父、暴走して、母に捨てられる。
父の電話は3回に1回しか出ない。
とにかく、面倒なことが多い上に、くだらないことばかりだからである。
たとえば、天気について永遠と語る…
たとえば、今、テレビで面白い番組をやっているからすぐ観なさいと言う。
たとえば、自分が渡した骨董品を返せと言ってくる…などである。
その日、夜10時を過ぎた頃に電話が鳴った。
そんな遅い時刻に父から電話がかかってくることは珍しい。
いつも、早朝か、昼間が多いからである。
何ごとかあったのかと思って、1回で出た。
すると、やけに丁寧な父