成年後見制度に関する記事を読み、問題点がよりクリアになった気がする

相変わらず暑い日が続いております。あなたが健康を損なっていないことを心からお祈りしております。

さて……

以前、成年後見制度について自分の気付きを書いたことがある。シリーズなので、このあたり以降の記事をお読み頂ければ幸い。

割とそれに近い内容の記事が雑誌「東洋経済」に掲載されていた。

基本的な問題意識は同じ。かつて後見人を親族に任せていたが横領が頻発、だから法的有資格者に成年後見人を委ねる方向に進みつつある。でも一度選任されたら後見人制度の利用を途中ではやめられず、報酬も本人の死亡まで支払いが必要、ということかと。

この記事に記載されていた

基本報酬は年24万円(本人の金融資産が1000万円以下の場合)

は、かなり深刻だと受け止めている。

本人が介護施設に入所していれば、その費用も掛かる。時には病院にもお世話になるだろう。その上で毎年24万円を支払うとなると、10年後の本人の金融資産はどうなるだろう? 高確率で半減すると思うがいかがだろうか?

このような状況になっても仕方がないことだと受け入れられる人は、少ないと考える。 

この点、本来は認知症者や障害者の資産管理についても福祉を充実させて、公的制度を構築すべきだったところ、そうせずに福祉とは無関係の一般的な法的資格者に対応を委ねたことに問題があると考える。

今、弁護士法人や司法書士法人のCMを見ると、過去のワクチン接種に関わる損賠金の請求や、利子の過払い分の取戻請求等、お金に繋がる内容をうたったものが結構ある。本件も同じ香りがプンプンと漂ってくる。

大口の訴訟案件とは異なるものの、着実に小銭が稼げるビジネスに成年後見制度が組み入れられているように感じる。これが、本来目指した被後見人の利益に適うものなのだろうか? この点がこの記事でクリアに認識できた。

そもそも、親族後見人が横領することを前提にしていること自体に問題がある。外を歩けば通り魔に遭う可能性はあるのだが、だからと言って外を歩くな? とは誰も言わないだろう。

その確率を考え、かつ歯止めを考えることこそが本来あるべき姿なのではないか? 私は介護する側の当事者の1人として、強くそう言いたい。

お読み頂き、ありがとうございました。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。