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普通の幸せが遠ざかっていく時代

10,000人超を覚悟した東京都の新型コロナウイルス感染者数は、ギリギリ踏みとどまった感があります。どこかで反転して欲しいものですね。

さて、……

こちらにお越しの方の中で、社会で大成功したい、大金持ちになりたいと心底願っている方って、どれくらいおられるだろうか。

もちろん、皆無ではないだろう。チャレンジングな方もいると思う。でも、大多数の方は「人並みでいいよ」「普通で十分」と考えておられるのではなかろうか。

少なくとも私は、全くそう思っている。生活に事欠くようでは困ると思いつつも、高級料理店で豪華なご飯が食べたいとか、ブランドものの衣服や小物を身につけたいとか、外車に乗りたいといった願望は持っていない。

家族がみな健康で、不味くない程度のものを食べられて、数ヶ月倹約すれば大抵のものが買えて、人間関係もそこそこ保てている。それで十分幸せだと私は思っている。

しかし今の若い世代から見ると、これでも贅沢な願いなのかも、と不安になる。

即ち、結婚できている点で既にすごいこと、子どもがいるなんて上級国民か? 食べ物があるだけでありがたがるべき、不味い等というのは不謹慎だ、欲しいものが数ヶ月の倹約で手に入るなんてブルジョワだ、と言われる可能性を危惧しているのだ。

更に「それで十分」などという態度そのものが傲慢だ、と突っ込まれる可能性もあるのかも知れない。

もっとも、今の若い世代の貧困や非正規雇用といった問題について、私は責任ある立場ではない。原因者でもない以上、それらのような批判は勘弁願いたいと思っている。

ただ、今まで当たり前のように手に入ると思っていた幸せが、今の世相では決して普通ではなくなってきている。それが主に若い世代により顕著となっているのも感じていて、何とかならないかと心を痛めている。

以前、こんな記事を書いた。

私が感じている違和感そのものは、決して間違っていないと思う。ただ、なぜKindle本の出版を勧めるのかを考えると、出版したKindle本が収入不足の有力な補完元として認識されているからであろう。

そうだとするなら、今の世相ではそれもやむなしだと思っている。本質云々はあるけれど、それ以上に物理的にお金が必要ならば、是非もなしである。

それでもひとこと申し上げるなら、Kindle本が出版しなければ売れないのは確かだけど、出版したら売れるわけではない。この点をあいまいにしながらKindle出版を勧めてくるお誘いに対しては、慎重な対応をすべきだと思う。

普通の幸せが遠ざかっても、なお残るミニマムな幸せを維持したいのであれば、なけなしの手金や有限の時間は本当に必要なものに使って頂きたいと思うので。

お読み頂き、ありがとうございました。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。