転機となる骨折②

骨折は、折れ方で予後が違う。粉砕骨折だと厳しいが、単純な骨折はボルトで繋ぐだけで、治療そのものは終了する。

後はその状態で手術箇所の治癒を待ち、ボルトをいれたことによる違和感に慣れながら、リハビリの歩行訓練をして日常に服するのが基本である。

なお、治療の病院とリハビリの病院は異なる場合が多い。それぞれの専門性を生かすのもあるが、実は同じ症状で入院期間が1ヶ月を超えると、病院の診療報酬が下がるという身も蓋もない事情が関係しているように思う。

わが家の場合、治療の病院は個室であったが、リハビリの病院は相部屋であった。そう変な人はいなかったのだが、それでも苦しそうなうなり声を出す人はいたし、別の部屋では定期的に「おーい」と誰かを呼ぶ男の声も聞こえた。

そういう中で、母はよくリハビリに頑張ってはいた。しかし、トイレ問題では、自分の周りで起こる状況を見て、かなり不満を持つようになっていた。それに関わり、病院から呼び出されることとなった。


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