ご住職に合わせて一緒に読経する

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さて……

私は、父の葬儀の時まで無信仰であった。正確には、寺社に初詣に行き、クリスマスも楽しむ、典型的な日本人と言った方が正しいかも知れない。

しかし、何回か法事を営むうちに、熱心に信仰しようとまでは未だ思わないものの、そう悪いものでもないと考えるようになった。

ありがたいお経に心が洗われ、救われる……などと言うつもりはない。それでも、浄土真宗がそもそもそうなのか、たまたま檀家になったお寺の個性によるものかはわからないが、音吐朗々とした読経を聞くと、何となくスッキリするのである。

そして、法事ではご住職が始める前に「途中で指示しますので、そこからはお経を一緒に読んで下さい」と言われる。参加者用のお経本も持参頂いて、人数分渡してくれるのだ。

渡されたお経本は、ふりがなに音調記号付きなので子供でも読める。そうなると子供たちも一生懸命に唱えようとするし、全員参加でご住職に合わせて独特の節回しを追いかけていくと、何となく一体感・達成感を味わうことができる。

これは、一般的なイメージにありがちな、ただ座ってご住職の読経を聞くのとは違って、眠くならない。更に、雑念を持たずにその時間を過ごせるメリットもある。

もっとも、法事が終わった後には「こういう入りやすさが、日本で最大の信者数を獲得した理由なのかな」等と不謹慎なことを考える。少なくとも、理由の一端ではあると感じている。

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