お盆の帰省

新型コロナウイルス感染症の蔓延は、未だ止まらない。母がお世話になっている老人ホームは、今も面会を禁止したままである。

そうこうするうちにお盆の時期になった。しかし、帰省して顔を見せることもままならない。感染した老人の致死率が有意に高い以上、軽々に会わせることはできない。それが元で施設内感染が広がるようなことは、施設としても何としても避けたいだろう。

施設側が母に、このような状況についてどう説明しているのかは分からない。恐らくそれなりに説明しているだろうけれど、その説明を聞いた母が、内容をキチンと理解して納得できているのかも分からない。

そんな母から、昨日短い手紙が送られてきた。私の家族の安否を訊ねる文言のみが短く記載されている。

たどたどしい字を書くのを嫌がる母であったが、その忌避感を乗越えて手紙を書かせた衝動。恐らくそれは、何の音沙汰も聞こえてこない寂しさだったのだろうと思う。

それは申し訳ないと思う気持ちが湧く一方で、不遜かも知れないが、逆にちゃんと覚えられていたという安堵の気持ちを感じるのも事実である。この週末に、子どもと一緒に写真を撮って、添え書きして送ろうと思っている。

読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。