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2回目の喪主を務めて初めて知ったこと

身体の根底に、疲れが残っています。昔の人は忌中で長く休みましたが、それも当然だと思うようになりました。不慣れな割に作業時間が短いのですから、疲れが溜まるのもやむを得ないと思います。

さて、……。

既報の通り、私は父に続き母も野辺送りを行った。喪主経験も2回目となる。

だから、通夜・葬儀の流れは大体分かっていたし、前回不慣れさから安全を見て選んだけど過剰だった部分も知っていた。そういう部分の取り止め或いは削減により、節約することもできた。

例えば、昨今は花祭壇が増えている。私たちも父の葬儀でそれを選んだ。今回もそうしたのだけど、花祭壇であれば改めて家族の供花までは要らないと分かったのでやめた、或いは焼き場までの送迎も会館の車はオーバースペックだったので家族の車とタクシーで済ませた、等がある。

ただ、逆に2度目で初めて知ったこともある。

まず、前回は棺に入りきらなかった花は全部実家に持って帰ることができた。それらはしばらく父の仮祭壇を飾るのに大いに役立った。

しかし、今回はそれができない。いや、物理的にはできるけれど、私たち家族は東京に戻るので他の荷物を考えると若干数しか持ち帰れなかった。

次に、今話題にした仮祭壇も前回は実家に設営できたけど、今回は無理だと判断した。誰もいない実家に遺影とお骨を置いていくのは忍びない。

それを避けるためには東京まで骨箱と位牌と遺影を持って帰るしかなかった。それで荷物スペースも制限されて持ち帰れる花も減ったという流れである。

そして、ご住職から言われて初めて知ったのが繰り出し位牌である。四十九日の法要前に本位牌を用意することは前回から知っていた。ただそれは故人ごとに用意すべきだと「誤解」していたのである。

実は、それはmustではないことを知った。本位牌には主に「札位牌」と「繰り出し位牌」の2種類があり、札位牌は私のイメージ通り、一つの位牌に故人一名分の戒名が刻まれたもの。

それに対して、「繰り出し位牌」は、戒名が書かれた札板が数枚納められている。数枚の札板を命日順に重ねて入れ、命日が済むと後ろに回して常に次のご命日を迎える札が表に来るようにするらしい。

父の位牌だと思っていた本位牌の上部を持って力を入れると、パカッと外れてその中に木の板が複数差し込まれていることが確認できた。ご住職の言う通りだと分かった。そして、これは既にお寺に届け済である。

こんな感じで、2度目の喪主を務めるとそれなりに新しい知見を得られることが分かった。喪主道を究めてみたい気もするが、やはりそれはご勘弁だと思っている。

お読み頂き、ありがとうございました。

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