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実家の維持④(成年後見制度は、始めたらやめられない)

前回のハンコに関わる議論は、ここでの本質とはズレるので、元に戻す。

母の老化や認知症の進展により、本人による売却意思の持続と署名が難しくなっている。しかし、これがないと実家の処分が進まず、その維持経費が垂れ流されることになる。

何とか売る方法はないものか? そう思った私は、この点についていろいろと調べてみた。すると、成年後見制度を使えばできるかも知れない、と考えるようになった。

法務省のサイトに、成年後見制度・成年後見登記制度についてのパンフレットがアップされている。このパンフレットの3ページ上部には、まさに母の自宅の処分についての例が記載されている。

しかし、これについてもよく読むと慎重な検討が必要になるようだ。

まず、成年後見人になるには家庭裁判所の審判を経なければならない。次に、それをクリアして成年後見人となっても、それだけでは家の処分はできない。更に、居住用不動産の処分についての家裁の許可という、もう一手間が必要になる。

おまけに、一度成年後見制度を利用し始めたらやめられない。仮に私が成年後見人となった場合、その後体調悪化によってやめることはできるが、一旦後見人が必要であるとの判断がなされた以上、本人の能力が回復しない限り誰かが後見人にならねばならない。

私ができなくなった時に姉が元気かという問題もあるし、弁護士や司法書士等の有資格者にお願いすると費用が掛かる。これは大きなネックだと考えられる。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。