離婚から立ち直るためにやった100のこと 8/100: 転職

タイミングがたまたま被っただけ、とも言えるが、自分自身のキャリアのために転職することにした。

どうしても元夫のことを理解したくて、どうしてもやり直したくて、やり直せるなら、今度こそ同じことにならないように、自分の認識を根本的に変える必要があると思った。ADHDやASD、HSPなどの人向けの自己認知を改善するための方法、夫婦関係改善、仏教の説法などなど動画からウェブサイトまで、ありとあらゆる思いつく限りのことを、雑多に幅広く、可能な限り、情報収集したのだ。

最も窮地に立たされた時、怒ることでその場をやり過ごす、という選択をする人がいることを知った。自分が明らかに悪い時、私はとことんしょんぼりしながら、とっととごめんねって言うタイプの人間なので、本当に衝撃的だった。また、同時に自分の存在感や自分自身の重要性を示すために威圧的な態度をとる人もいる、と知った。

そういう人達に必要なのは、あなたは大切な人だよ、威圧的にならなくても大丈夫だよって伝えることだ。ちょうどナウシカが噛み付いてくるキツネリスに「怖くないよ。おびえていただけなんだよね」って優しく語りかけるみたいに。

もうひとつ強烈に刺さったメッセージは、「あなたがしたいことは、正しさの証明ですか?それとも幸せになることですか?」

いかに自分が正しいかを証明しても幸せになれないなら意味がない。私は、正しさは、幸せへの道標だと思っていた。幸せになるために正しくある必要がないなら、正しさの証明なんか要らない。私は幸せになりたいだけだった。

転職のための面談時、難しい局面においてのチームマネジメントについて聞かれた際、これらの話を念頭に入れ、対応について話したら絶賛された。転職先は選びたい放題だった。年収も爆上がりした。結婚している人への福利厚生もかなり手厚く、元夫とやりなおすことを後押ししてくれているようだったが、そんな理屈が元夫に受け入れられることはなかった。やり直すためのいかなる懺悔も語りかけも元夫には伝わらなかった。

ただ、転職の成功は、私の中での価値観が確実に変わっていることを証明してくれたし、他人に振り回されることが減り、私自身が生きやすくなったと思う。


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