見出し画像

また女性蔑視発言が出た。これはつい最近もあったはずなのに……

午後から雨になり、慌てて洗濯物を取り込みました。明日の通勤時間には晴れていて欲しいと思います。

さて、……

吉野家HDの役員が、早稲田大学の社会人向け講座に出講した際、若い世代の顧客を獲得するマーケティング戦略について「地方から出てきたばかりの若い女性が薬物中毒になるような企画を考えて欲しい」という趣旨の発言をしたらしい。

これが瞬く間にネット上に広がり、批判の声が世に満ちた。その結果、吉野家HDはこの役員を解任するに至ったのである。この結末は、かなりの確信を持って予想できた。

そもそも令和のこの時代にまだこんなことを考えている、それを発言しても問題視されないと思っている、時代の変化についていけていない人がいることを改めて世に示した発言である。無事には済まないと思った。

そして、こういう人が有名企業の経営陣の一翼を担っていたことに私は驚きを禁じ得ないし、世間の人の多くがそう思ったはず。

NHKの報道なのでまだマシに、かつ少しオブラートに包んだ表現で書かれているが、実際の発言には「生娘」「シャブ漬け」という単語が使われていたらしい。品格を疑わせるに十分で、弁護の余地はない。する気もないけど。

この発言の趣旨は、よく社会が分かっておらず他に美味しいものがあることも知らないうちに自社商品を食べてもらって美味いと感じてもらい、ファンになってもらう戦略と言い換えることは可能だろう。

物の分別が身に付く前に売り込んでしまえという発想も、別の倫理問題を惹起するし、本来は出足が遅れても選んでもらえる商品を作るべきだと思う。ただ、これだけなら今回のような大ごとにはならなかった可能性が高い。

この戦略は、男性であっても成り立つもの。実際、絵画商法に引っかかったのは多くが男性であった。やはり「生娘」という表現を敢えて選んだことが大きいと思っている。

この表現からは、女性に対する敬意のなさと侮りが透けて見えてしまう。女性を「Ms.」と表現するのが当たり前の世に、時代錯誤も甚だしい。

しかも、この役員は外資系企業勤務経験が長いようだ。在籍時に本質を学ばなかったことを心底残念に思う。

とはいえ、もう忘れた人も多いかも知れないけれど、女性蔑視発言については東京オリンピックがリトマス試験紙か「ダメな人ホイホイ」として機能したことを、今一度思い出さねばならないだろう。

この時、それなりの社会的地位にいる人が女性蔑視発言、障害者いじめ武勇伝化の過去で職を辞していった。こういう先例から学べない人が、また一人出てきただけだという今回の事象は、うら寂しい限り。

お読み頂き、ありがとうございました。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。