実家の維持⑭(結局、振り出しに戻る)
実家は古びる一方。
①その価値が更に下がる前の売却で、また水道光熱費等の負担をなくすことで、母の資産を守りたい。
②売却により空き家の失火リスク等を免れ、かつ我々姉弟の実家管理の手間を省きたい。
いずれも、人として真っ当な願望だと思う。だからこそ、その解決のために情報を収集、その過程で成年後見制度の存在にたどり着き、成年後見制度推進機関に対して問合せを行った。
成年後見制度利用の前提として、家庭裁判所への申立時に提出が必要な本人情報シートの記入についても、母が入居している老人ホームに内諾を得た。
これらの少なからぬ努力を積み重ねた結果ではあるものの、残念ながらどうしても所期の目的を達成できないことが明確になった。
確かに、売却そのものはできなくはない。しかし、新たな面倒ごとと負担を抱え込む状況は避けられなさそうなのだ。
その面倒ごとは家庭裁判所という公的機関に関わるため疎かにはできず負担増、金銭負担は多少減る程度。それでもなお進めるメリットが感じられない。
このような実情が分かった点では、なお意味があったとも言える。想像と妄想が膨らみ、自分の気持ちが揺れ動く事態は避けられたのだから。
ともあれ姉と相談して実家の売却は断念、現状踏襲で意見の一致を見た。
コロナ禍はますます拡大、家の売却には悪影響だろう。そして、いつまた母と会えるようになるのかも見定められないが、致し方ない。
読んで頂いただけでも十分嬉しいです。サポートまで頂けたなら、それを資料入手等に充て、更に精進致します。今後ともよろしくお願い申し上げます。