「次元の異なる少子化対策」、実現性を考えてしまう
今日はやや肌寒い一日でしたね。それでも、きれいに晴れたので、昨日とは違う空模様となりました。
さて、……。
まずは以下のNHKサイトをご一読願いたい。
日本の出生数が80万人を割った。いよいよ少子化が待ったなしとなったことから、政府もやっとこのような対策を考え始めたものと考える。しかしながら、これは少し遅きに失した感が否めない。
何といっても、今は出産可能年齢の人口が減り始めている。この状態になってから対策を考え始めたというのは、政権に長期的な視野を持った人財がいないことを如実に表している。
この対応は、最後の佐渡のトキ、「キン」が人間なら既に80歳に近いのに繁殖させようとしたことを思い出させる。
本来は、リーマンショックの時にしっかりした景気対策とセットで少子化対策を打ち出すべきであった。あの頃であれば、第二次ベビーブームで生まれた人口の多い世代が出産可能であったのだから。
しかし、政府は超就職難に特段の対策を取ることなく、自己責任で済ませてしまった。その結果多くの若者が非正規雇用に留まらざるを得なくなったのである。
出生数80万人割れも、その後若者世代の貧困がずっと継続し、その結果が数字として見えるようになった一つの帰結である。今更時間を巻き戻した対応はできない。
もちろんこれは岸田首相のせいではないとは思いつつ、過去の延長上にいる首相として、やはり過去の判断と対応がマズかったことを最初に国民に詫びるべきであろう。
ここでエエ格好をつけたところで何にもならない。
このような事態を招いた政権は、本来交代すべきだと思う。説明責任を果たさない昨今の自民党のスタンスは、子どもの教育にも好ましくない。
よく「選挙に行って民意を示そう」という声が上がる。そのこと事態は私も同意するものの、政権交代については極めて懐疑的である。
それは、民意を示そうと言う人達に謙虚な真摯さが感じられないから。上から目線で「アイツらはダメだ、変えよう」と声高に叫ぶだけでは人は動かない。
同じ目線に立って語りかけるという姿勢がないと、人は話を聞いてくれない。そういう降りる努力をしない限り、投票に大きな影響は出ない。
残念ながら野党も特に期待できるところがない。弱小野党の乱立が解消されていないからだ。明治時代の大同団結運動すらできないということは、お互いに話し合って妥協点を見つけるという政治本来の基本すらできないことを自ら体現している。
加えて、かつての民主党政権時代に耳障りの良いことを言いつつ、結局埋蔵金など見つけられなかったことも信頼度低下要因である。
日本は本当に選択肢が与えられていないことを実感する。そうであれば、消極的にでも現政権に頑張ってもらうしかない。
そう気を取り直したいところだけど、防衛費の財源は問われることなく増額するのに、「次元の異なる少子化対策」は財源次第というお寒い状況。ここは何としてもピン止めして踏ん張ってもらいたい。そう思っている。
お読み頂き、ありがとうございました。
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