やっと夏の日差しを感じて
今日は朝から夏の日差しでした。ジリジリと照りつける日の光にかすかながら圧を感じる程です。雨続きの後でしたし、こういう日があっても良いと思いました。
さて、……。
子供の頃は、夏が大好きだった。長い休みが取れるからというのもあったけど、それは本質ではなかった。おそらく夏休みには少なからぬイベントが目白押しとなることで、日々スリリングで飽きない季節となったことが大きい。
私は割と真面目なので、サザエさんのカツオ君のように最終日まで宿題を放り出して後で泣きながら対応ということはなかった。むしろ大抵のものは7月中に終わらせてしまっていた。
そしてプールに行ったり、盆踊りや縁日を見にいったり、両祖父母の家を訪ねたり、行った先で従兄弟と遊んだりとイベントがたくさんあった。プールは回数券を買うほどで、今から思うと何がそんなに楽しかったのだろうかが分からないほどである。
母の実家は日本海が近く、海水浴もよく行った。そんな訳で、いわゆる真っ黒に日焼けした子供ができ上がっていた。
お盆を過ぎるとクラゲが出て刺されるようになる。それでも、気にせずに泳いでいたのだから余程泳ぐのが好きだったのだろう。
今から思えば、刺されても命に関わるようなことがなくて良かったと思う。温暖化の進んだ昨今では、その危険はゼロでない。
最後に母の実家で花火を見て自宅に戻る頃には、秋風が吹いて涼しいこともあった。宿題はほぼ終えていたものの、日誌の天気欄の記入を忘れていた日もあって、慌てて古新聞を取り出して穴埋めしたりもした。
子供時代のこと、将来を考えたくなる運命の人との出会いなどない夏。ただただ遊んでいた。蝉の鳴き声がツクツクボウシに代わって、日がどんどん短くなって秋の気配を感じさせる頃になると、漂う夏の終わり感に寂しさを感じてもいた。
当時は、夏休みといえども友達の家に行き来するのは普通だった。だから、その寂しさは友達と会えないからではないとは思っている。
日焼けに日焼けを重ねた肌も、色素が定着することはなかった。今の私は、どちらかというと色白の方に入ると思っている。
夏を前に、すでにひと夏が終わったかのような書きぶりになってしまったけれど、私の記憶の中での夏はこうだった、というだけである。
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