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介護施設内のコミュニケーション

母が施設で暮らすようになって気付くのは、自分が思っていたよりも母が社交的ではない、ということ。

ただこれは、施設内のお年寄り同士の様子を見ても、やはりそうである。母の入所時に昼食を一緒に取ったことがあるのだが、後期高齢者の平均寿命超の人が多いせいか、とても静かであった。

自分の昼食時の社員食堂とは全く異なり(今はコロナ禍で会話を控えるように指示されているが)、会話が弾むことはない。少なくとも、積極的にふれ合おうという意思が感じられなかった。むしろ、お互いに人付き合い、それも新規のものには興味がないと考えているかのようであった。

人付き合いにもエネルギーが要る。臆測であるが、そのエネルギーを注ぐ意欲が失われているのではないか、と思うのだ。

入所者にはそれぞれ担当スタッフがいて、部屋の清掃や日々の検温、食事やおやつ、風呂の呼び出し等に声かけにくる。そういうちょっとした部屋への訪問対応に対しても、母は億劫がっている。

もちろん施設側は、そうだからと言って放置したりはしない。更に認知が進まないためにも、これまでの対応をし続けるだろう。

ただ、酸いも甘いもかみ分けたはずのお年寄りが、結局自分の殻にこもってしまっているかの様子を見ると、自分の将来像を見せつけられているようにも感じられ、暗い気持ちになってしまう。

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