが何度も繰り返される。数十ある候補から一つしか採用されないこともザラらしい。

だから、余程の冒険をしたものを除けば外れたものにならず、美味しいのは道理である。一部のマニア受けを狙いたくてもこの過程で排除されてしまうのだから、仕方がない。

全国展開のチェーン店だと、特に地方に行ってお店の選択の余地が限られている際には、とても心強い場合がある。そして、値段も大体想像がつくので心配もない。

こう考えると、総合的に見てポイントは高いと思う。それでも冒頭の引用記事のように低く言われてしまうのは、チェーン店自らが多くの客を惹きつけ普遍化した裏返しであろう。

言葉でも、例えば「貴様」は今では侮蔑的な意味を持っているが、本来は字の通り尊敬語であった。それが、広まるにつれて価値が下がったのである。

幼子につける「ちゃん」も同様。元々は皇室用語だったのが、庶民がそのマネをするようになり、当たり前に使われるようになってしまった。

普遍化したからといって、本来の価値が下がった訳ではないのだが、世にあふれるつれて相対的な価値が下がってしまうというのは、ジレンマだなあと考えてしまう。

確かにピンの店は美味しいけれど、懐には厳しい。たまの勝負には使うけれど、勝負どころを誤ると後が続かずつらくなる。

同じ系統のチェーン店(レストラン、中華、うどん等)でも、人により好みはある。その違いをお互いに楽しんで会話のネタにするというのもありではないか?

むしろそういう関係を築ける人の方が、連れて行かれる店で自分の格付けを判断する人よりも長く付き合えるとオジさんは思うのだけど、どうだろう?




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