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初盆②

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さて……

お寺の方から「特に用意するものはない」と言われたが、もちろん何も用意しなかったわけではない。

まず、ご住職対応として、お布施・お車料・御膳料は当然に準備した。夏なので、冷たいお茶と冷菓も買い求めた。

また、仏壇用に供花、しきみ、ご飯、お備えのお菓子等を揃えた。更に、部屋の掃除機掛け、仏壇の清掃や門から玄関にかけての掃除もやらなければならない。

ご住職とは混とんとした世の中に法を説くありがたい存在であり、それゆえに礼節を以て迎える必要があると自らを納得させつつ、午後一の初盆のためにこれらを全て午前中に実施した。

昼食は、姉が購入してきた簡単な弁当を、皆で慌ただしく食べた。

その後、宗派によると思うが私のところは初盆までは喪服なので、それぞれ更衣を実施。かなり慌ただしい。

ご住職が見えられてお経をあげてもらい、茶菓を差し上げて法話を頂き、お見送りして公的な対応は終わる。

わが家では、そのままお墓参りに行った。雑草を抜き、ドライフラワーと化した前回の花を捨てて新しいものを活ける。ろうそくとお香に火をつけて、合掌する。

墓参から帰ると見計らった頃に、外注済のお寿司が届く。それを皆で食べて御斎とし、初盆は終わった。

最低限とはいえ、改めて思い出すとかなりの手間であった。当時は、何かに追われている感覚にも、慣れっこになっていた。

それは、悲しみを紛らわせてくれるものでもあった。

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