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老親の入居施設で医療の判断はできない

老人ホーム等の施設に入居しても、家族への問合せは結構ある。お任せとはならない。

老人に体調不良はつきものであるが、それを訴えられた施設の職員が独断で病院に診せにいくことは基本的にない。必ず家族に状況報告があり、対応について訊ねられる。この時、家族は「良きに計らえ」とは言えない。

職員としては、自らの判断で決めたのではなく、家族の意思を確認してそれに従ったという建付けが必要なのだろうと考えている。独断で判断・対応し結果が芳しくなかったとなると、責任を問われかねないので、そういう事態を避けるのが一つ。

また、病院に診てもらうのもタダではない。だから、その費用負担について一度施設で立替払いをするとしても、後日家族に請求があることの前触れとしての意味が一つ。

もちろん、心臓発作等生命の危機となる事態が起これば、その対応が最優先となる。家族に確認するまでもなく救急車を手配し、病院に搬送し、搬送先の医師の判断と対応に委ねることとなる。

でも、この場合でも事後速やかに家族には電話が掛かってくる。もっとも、これは仮に事前に判断を求められても家族の選択の幅は極めて狭い。議論にならず事後承諾とせざるを得ないだろう。

このように、施設に入居していても老人の体調不良が増えると家族にその都度問合せ・確認の電話がある。それは、出物腫れ物と同様に時間を選ばない。このことは老親の終の棲家として施設入居を選ぶ際に、頭の片隅に置く必要がある。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。