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今の政府は南朝の思想に浸かり過ぎ

上期末が近づいてきました。酒量が増えないよう、気持ちを立てて過ごしています。

さて、……

今の政府のお金の使い方は、庶民感覚とズレていると感じる。オリンピック・パラリンピックへの支出にはためらいがなかったのに比べ、新型コロナウイルス感染症対策で営業自粛を求めた飲食店への一時支援金等は支払いが遅いと不満の声が出ている。

しかも、その一時支援金で従前の「得べかりし利益」を全て賄うことはできない。家賃も税金も従前通り請求されるとなれば、経営はかなり厳しい。

若者も困っている。刻苦勉励の末に大学に合格、青雲の志を抱いて入学したのは良いけれど、大学は感染対策で対面授業を行わず、オンライン授業がメイン。友達作りもままならず、青春の謳歌からは程遠い。

やむなく生活費を稼ごうとバイト先を探しても、飲食店の経営が厳しく選択の幅が狭まっている。それでも、学費や生活費は着実に学生の負担となる。しかもこの状況下では、実家も頼りにならないことが多い。

こうなると、学費の確保もままならず、退学を選ぶ者が出てくる。奨学金制度はあっても、条件を満たせるかは状況による。しかも、給費ならともかく貸費は借金。返済リスクを負って学問を続けるのはかなり辛い。

そもそも大学そのものへの助成金も、競争原理の導入という錦の御旗の前で対象の選別が進む。日本の将来を担う人材と成長産業の種が無造作に切り捨てられようとしている。そういう国にしたいと思った人が、どれくらいいるのだろう?

憲法前文には「そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって」と書かれている。為政者は、この記載についてもう少し謙虚に受け止める必要がある。

国政「の福利は国民がこれを享受する」と言い切られている割には、今のところ福利に相当するものが見あたらない。従って、国民が享受できることもないのである。

とにかく政治を悪く言えばよいと言うつもりはない。ただ、この状況で多くの人が何も感じないのであれば、日本人はドMであると指摘したい。

南北朝時代になぜ南朝が勝てなかったのか? 端的には宮方(南朝)についても何の褒美もなかったからに過ぎない。いくら正統性を主張しても、民がついてこなかったのである。

今の政府が国民に何らかのご褒美をくれたのかを考えてみれば、多分ない。それでも今の政府のあり方を支持するのであれば、ドMであるとともに、800年前の人間よりも退化していることにならないか?

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