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オリンピックにおける「北風と太陽」

雨も、昼前には上がりました。午後の活動には支障がなくなって良かったと思っています。雨も必要なものとは理解していますが、できれば夜中に降って欲しいと勝手なことを思っています。

さて、……

北京オリンピックも今日で閉会式を迎える。今回はオリンピックの意義がいろいろと問われた大会だと思っている。

中でも、特に気になったことがある。それは、フィギュアスケートで4位となったワリエワ選手のこと。ドーピング問題はともかく、演技を終えて戻ってきた彼女に対して、コーチが詰問する様子は、見ただけで心が痛んだ。

彼女はまだ15歳。年端も行かぬ少女に、あそこまで苛烈に接することができるものなのだろうか? あのIOCバッハ会長をして「ぞっとした」と言わしめるものであったのも、むべなるかなと思う。

人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇(あだ)は敵なり

これは武田信玄の名言として知られる。人がいかに大切なのかを説く言葉として広く認知されている。人として情けを掛けることが味方を呼び、仇のように扱えば敵に回してしまう。

この視点から考えれば、ロシアスタッフの塩対応は論外である。「メダルさえ取れればよい」「人の情けなど無用」という思想が、国として参加できない状態となった原因にも連なっていると考える。

これに比べて、カーリング女子の日本代表チームであるロコ・ソラーレの快進撃はどうだろう。彼女達は常に声を掛け合い、チームには明るい雰囲気がみなぎっている。

ストーンを投げて止まると「ナイスゥ!」の声が掛かる。実は、素人が見てもちょっとどうか? と思う場合がなくもないのは事実。でも、この声を聞くとホッとする。何となく良かったんだという気になってしまう。

天才バカボンのパパの「これでいいのだ」と基本的には同じ。そう言われているうちに、自分の中で前向きなパワーが生み出されるように感じられる。

これってすごく大事なことなのではなかろうか? やはり「情けは味方」なのである。

ロコ・ソラーレは和やかにプレーし、最後に敗れたものの銀メダルを獲得、ワリエワ選手は殺伐としたチームの中でメダルを逃した。北京オリンピックにおける「北風と太陽」として、後々語り伝えられるのではなかろうか。

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