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離婚する方へ、離婚先輩からのメッセージ集

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離婚経験者40代男性です。離婚の相談相手がいない方、相談しても違う価値観を押し付けられてしまった方、離婚に動き出したが行き詰った方などなど、私の離婚経験が役に立てば幸いです。離婚…
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コロナ離婚、ちょっと待って!

新型コロナウイルスの影響で家にいる時間が長くなる方も多くなりました。コロナベビーというめでたい話もあれば、逆にコロナ離婚という話もあります。 「離婚=悪」という考えであれば、不幸な話なのでしょう。ただ、このまま結婚を続けるということの方が不幸という方も世の中にはおられます。そういう方にとっては、「離婚した方がよいかもしれない」「自分の人生をどうしたいのか」ということに気づけたことは、不幸中の幸いだといえます。 では、すぐに離婚を切り出して、めでたく離婚、ということになるで

離婚を持ち掛ける際の心構え:「話せば分かる」に要注意

「話せば分かる」と思っていませんか。離婚を考えるまでに至った二人についていえば、このような考え方は要注意です。 離婚を持ち掛ける際ならびに離婚協議中における心構えとしては、「話しても分からない」という前提で臨むべきだと思うのです。話して分かるようなら、今、あなたは離婚ということを考えているはずはありません。 私自身、「話せば分かる」と思いたい人間でした。だって、世の中、自分と同じ考えばかりの人がいるわけではありませんよね。話し合いをして、折り合いをつけるというのは、むしろ

自分が傷つかないように、離婚の相談相手をきちんと選ぶ

離婚をするにあたって、友達や親族に相談をすることもあるでしょう。また、離婚が決まって離婚を報告することもあるでしょう。実は、離婚ですでに傷ついているあなたは、その相談相手や報告相手にも傷つけられることがあります。むしろ、そういうケースの方が多いかもしれません。 ですので、あなたが離婚を相談したいと思うのであれば、誰に相談するかは十分に注意してください。 離婚というものは、家族観、夫婦観、親子観などの価値観が関わってきます。普段は仲良くしていても、いざという場面でそういった

離婚の3つの方法と注意点

離婚しようと思ったら、まず理解しておくべきことは離婚には3つの方法があるということです。 1)協議による離婚 2)調停による離婚 3)裁判による離婚 それぞれの技術的な説明は離婚の解説本などで説明されているので、ここでは、全体観を理解できるように、また私の体験談を交えて説明してみたいと思います。 協議による離婚 ざっくり言えば、1)の協議離婚は夫婦間で話し合いをしてお互いに納得して、役所に離婚届を提出するものです。このとき、子供の親権をどうするか、離婚後に改名するか(

離婚協議前-(1)気持ちを固め、相手と対峙する準備

離婚をするには必ず相手と対峙しなければなりません。しかし、往々にして、離婚相手と対峙したくないものです(対峙できるような方はこのNoteを読まずにさっさと離婚を争っているでしょう)。私の場合は、そこを誤魔化し誤魔化して、十数年の結婚生活を送ってきました。自分が我慢すれば家庭はうまくいく、自分にも悪いところがあるなどなど。 本格的に離婚に動き出す前には、こういった気持ちを整理し、離婚する決意を固めておくことが大切です。 離婚の話し合いがすんなり済めばよいですが、そうでなけれ

離婚協議前-(2)有利になる情報を集める

前回は離婚協議を始めるまえの「気持ちの固め方と準備」についてお話しました。今回は、協議が始まって以降に必要となる情報を集めておくことについてお話したいと思います。 今すぐにでも別居をはじめて離婚の話を進めたい方、もう少し待ってください。少なくともこの記事を読むくらいは待ってください。 それでは説明を始めます。 1.離婚事由の証拠の確保 まず、最悪の場合、離婚裁判になったときに離婚できるかということを見極めるためにも、民法の条文を確認しましょう。離婚の理由として裁判所に

離婚話をはじめる

さて、離婚が準備できたところで、いよいよ離婚話を切り出します(これまでの記事で2つの準備点について話をしましたが、その他に、離婚条件案を考える、離婚後の自分の生活を考えることも必要でしょう。これらについては、後ほど話をしたいと思います)。 まず、離婚の話を切り出す良いタイミングってあるのでしょうか。それをどう見極めるのでしょうか。 離婚の話を切り出すタイミングは人それぞれだと思いますし、切り出し方もそれぞれだと思います。さらに、夫婦関係によっても違いそうです。私の場合は、

離婚話をはじめる(2)-子供のこと

前回の続きです。離婚話をはじめるにあたって、子供がいるのだけど、どう説明したらよいでしょうか。また、いつのタイミングがよいでしょうか。 この点も、人それぞれだったりするので、完全な答えというものはないですが、私の経験談からいくつか知見を共有させていただきます。 まず、離婚するタイミング。離婚カウンセラーの方から話を聞いたことです。子供が小学生1~4年生のうちは避けた方がよいとのことでした。自分は3歳のときに親が離婚しているのですが、確かに年齢が小さいと親のことなんて覚えて

別居する-メリット、デメリット、注意点

離婚したいなら、別居は大きな一歩です。私の場合もそうでした。 別居すると、世界の見え方が変わります。今までは見えていなかった新しい世界があることを痛感します。夜が明けて朝日がでてきたような感じです。また、しばらく距離をとると、自分がいかに相手の考え方に左右され、相手の意向や様子をうかがっていたことに気づきだします。雪解け水のように少しずつ、何かが洗い流されていくのです。 しかも、裁判官が離婚の破綻を判断する根拠として別居の期間があります。弁護士に相談すると、(不貞などの法

離婚する条件を考える

離婚の協議をするにあたって、相手と折り合いをつける条件はいくつかあります。いろいろ考えて、それでも失敗したりします。自分なりの経験とそのときに得た情報を含めながら、解説してみます。大きくは、子供のこと、財産のことの2つが論点です。 子供の親権と監護権 子供の親権をどちらが持つか、親権と監護権を分けるかどうかが、選択肢となります。「親権をどちらが持つか」の方はイメージしやすいですよね。「親権と監護を分ける」というのはイマイチぴんとこないかもしれませんので、説明しましょう。そ

離婚協議前-離婚後の自分の生活を考える

離婚を切り出す前には、できるだけ離婚後の自分の生活を見通しておく必要があります。でないと、離婚後に辛い生活になってしまったということが起こりかねません。それでも、離婚した方が良かったと思えるケースは多いと、離婚経験者の私は思うのですが、無計画に、苦労をすることもないと思います。 私は、職員として働いている立場でしたので、収入面での心配はせずにしました。しかしながら相手の所得に頼って生活している人はそういうわけにはいかないですよね。そういった記事を書いてお役に立てればと思うの

離婚のために弁護士を探す、相談をしに行く

離婚の協議を始めたら、あるいは始める前でも、弁護士の目星をつけておくことはしておいた方がよいと思います。協議がうまく行かなければ、あるいはうまく行きそうもなければ、離婚調停に進むことになります。弁護士のサポートは必須でしょう。また、離婚協議においても当人同士で下手な交渉をするよりは、場数を踏んだ弁護士に進めてもらった方が泥沼になりにくいうということもあるでしょう。あなたが仕事をしているとしたら、仕事の合間をぬって良い弁護士をすぐに見つけ出すのは難しいと思うのです(私の場合もそ

離婚を話し合うストレス

離婚の話を持ち出した後、話を続けていくことは双方にとってストレスです。「なんで分からないんだ」ということを何度も経験することでしょう。自分の気持ちや考えを理解しない人だから離婚をするので、それで本当はいいはずなのですが、それはやはりストレスになります。また、離婚協議が感情的にならなかったとしても、相手の持ち出す条件というものはあなたにとって理解のできない条件であったりして、どう交渉してよいかわからなくなります。それもストレスです。 その意味では、誰かに相談して自分の気持ちを

離婚調停に行く

離婚協議ですめばよかったのですが、残念ながら、そうはいきませんでした。そうなると、次は離婚調停です。 そもそも「調停」って何?調停は裁判所で行われるというけど、裁判所に行ったことない。調停委員ってどんな人?など、いろいろな疑問がわくと思います。離婚の本をみても、いまいちよくわからない。私の場合もそうでした。今回は、離婚調停の様子を私の体験談からお伝えします。 (離婚調停の手順などを概説したネット記事がありますので、併せて参考にしてください。) まず、離婚調停は家庭裁判所で