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【要点まとめ】『不器用な子どもがしあわせになる育て方』

現役保育士・日本語教師オススメ本
『不器用な子どもがしあわせになる育て方』

この本の著者は、精神科病院や少年院での勤務を通して、2020年ベストセラーになった『ケーキの切れない非行少年たち』を書かれた宮口幸治先生。

こんな方にオススメ

  • 子どもが、なかなか話を聞いてくれないと困っている

  • 子どもが、学校での勉強に、あまり付いていけていない様子で心配

  • 子どもが、人間関係を築くのが難しそうで心配

大人から見ると「困った子」「扱いづらい子」でも、適切なケアと環境を整えてあげれば、その子の個性をしっかり発揮し、生きやすくなります。
そのためにはどうしたら良いのか、がわかりやすく書かれている一冊。

「困っている子ども」を助ける3つの輪

「困っている子ども」とは

平均IQは100ほどですが、IQ70 ~ 84ほどの、かつては「軽度知的障害」と認定されていた人たちが、今現在の基準では、サポートからこぼれ落ちやすくなっています。
彼らは「境界知能(グレーゾーン)」と呼ばれ、満足なサポートが受けられないことも多いのに、普通の知能レベルを持つ子どもたちと同じ生活を強いられます。当然、みんなと同じようには課題をこなせませんし、コミュニケーションに難が見られることもあります。 
これが、現代社会で、「困っている子ども」が注目されている理由なのではないか、と宮口先生は書かれています。

そしてその「グレーゾーン」は、人口の約16%に存在すると言われ、30人クラスに5人程度いる計算になります。

そういった子どもたちを理解し、力を発揮させてあげるためには、次のような「子どもが活きる3つの輪」を考えてみてください。 

子どもが活きる3つの輪とは

子どもは 1人ひとり個性があって違います。
これが「①本人の特性」です。 
また子どもには、安心でき、「②支える大人の存在」が必要になります。
 最後に子どもの特性を理解し、しっかり支えてくれる大人の存在のもとで、子ども自身がさまざまなことにチャレンジできる「③本人のいる環境」があってはじめて、子どもは自分の力を発揮できるのです。

①本人の特性
②支える大人の存在
③本人のいる環境

子どもの生きづらさは、いつから出てくるか

子どもの生きづらさは、小学生になる頃から顕在化してきます。
小学校→中学校→社会人になるに従い、生きづらさは増し、強いストレスを感じるようになってきます。
最初は「勉強がわからない」など、小さなつまづきかもしれませんが、それが積み重なり、徐々に生きづらさが増していきます。

そのため、子どもが幼いうちに「困っている」サインに気付くことが大切です。まだ子どもの「つまづき」が小さければ小さいほど、「生きづらさ」を取り除いてあげやすくなります。
「困っている」サインに早く気付き、適切なサポートしてあげるべきです。

学校で困っている子どもに必要な3つの力

学校生活で困っている子どもは、生きていく上で必要な「3つの力」が不足しています。

その大切な「3つの力」とは「認知力」「対人力」「身体力」

3つの力は、生きていく上で基本となる能力のため、欠けると生きづらく非行などにつながる可能性も出てきます。
実際に宮口先生が少年院で関わった子どもたちも、「凶暴な荒くれもの」ではなく「不器用で生きづらい子」たちだったそう。

そのため、「不器用で生きづらい子」たちが、早めに適切なサポートを受けることが何よりも大切です。

大人がしてあげられる2つのこと

  • 「安心の土台」になること

  • 「伴走者」の存在になること

「安心の土台」と「伴走者」を得た子どもは、新しいことにチャレンジできるようになります。

適切なサポートの詳しい内容については、子どもの状況によってかなり変わってくるので、ぜひ本を読んで読まれることをオススメします。

が、宮口先生の提唱するサポートの中でも、「コグトレ」(認知トレーニング)は今教育界でもとても注目されており、学校で取り入られることも。

低学年だとこれがオススメ。わたしも使っています。

学年別で、「漢字」「計算」などのコグトレもあります。

社会面でのトレーニングも。
関係形成が苦手な子どもにオススメ◎

「しゃべるのは得意なのに漢字がどうも覚えられない」
「いい子なのに、すぐ友達にいやな事を言ってしまう」
など、学校の中での小さなつまづきを、小さいうちに取り除いてあげることで、子どもたちの学校生活はずいぶん救われます。
「うちの子はできないから、もう諦めた」
「何度言っても宿題をやらない」
と嘆く前に、その子の特性を理解してあげて、適切なサポートをしてあげませんか。
一人で抱えるのがつらい場合には、専門の先生や学校の先生に相談するのもオススメです。

わたしも自分の関わる子どもたちに、簡単なコグトレを取り入れるようになりました。子どもたちも、楽しみながら取り組んでいるので、負担に感じている様子は見られません。
コグトレ、ぜひお家でも取り入れてみてください。

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わたしも利用しているサービスで、簡単に手に取って、気に入ったものだけじっくり読めるので、本当にオススメです◎
今回紹介した本も、以前はKindle Unlimited対象本でした。
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