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進む認知症①(一線を超えたと感じた時)

新型コロナウイルス感染者数は明らかに増加し、先行きが大いに心配される。

こういう情勢の下、母の入居する老人ホームの対応が気になった。既に一度、面会禁止措置を取った先例があるからだ。

再度の面会禁止措置もあり得ると考え、姉にその旨を伝えた。姉もそれに同意し、二人で面会に行くことにした。

幸い、まだ面会はできたが、面会の時間が限定されていた。そして、入室前に手洗い、うがい、検温に加え、健康状態に関する質問用紙への記入も求められた。

1ヶ月半ぶりとなった今回の面会であるが、いきなり母から「2年ぶりだね」と言われたのには驚いた。あまり会わないと忘れられる懸念はあって、努めて会うようにしてきたつもりだが、追いつかなかったようだ。

「10月の頭にも来たよ」と伝えたが、母は
「そんなことはない」と言い張る。
姉と二人で、そうではないと説明するのだが、理解を得られない。

しかも、話をしているうちにどうやら姉も私も自分の子どもだとの認識がないような言動が散見された。たまりかねた姉が
「私たち二人は娘と息子なんだけど、分かってる?」と質問に掛かる始末。それについて母はしばらく間を置いて
「そうなんだ…」
と半信半疑の表情を浮かべる。

今までも、たまに私の名前が従兄のものに入れ替わることがあって心配も募っていたのだが、自分の子どもの存在を忘れてしまっている様子には、私もかなり驚いた。

認知症の進行が急過ぎると感じた。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。