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自由競争の先に起こることまで現実感を持って考えられているのだろうか?

今日は、割と仕事が渋滞せずに流れて助かりました。今日使った運の分、明日がキツくならないと良いのですが。

さて、……

今の日本は、自由競争が原則である。自由競争によって価格が下がり、かつ製品もより良いものが市場に出てくると考えられている。

基本的にこの考え方に異論はない。しかし、自由競争においては、どうしても勝者と敗者が生まれる。問題は、敗者についてどうするのか? だと思っている。

敗者は、敗れたからといって消えてなくなるわけではない。経済上の競争であって、命までは奪われることもない。しかし最悪の場合、会社であれば倒産、個人であれば破産ということも起こり得る。

このような場合にどうするのかまで、我々は現実感を持って真剣に考えてきただろうか?

「自由競争なのだから仕方がない」というのは、繰り返して言うが勝者と敗者が生まれることについてである。少なくとも現代社会において、だから敗者はあらゆる人権が制約されて良いとまで考えられてはいない。

敗者も生きていかねばならず、その生活が成り立つような制度・しくみがあるかというと、破産制度で債務の返済義務がなくなる程度。資産は基本的に差し押さえられるし、ブラックリストに載るため借金やローンは当分困難。

更に破産した者には資格制限がある。士業は復権するまでできなくなる。この他仕事ではないけれど、介護関係の記事で触れた成年後見人になることもできなくなる。

それでも、生命身体に関する制限はないし、勤務先への連絡通報もないため、黙っていれば知られることもない。とはいえ、やはり破産者の生活は楽ではないと考えて良いだろう。

一方で、生活保護についてのネガティブな受け止めが強いことを考えるなら、自由競争における敗者の負けっぷりについても、本来は一線を定めてルール化するべきところ。しかし、それがなされていない。

実は、今の日本経済の停滞の一因として「負けたら終わりなので最初から勝負に出ない」選択をする人が多いことも一因だと考えている。個人が安全に生きていきたいと考えることは否定しない。しかし、それでは次の飛躍の種は芽を出さないだろう。

敗者が再チャレンジできる制度や仕組みの構築は、絶対にやらねばならないことだと考えている。

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