給湯器が故障する前兆に多く見られる症状

東北にある某田舎町で設備屋をやっている鈴木だ。今回は「給湯器が故障する前兆に多く見られる症状」について書いていく。

給湯器は突如として壊れてしまうケースがほとんどで、大半のユーザーは「なにもこのタイミングで壊れなくても…」と泡を食ってしまうことが少なくない。

しかし給湯器は毎日使用するものであるから、いつ壊れたところで同じことを言うだろうし、中には「故障の前兆を伴っているケース」もある。今回は簡単にではあるが、給湯器の故障の前兆として多く見られる症状を解説していこう。

筆者のブログに詳細を掲載してあるから、詳しくは以下のリンクを参照してほしい。ここでは基本的なことについて書いていく。

給湯器が壊れる前兆に多く見られる症状をピックアップ

給湯器の寿命は約7年~10年

ユーザーの使用状況によるという前提があるが、給湯器の寿命・耐用年数は約7年~10年だ。そしてこの算出方法が少しシビアで、一般家庭の使用量だと10年持たないのが普通なんじゃないかと思う位の基準である。

はっきり言ってよほど使用頻度が低いなどの場合を除き、7年を超えた給湯器なら何かしらの経年劣化が起きているし、場合によっては故障の前兆が見られることも珍しくないだろう。

もし読者自身が使用している給湯器が使用開始から7年目以降になっている場合、本記事の内容を中心に注意深く観察してみてほしい。

ちなみに給湯器の寿命の基準については以下の記事がわかりやすくまとまっているから、リンクを掲載しておく。

知らないと損をする給湯器の寿命の話|修理か交換かの正しい判断方法

給湯器が故障する前兆に多く見られる症状

燃焼不具合

まず給湯器の経年劣化が一番わかりやすい部分が燃焼状態の悪化である。そしてここに故障する前兆が現れるケースが少なくない。

例えば燃焼系のエラーを出しても、リモコン電源の入り切りで普通に使用できるようになるケースがある。この場合、多くの人は気にしながらもそのまま使用するというケースが多く、水面下で徐々に給湯器が故障に近付いているということが多い。

燃焼系エラーの代表的なものはE110~E113、E120~E123である。

出湯温度が不安定

リモコンで設定した温度に対して、一定して少しぬるいというのはあくまで経年劣化にありがちな症状に留まる。そして故障や経年劣化とも限らず、場合によっては設置状況によっては仕方なかったりもするから、ここに関してはそこまで神経質になる必要もない。

さすがに3℃以上の誤差があるなら何かしらの不具合を疑った方がいいだろうが、±2℃くらいなら仕様上で済まされることもある。一方で熱くなったりぬるくなったりするというように、温度が安定せずにムラが生まれているような状況だと芳しくない。

この場合は燃焼状態が良くない可能性もあるし、温度調節部品の故障の前兆であるケースも考えられる。

異音がする、運転音が大きい

給湯器の運転音が大きいというのも故障の前兆に多い。ただし、これは使用年数を重ねていくことでどうしても大きくなってしまうことが多く、さらに外が強風などの際は一時的に運転音が大きくなっていることも少なくないから注意してほしい。

そして異音については今までは一切気にならなかったのに、気になり始めると異常のように思えて仕方ないというケースもある。給湯器にはいろんな音を出すケースが考えられるため、もし音が気になった場合は一度取扱説明書を読んでみることをおすすめしたい。

もし運転音が大きいという場合で、外が強風でもなければ煙突に損傷もなく、吸気フィルターに詰まりもないという場合は、メーカーに連絡して点検してもらうのがいいかもしれない。

水漏れ

水漏れはもう故障の前兆ではなく、れっきとした故障なのだが…。水漏れする箇所と程度によっては普通に使用できることが多いため、修理を後回しにして使用し続けるというユーザーも存在する。

これは二次被害につながってトータルの修理費用が大きくなることが多いから、決しておすすめできない行為だ。場合によっては家のブレーカーが作動して、パソコンなどの電化製品にも影響を及ぼす可能性があるため、水漏れが確認できた場合は早急に修理依頼することをおすすめする。

給湯器の動作に違和感があったらまず調べること

給湯器の取扱説明書には「故障かと思ったら」という項目があるから、まずはここを確認して似たような事例がないかを探してみるといい。

点検を頼むだけでも5000円程度がかかってしまうため、それで異常がなければ損をしてしまう気持ちになるのも理解できるが、早期発見できるかどうかでトータルの修理費用は大きく変わってくる。

新品交換するにしても早め早めの行動が重要になってくるから、給湯器の動作に違和感を感じたらまずはユーザー自身で調べてみてほしい。その際に筆者のブログを参考にしてもらえるのは大歓迎だ。

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